東京六大学野球は28日、神宮球場で最終週の早慶2回戦を行い、七回に打者一巡の猛攻で逆転した早大が1勝1敗とした。この結果、既に全試合を終えている首位・立大の35季ぶり13回目の優勝が決まった。立大は6月5日に開幕する全日本大学選手権に出場する。
「一体感」を意識
立大の選手たちは、慶大が優勝した場合の閉会式に備え神宮球場のロッカー室で早大の勝利を見届けた。今世紀初優勝となった溝口監督は「この1週間は運を天に任せるしかなく、正直つらかった」とホッとした表情を見せた。
沢田(現オリックス)ら3人がプロ入りするなど主力が抜け、個々の能力に頼らない「一体感」をテーマとしたチーム作りをしてきた。
リーグトップの16打点を挙げている笠松(4年・大阪桐蔭)や4本塁打を放った山根(4年・浦和学院)の活躍に目がいくが、「それは結果論」(溝口監督)。1人の選手のバント失敗で敗れることがあれば、全員でバント練習をするなどして、一体感を意識付けるための取り組みを重ねてきた。
2008年度に「アスリート選抜入試」が始まり戦力が底上げされたが、14年秋や昨春は、優勝まであと1勝というところで敗れ悔し涙を流した。それだけに喜びも格別だった。
(毎日新聞)
立大・山根佑太選手コメント
「法大戦で引き分け、慶大戦と明大戦で勝ちにつながる本塁打が打ててよかった。大学選手権につなげたい」
表彰選手一覧
大学名 | 選手名 | 学年 | 出身校 |
【首位打者】 | |||
早大 | 加藤雅樹外野手 | 2 | 早稲田実 |
【最優秀防御率】 | |||
法大 | 菅野秀哉投手 | 3 | 小高工 |
【ベストナイン】 | |||
立大 | 田中誠也投手 | 2 | 大阪桐蔭 |
慶大 | 郡司裕也捕手 | 2 | 仙台育英 |
慶大 | 清水翔太一塁手 | 4 | 桐蔭学園 |
慶大 | 倉田直幸二塁手 | 4 | 浜松西 |
立大 | 笠松悠哉三塁手 | 4 | 大阪桐蔭 |
法大 | 相馬優人遊撃手 | 2 | 健大高崎 |
早大 | 加藤雅樹外野手 | 2 | 早稲田実 |
慶大 | 岩見雅紀外野手 | 4 | 比叡山 |
立大 | 山根佑太外野手 | 4 | 浦和学院 |