「球春」の言葉通り、センバツ開幕と前後して、広島でも桜の開花宣言がありました。福山城の桜もほころんでいます。県内の社会人野球も24日、シーズン入りしました。
JFE西日本の高田涼太捕手(22)はこの春スタートをきった新人選手の1人です。出身は埼玉県。浦和学院で2013年春のセンバツを制し、立教大で昨年の全日本大学野球選手権の覇者に。「成長できる場所を求めて」JFE西を選んだそうです。
「振り返ると、小さい頃から恵まれた環境で、周囲に支えられてプレーしてきました。一度ぜいたくな環境を離れ、友達も甘えられる人もいない場所で、自分を追い込んで挑戦しようと決めました」。その表情は、輝かしい戦績におごらず更に上を目指すアスリートであると同時に、親元や故郷を巣立ち、新天地で第一歩を踏み出すフレッシュマンでした。
新人は2年間運転禁止だそうですが、福山暮らしの第一印象を尋ねると「車がないと……」と言葉を濁して照れ笑い。高田捕手のこれからの飛躍に期待して、社会人野球にご注目ください。
(毎日新聞広島版)