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浦学、千葉黎明に逆転勝ちし8強進出 春季関東大会

 (第2日、20日・千葉県野球場ほか)

 2回戦8試合を行い、2連覇を目指す浦和学院が5―2で千葉黎明(千葉4位)に逆転勝ちし、8強進出を決めた。花咲徳栄は今春の選抜大会4強の東海大相模(神奈川・推薦)に7―8でサヨナラ負けを喫した。

 浦和学院は0―2の四回に蛭間、上野、小町の3連打と渡辺の中犠飛で逆転し、七回に河北、畑の連続適時打で2点を追加した。投手陣は先発の渡辺から永島、近野とつないで逃げ切った。

 花咲徳栄は3―7の九回に井上の同点二塁打などで試合を振り出しに戻したが、裏に2番手の岩崎が2死からサヨナラ本塁打を浴びた。

 第3日は21日、準々決勝を行い、浦和学院は高崎健康福祉大高崎(群馬1位)とベスト4を懸けて戦う(12時30分・ゼットエーボールパーク)。

打線、勝負強さ発揮

4回表浦和学院1死二塁、蛭間が中前適時打を放つ。捕手晴山

 前年王者の浦和学院らしい戦いぶりで挑戦者をいなし、逆転勝ち。「2点先行されても慌てずよく踏ん張った」と森監督は粘りをたたえた。

 打線がやはり勝負強い。三回に2点を先制された直後の四回、先頭の河北が粘って内野安打で出塁し、畑が進塁打で1死二塁。この好機に蛭間が「渡邉が久しぶりの登板だったので助けてやりたかった」と詰まりながらも中前へ運んでまず1点。上野が中前打で続き、小町が同点の二塁打を放つと、渡邉が自身を援護する勝ち越しの中犠飛を放った。

 ここまではよかったが、問題はそこで畳み掛けられなかったこと。森監督も「今日は打線がつながった」と言いながらも「あそこまではね。その後は相変わらずうちらしい」と苦笑い。これも今年のチームらしさなのかもしれないが、それでも勝ち切るのが浦和学院の強さだ。

 2桁安打を放ち要所でつながった打線には上向きの兆しも見える。主将の蛭間は「ヒットは多くても、一体感や爆発力という面ではまだまだ」と納得していない様子だが、1番から9番まで満遍なく打てている現状はいい傾向なはず。

 今季初先発でまずまずだった渡邉、好救援した永島、県大会で躍動した河北、安定感のある近野と投手陣の整備は順調。残る課題は「点を取るという攻撃力」(森監督)だけ。今大会で克服のきっかけをつくりたい。

帰ってきた右腕 感謝の60球 先発の渡邉

 浦和学院の頼もしい右腕が帰ってきた。肘を痛めていた渡邉が約2カ月ぶりとなるマウンドに立ち、五回途中3安打2失点で試合をつくった。「県大会で頑張ってくれたみんなのおかげで関東で投げることができた」と感謝の60球を投じた。

 自己採点は「50点くらい」と厳しいが、低めに集める制球力や、まだ7~8割という真っすぐにも力があった。変化球のキレも十分で5奪三振と結果も申し分ない。昨春の関東優勝の立役者の一人が夏の本番を前に復帰できたことが何よりだ。

(埼玉新聞)

永島投手、走者を出しても零封「成長」

 「走者を出してからも0点に抑えられ、成長した」。五回裏1死からマウンドに立った浦和学院の永島竜弥君(2年)は振り返る。得意な右打者への直球とカットボールをうまく投げることができ、九回序盤に交代するまで0点に抑えた。森士監督も「我慢強く、よく投げた。よい働きだった」と評価した。

 昨秋は「実力不足で練習試合でも走者を出していた」と言い、打たれるとしょげ、気が小さくなった。

 変化のきっかけは、3月の関西地方への遠征。森監督に「走者を出しても0点で抑えられたら、勝てる投手なんだ」と言われた。「自分の球は速いわけでもない。打たれてからが重要」と気持ちを強く持てるようになった。夏に向け、「自分が投げることで先発投手をサポートしたい。でも追いついて、追い越せたらいい」と、先発出場にも意欲を見せた。

(朝日新聞埼玉版)

試合結果

 2回戦 5月20日(千葉県野球場)
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
浦和学院 0 0 0 3 0 0 2 0 0 5 12 1
千葉黎明 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 7 1
【浦】 渡邉、永島、近野-畑
【千】 渡部、伊藤、林-晴山
宮本(千)
小町、河北、中前(浦)宮内(千)
 浦和学院打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
中前 4 1 0
矢野 2 0 0
河北 5 2 1
5 1 1
蛭間 4 2 1
上野 3 2 0
1 近野 0 0 0
小町 4 1 1
渡邉 1 0 1
19 永島 2 1 0
阿部 4 2 0
34 12 5
 千葉黎明打撃成績
位置 選手名 打数 安打 打点
柳沢 3 1 0
佐久間康 4 0 0
宮本 4 1 2
渡邊 3 1 0
H 宮内 1 1 0
岡澤 3 0 0
山口 3 0 0
H 坂野 1 0 0
嶋田 4 2 0
渡部 1 1 0
H 千葉 1 0 0
1 伊藤 0 0 0
1 1 0 0
H 鈴木 1 0 0
晴山 2 0 0
32 7 2
 投手成績
TEAM 選手名 被安打 奪三振 四死球 失点 自責
浦和学院 渡邉 4 1/3 3 5 1 2 2
永島 3 2/3 3 3 0 0 0
近野 1 1 1 1 0 0
千葉黎明 渡部 4 5 4 2 3 3
伊藤 2 1/3 4 0 1 2 2
2 2/3 3 2 0 0 0
TEAM 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 併殺 残塁
浦和学院 6 3 3 2 1 1 8
千葉黎明 9 2 1 0 1 2 6

 連打で逆転に成功した浦和学院が3投手の継投で逃げ切った。浦和学院は0-2の四回1死二塁から蛭間、上野、小町の適時打で同点とし、なお二、三塁で渡邉の中犠飛で勝ち越した。七回1死一、二塁からは河北、畑の連続適時打で追加点を奪った。投手陣は先発渡邉が五回途中2失点で踏ん張り、救援した永島、近野は無失点でしのいだ。

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