第100回全国高校野球選手権記念大会で南埼玉代表の浦和学院は12日、仙台育英(宮城)との初戦に臨む。2013年、選抜大会で当時2年の左腕エースとして浦学を優勝に導き、夏の甲子園は仙台育英に初戦負けとなった小島(おじま)和哉投手(早大4年)が、後輩にエールをおくる。
――5年ぶりの夏の甲子園です
南埼玉大会決勝の朝、森士(おさむ)監督に「頑張って下さい」とLINEを送りました。侍ジャパン大学代表の一員として、オランダの国際大会で優勝したので、その報告も兼ねて。すると「リベンジしてやる」と返信があり、決勝の相手川口が高校3年の夏に負けた相手だと思い出しました。試合後すぐ「おめでとうございます」と送りました。
――5年前の春の全国制覇は自身にどう影響していますか
今の自分があるのは、あの舞台で勝てたからだと思います。今でも、つらい時は思い出して励みにしています。ただ、その年の夏の甲子園は仙台育英に初戦負けしました。準備が足りなかった、と思います。悔しい思いをしたこともまた、勉強になりましたが。
――高校時代で印象に残っていることは
試合はもちろんですが、日ごろの厳しい練習のことが頭に残っています。あの練習があったから、試合でも結果が出せた。高校の2年半、一生懸命頑張った成果は、今も出ていると感じています。
――後輩にエールを
甲子園は空気感も普段と違う。やってきたことを出すのが一番難しい場所です。それでも、自分たちがやった練習の成果しか出ない。だから、しっかり準備をして臨むことです。勝ち上がる能力はある。暑いので、体調管理とけがの予防を意識して。遠征先のブラジルから応援しています。
春の覇者、夏の初戦で敗れた5年前の雪辱なるか
春の覇者が、夏は初戦で敗退―。小島和哉投手が味わった屈辱だった。
13年春の選抜大会は全5試合に先発。決勝を含む3試合で完投し、県勢45年ぶり2度目の春の優勝の立役者となった。
だが、同年夏の甲子園は、初戦の仙台育英戦で乱調。一回に1点を先取したが、その裏に6失点。三回に8得点で逆転するも、六回に追いつかれ10-10。九回、2死一塁で足がつり降板。救援した投手がサヨナラ打を浴びた。
12日の初戦で、5年前の雪辱を期す。
(朝日新聞埼玉版)