第103回全国高校野球選手権大会は10日、兵庫県西宮市の甲子園球場で、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じて開会式が行われた。台風9号の影響で1日遅れて開幕した。
昨年は、コロナの影響で第102回大会が中止となり、夏の甲子園大会は2年ぶり。49代表校が17日間(休養日3日含む)の熱戦を繰り広げる。
全代表校が参加する開会式の入場行進は球場内を1周せず外野に49校が整列した後、一斉に本塁方向へ前進するなど簡素化された。埼玉代表で3年ぶり14度目の出場となる浦和学院の吉田瑞樹主将は「球場の雰囲気が独特で、やっぱり甲子園だと思った」と語った。
浦和学院は大会第7日の16日、第2試合で日大山形と初戦の2回戦で顔を合わせる。
順調に日程を消化すれば、決勝は26日に実施される予定。
浦学、初戦は日大山形
第103回全国高校野球選手権大会が10日、甲子園球場で開幕。開会式に続いて1回戦3試合が行われ、新田(愛媛)、日大山形、日本航空(山梨)が2回戦に進んだ。埼玉代表で、大会第7日の2回戦から登場する浦和学院は、初戦で日大山形と顔を合わせることが決まった。
夏初出場の新田は静岡に4-2で競り勝った。八回に入山の2点二塁打で勝ち越した。向井が完投した。
日大山形は米子東(鳥取)を4-1で下した。斎藤が九回途中まで1失点、継投で逃げ切った。
日本航空は春夏通じて初出場の東明館(佐賀)に4-0で快勝。バデルナが5安打完封した。
<浦和学院だより>吉田瑞「大きく感じた」
3年ぶりに甲子園へ帰ってきた。これまで13度経験した開会式とは違い、新型コロナウイルスの感染防止のため、球場内を1周する行進などは実施されず、簡素化された。
それでも、浦和学院の選手たちは高校野球の聖地に足を踏み入れると気持ちが高まった。主将の吉田瑞は「グラウンド自体はそこまで大きくないはずなのに大きく感じた」と語った。
開会式後、開幕試合が行われ、初戦の相手が日大山形に決定。吉田瑞は「やっぱり甲子園のチーム、全体的にレベルが高い。スイング一つ見ても簡単にアウトを取れるものではない」と気合を入れた。
日大山形は開幕試合でエース斎藤と滝口の継投で粘り強く1失点に抑え、内外野の守備も堅い。今大会で勇退する森監督は「まだ全然調べていないが、甲子園を熟知した戦いをしている印象。洗練されたいいチームだなと思う。いいところを出して勝っていきたい」と決意を新たにした。
選手たちは開会式後、宝塚市内の練習会場に移動し、午後2時から3時間ほど打撃練習などで汗を流した。
(埼玉新聞)
初戦相手は日大山形 浦和学院、開会式で行進
第103回全国高校野球選手権大会が10日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕し、開会式で浦和学院の選手たちも大きく腕を振り、グラウンドを歩いた。また、16日に行われる予定の初戦の相手は、開幕試合で勝った日大山形(山形)に決まった。
台風のため開幕が1日順延となったが、10日は青空が広がった。新型コロナウイルス感染予防のため、開会式では場内を回る入場行進はとりやめになり、外野に整列した49校の選手らが本塁方向へ前進する方式に簡略化された。埼玉大会は開幕試合を戦う2チームのみが参加した「開始式」で、吉田瑞樹主将(3年)は「開会式に参加できてうれしい」と話した。
初戦の相手の日大山形は、開幕試合で米子東(鳥取)を4-1で下した。日大山形について、吉田主将は「全体的にレベルが高い。スイング一つ見ても簡単にアウトにはできないと思った」。この日の打撃練習では「相手投手をイメージしながら取り組んだ」という。高松陸選手(同)は「しっかり守って攻撃につなげたい」と意気込んだ。
森士監督は「甲子園を熟知した戦いをしているという印象で、洗練されたチーム。お互いの良い部分を出せたチームが勝っていくと思う。自分たちの強みを出していきたい」と話した。
日大山形の横顔
4年ぶり18回目の出場。夏の甲子園出場回数が県内最多を誇る強豪校だ。山形大会ではベンチ入り20人のうち17人が地元出身で「山形球児のオールスターチーム」との評も聞かれる。
攻守のバランスが取れている。下位打線にも打率3割を超える選手が並び、守備は失策1と手堅い。いったんリードをすれば、逆転を許さない巧みな試合運びで勝ち上がってきた。
主軸を担う佐藤、伊藤はともに打率5割5分超と上り調子だ。チームで計23盗塁と機動力を備え、単打を重ねて得点を狙う。
投手陣はいずれも右腕の4枚看板。エース斎藤は19回を投げて与四死球2と制球力が光る。
1958年創立の私立。OBに阪神の中野拓夢。
(朝日新聞埼玉版)