秋季県高校野球大会は25日、県営大宮とレジスタ大宮で準々決勝を行い、ベスト4が決定する。Aシードの浦和学院と花咲徳栄が順当に勝ち上がったほか、秋の県大会初出場ながら8強入りした浦和麗明や浦和実、聖望学園、川越東の私立勢に、上尾、大宮東の公立勢が4強進出を懸けて火花を散らす。好カードとなった準々決勝を展望する。
浦和学院-大宮東「左腕並べ夏王者挑む」
今夏の王者で5年ぶりの頂点を目指す浦和学院と2年連続の4強入りを目指す大宮東が激突。
浦和学院は金田、高山、伊丹の2~4番を中心に打線に切れ目がない。強打者の7番鍋倉が下位にいることでどこからでも得点を奪うことができる。序盤から大宮東の投手陣を攻略したい。
大宮東は、清水、高橋亮、吉田の左腕3枚に制球力があり、安定感抜群だ。粘り強く浦和学院打線を抑えて攻撃につなげたい。4番山岸、5番高橋大の勝負強い打撃で好機をものにできるか。
上尾-浦和実「主導権争い激戦必至」
投手力が高い浦和実と好打者がそろう上尾の対戦は、好試合となりそうだ。
上尾は3試合で24得点と打線が好調。鋭いスイングで長短打を重ねる。1番石川が出塁し、好機に強い3番金丸、4番駿河で得点を奪い、主導権を握って浦和実を焦らせたい。浦和実は、横手投げのエース佐々木と1年生の清田の両右腕を軸に投手層が厚い。先発が濃厚な清田は、不用意な四死球が少ないだけにテンポの良い投球でリズムをつくり、攻撃に流れを持ち込みたい。
聖望学園-浦和麗明「つなぐ打線対好左腕」
つなぐ意識が徹底された聖望学園と好投手の左腕を擁する浦和麗明が激突する。
聖望学園は、小技や足を絡めた幅広い攻撃で相手をかき回し、ここ一番で勝負強い。菅野、三井の1、2番からチャンスメークし、一気に畳み掛ける。対する浦和麗明は、秋の県大会初出場で8強入りと勢いに乗っている。エース左腕の吉川は、地区大会を含め、4試合に登板し無失点。切れ味抜群の直球は簡単に打ち崩せない。エースが好調で試合をつくれるだけに打線の奮起が必要だ。
川越東-花咲徳栄「強豪エース崩せるか」
王座奪還を目指す花咲徳栄に、7年ぶりの関東大会出場を狙う川越東が挑戦する。
花咲徳栄は例年より打力は劣るものの、接戦を制す勝負強さがある。エース右腕金子は、夏から下半身が強化され、直球の力強さが増した。打線はつなぐ意識が高く、小刻みに得点を重ねて優位に試合を進めたい。
川越東は2試合連続で先制点を奪って勝利しているだけに、序盤から打線が奮起したい。3番小林、4番白木らで花咲徳栄のエース金子を攻略できれば勝機は見えてくる。
(埼玉新聞)