【写真】準々決勝に向けて意気込みを語る浦和学院の森監督
２８日の準々決勝を控える浦和学院のオンライン会見が、２７日までに行われた。
準々決勝を翌日に控えた２７日は、兵庫県内で２時間の練習を実施。九州国際大付（福岡）のエース香西対策として、左投手を相手にバッティングなどで汗を流したという。３番金田は「技巧派投手の逃げていく変化球やストレートの感覚をつかめてきた」と語った。
和歌山東戦では、試合の途中でフォームの修正を図り、７回２安打１０奪三振無失点と好投した宮城は「（和歌山東戦の）試合の動画を見て、体が開いた状態で突っ込んでいた。中３日間は肩、肘を休めながらシャドーピッチングで修正した」と整えた。九州国際大付の警戒する選手は１番黒田、４番佐倉の２人を挙げ、「打ち取るイメージはできている」と準備は万全だ。
真価問われる三本の矢
浦和学院の安定した戦いぶりが際立っている。打線は２試合続けて２桁安打を記録。１回戦で高山、２回戦では金田が本塁打をマークした。エース宮城は、２試合で計１６回２３奪三振無失点と、抜群の内容だ。
森監督は「理想な試合展開でこの冬の成果が出ている」と納得の表情。その上で「次は接戦になる。メンタル面が一番試される」と、この冬に打ち出した三本の矢（脳の活性化、体づくり、メンタル強化）が鍵を握る。
昨秋の関東大会準決勝の山梨学院戦は九回まで２－２の接戦だったが、延長十回に一挙７点を許し敗れた。その反省から、逆境に打ち勝つためにメンタルを強化。この冬鍛えた成果が試される。
対する九州国際大付は、昨秋の明治神宮大会４強。エース左腕香西は、直球こそ１３０キロに満たないものの、制球力と緩急が持ち味。打線は今大会注目の４番佐倉や、広陵（広島）との２回戦で４安打４打点の１番黒田と強打者がそろう。
「真価が問われる試合。全力を出し切る」。新生・浦和学院がさらなる高みを目指すための大一番に全身全霊で挑む。
（埼玉新聞）
きょう準々決勝 浦和学院×九州国際大付
第９４回選抜高校野球大会で、浦和学院は２８日、準々決勝で九州国際大付（福岡）と対戦する。両校の監督に、相手チームの印象や理想の試合展開について聞いた。
―相手チームの印象は。
浦和学院・森大監督 昨年の神宮大会を見ると、体が大きくスイングが鋭い印象。この冬、自分たちが目指してきたチームだ。
九国大付・楠城徹監督 一番は点を取られていないこと。そして３番、４番に良いバッターがいるという印象だ。
―警戒する選手は。
森監督 好調の１番黒田、４番佐倉の前に走者を出さないようにしたい。香西は緩急つけた素晴らしい投球をする。
楠城監督 ３番の金田はトップレベルの選手で楽しみ。相手エースの宮城も球筋がきれいで感心した。
―対策と練習の重点項目は。
森監督 香西をいかにとらえられるか。エースで宮城中心の安定した守備で最少失点で切り抜けたい。
楠城監督 何人かの選手は自分の打撃を取り戻した。打線のつながりをどう持たせるかを考えている。
―自チームのキーマンは。
森監督 クリーンアップの金田、鍋倉、高山だが、総合力で戦わないといけない相手。１８人全員で臨む。
楠城監督 バッテリーを中心とした守りの野球が身上。広陵戦同様テンポ良く投げてくれれば。
―理想の試合展開は。
森監督 接戦になると思う。この冬高めるように取り組んだ集中力を発揮し、最後まで粘って勝ちたい。
楠城監督 大味な試合になることは考えづらい。好機をものにして終盤勝負に持ち込みたい。
（毎日新聞埼玉版）
浦和学院vs九州国際大付 カギは「左」 センバツ準々決勝見どころ
九州国際大付の黒田（左）と浦和学院の宮城
ともにエース左腕と左打者が好調で、先発登板すれば「左対左」が焦点だ。浦和学院は宮城が２試合に先発し計１６回で２３奪三振、無失点。要所は鋭いスライダーで三振に切って取る。目先を変えて速球派右腕・金田の先発もあり得る。本塁打を放った３番・金田と５番・高山ら中軸３人が左の打線は２試合連続２桁安打と猛威を振るった。
九州国際大付は技巧派の香西が２試合連続完投。直球は１２０キロ台ながら緩急と制球力が抜群で２回戦は強力な広陵打線を相手に１失点完投した。攻撃は１番・黒田が２回戦で４打点と勝負強く、「２年生四天王」の４番・佐倉も２回戦で３安打。いずれも左の２人が打線の命運を握る。
（毎日新聞電子版）
8強出そろった選抜、準々決勝のみどころ解説 投打とも好選手ぞろい
浦和学院vs九州国際大付
ともに制球力が高い左腕を擁する。浦和学院の宮城誇南（こなん）は２試合で計１６回を投げて２３奪三振、与四死球３、無失点。九州国際大付の香西一希は２戦連続完投し、与四死球２、３失点。どちらも打線が強力なだけに丹念に低めを突きたい。
浦和学院は１回戦で高山維月（いつき）、２回戦で金田優太が本塁打を放った。全体的に打線が低調な大会で思いきりのいいスイングは際立つ。九州国際大付も２回戦で黒田義信が４安打、佐倉俠（きょう）史朗が３安打。昨秋、１試合平均８・９点を奪った打線の状態は上向きだ。
（朝日新聞電子版）
浦和学院・八谷「九州のチームに負けたくない」佐賀県出身の主将が九州国際大付戦に決意
第９４回選抜高校野球大会（甲子園）で１３年以来の優勝を目指す浦和学院（埼玉）が２７日、オンライン取材に応じ、２８日に行われる準々決勝の九州国際大付戦（福岡）に向けて意気込みを語った。
主将の八谷晟歩内野手（３年）は佐賀県出身。「九州を出てまでこっちのチームでやって九州のチームに負けたくないので絶対勝つという気持ちで戦います」と力を込めた。
初戦の大分舞鶴（大分）、２回戦の和歌山東（和歌山）をともに無失点で抑えており、「ある程度緊張も解けていつも通り準備できている」とチームの雰囲気も良好。準々決勝は１日で４試合行われるため、試合開始時間が３０分早い８時半開始となるが「明日に向けて万全の準備はできている。落ち着いた状態で試合に臨められたら」と語った。
（デイリースポーツ）
浦和学院エース宮城誇南「課題の克服練習を多くした」無失点継続へ万全
浦和学院は今大会無失点を誇る守備で、九州国際大付（福岡）打線を封じる。
エースの宮城誇南（こなん）投手（３年）は、シャドーピッチングなどで調整。「リフレッシュと、課題の克服練習を多くした」と万全。福岡市出身で、中学時代から九州国際大付のエース香西一希投手（３年）と対戦している高山維月捕手（３年）は「中学のときは香西のチームに負け越していたので、甲子園では絶対勝ちたい」と意気込んだ。
（日刊スポーツ）
浦和学院・宮城、九州国際大付の4番・佐倉斬りに自信「イメージはできています」
２８日に４強を懸けて九州国際大付との準々決勝に臨む浦和学院のエース左腕・宮城誇南（３年）がオンライン取材に対応。警戒する打者に「２年生四天王」の一角でもある４番・佐倉（人ベンに峡の旧字体のツクリ）史朗を挙げ「（抑える）イメージはできています」と自信をのぞかせた。
今大会の開幕戦でもあった１回戦は大分舞鶴打線を完封するなど、ここまで２試合に先発して計１６回無失点。「いかにいい準備ができるかを意識してきた」と万全の状態で決戦に向かう。
（スポニチ）
「強そうやな」浦和学院と九州国際大付、選手同士の友情
第９４回選抜高校野球大会（毎日新聞社、日本高校野球連盟主催）第９日の２８日、準々決勝４試合があり、ベスト４をかけて８校が熱戦を繰り広げる。第１試合で対決する浦和学院（埼玉）と九州国際大付（福岡）には中学時代、日本代表として共に戦ったチームメートや九州地区で競い合った選手が多く在籍。かつての仲間やライバルとの再戦を心待ちにしてきた。
九州国際大付の尾崎悠斗遊撃手（３年）は中学時代、エースの香西一希投手（３年）と糸島ボーイズ（福岡）でプレー。１５歳以下日本代表にも選ばれ、２０１９年１１月に愛媛県で開かれた国際大会「Ｕ１５アジアチャレンジマッチ」で優勝した。
当時の代表には、浦和学院の八谷晟歩（せいほ）主将（３年）や西田稀士郎選手（同）ら九州地区から選ばれた選手、埼玉県出身の大勝朱恩（しゅおん）選手（同）がおり、尾崎選手は「大会前から一番対戦を楽しみにしていた相手」と話した。
糸島ボーイズ時代、ライバルチームのエース兼主砲として２人の前に立ちはだかったのは、福岡から浦和学院に進み、今大会開幕戦の大分舞鶴戦で大会第１号の本塁打を放った高山維月（いつき）捕手（３年）だ。香西投手は「（高山選手から）三振を取ったこともあるけど、中学の時も甘い球を打たれた」と長打を警戒する。
一方、高山選手は「関東の方がレベルが高いと知って地元を離れてこっちに来た。中学の時は香西投手のいるチームに負け越してしまったが、高校でその借りを返す。絶対勝ちたい」と闘志を燃やす。
尾崎選手は２４日の２回戦で広陵（広島）に勝利した後、高山選手に「試合できるね」と無料通信アプリ「ＬＩＮＥ（ライン）」でメッセージを送った。高山選手からは「九国強そうやな」と返信があり、尾崎選手も「浦和も強い。お互いがんばろう」とエールを交わした。
「福岡から全国上位に行けることを示したい」。試合前にそう語っていた尾崎選手。互いの距離が離れても続いてきた競争心と友情は、野球ができる限り変わらない。
（毎日新聞電子版）
