【写真】9安打10打点の打率6割をマークする浦和学院の2番伊丹
第104回全国高校野球選手権埼玉大会は23日、県営大宮とレジデンシャルスタジアム大宮で準々決勝4試合を行い、4強が決定する。Aシード浦和学院、山村学園などシード勢計16校中、7校が順当に勝ち上がり、ノーシード聖望学園を含めて11年ぶりに私学勢が8強を占めた。甲子園の出場切符まであと3勝。終盤戦に突入する準々決勝の見どころを探った。
浦和学院×浦和実「持ち味発揮に勝機」
投打ともに総合力があるAシード浦和学院と継投で守りからリズムをつくるCシード浦和実の一戦。大会前から浦和学院との大一番を見据えていた浦和実・辻川監督の秘策が飛び出しそうだ。
浦和学院は4試合でチーム打率3割8分9厘を記録。打率6割の伊丹を中心に2~5番には長打力があり、序盤から主導権を握りたい。
対する浦和実はエース佐々木、上田の右横手投げ2枚と右腕清田ら安定している投手陣が失点を最小限にとどめることが金星の条件となる。
花咲徳栄×川越東「昨年秋以来の再戦」
昨年の秋季県大会準々決勝では、花咲徳栄が8-2で川越東を破った。
前回同様、リードする展開に持ち込みたい花咲徳栄が打ち合いでは分がありそう。3番藤田、4番柴田ら選球眼に秀でた選手が相手を揺さぶり、勝負どころを逃さない攻撃力は健在だ。
雪辱を期す川越東は、5回戦で5安打完封したエース左腕伊藤の先発が濃厚。切れ味鋭いスライダーが強力打線にどれだけ通用するか。1番種田(おいだ)、4番白水ら上位打線が積極的に攻撃を仕掛けていきたい。
聖望学園×武南「両投手がキーマン」
42安打33得点のノーシード聖望学園と、47安打27得点のDシード武南。互いにバットが振れていて、武南・石橋、聖望学園・岡部の両エースがキーマンになりそう。
聖望学園は大宮東と昌平を下して勢いは十分。エース岡部は走者を背負うとギアを上げ、粘り強い投球で失点を最小限に抑えることができる。
武南の石橋は最速145キロの直球で三振が奪える。後ろに控えている石嶋もチームの信頼を得ているだけに、序盤からエンジン全開で相手をねじ伏せたい。
西武台×山村学園「戦力整う好カード」
投打に戦力が整った両校が激突する好カード。好投手を打ち崩し、勝機をつかむのはどちらか。
5回戦までは強打がクローズアップされているAシード山村学園だが、佐藤、山田翼らが短いイニングを分担する継投策を確立し、4試合30イニングでわずか1失点と結果を出している。
Cシード西武台のエース右腕渡辺新は抜群の制球力で11回を投げて四死球0、自責点0。チーム打率4割6分5厘と打線は好調で、打率5割3分8厘の4番青山は勝負強い打撃で貢献する。
(埼玉新聞)
8強 実力校そろい踏み 各試合の見どころ紹介
第104回全国高校野球選手権埼玉大会は23日に準々決勝4試合が県営大宮とレジスタ大宮の2球場で行われる。各試合の見どころを紹介する。
県営大宮の第1試合は、連覇を狙う選抜4強の浦和学院に浦和実が挑む。
浦和学院はエース左腕の宮城を筆頭に投手陣の層が厚い。「超攻撃型」が売りの打線も、4試合で44安打33打点と好調だ。浦和実は佐々木、上田らの継投で勝ち上がってきた。打線は5回戦で先発の8人が安打を放つなど、切れ目がない。
第2試合では、春の関東大会4強の山村学園と12年ぶりに8強入りした西武台が顔を合わせる。
山村学園は坪井を主軸とする強打線が持ち味。エース右腕の山田翼、佐藤、1年左腕西川などを擁する投手陣も層が厚い。西武台は140キロ超のエース右腕・渡辺に加え、打線は3回戦で埼玉大会で最多に並ぶ1試合5本塁打を放つなど力がある。
レジスタ大宮の第1試合は、2017年に全国選手権を制した花咲徳栄と川越東がぶつかる。
花咲徳栄はエース金子が精彩をやや欠くが、鈴木や2年生左腕の飯島が支える。打っては藤田、柴田らを中心にどこからでも得点を狙える。川越東はエースの伊藤が直球とキレのあるスライダーを投げ分け、5回戦ではBシードの市川越を完封。7番打者の石川は3回戦で2打席連続本塁打を放つなど、好機に強い。
第2試合は、聖望学園と武南が対戦する。
甲子園出場経験のある聖望学園はエースの岡部を中心に東山、荒江ら試合を作れる投手陣がそろう。三井、上石を中心とした打線は5回戦で昨年準優勝の昌平に打ち勝つなど、爆発力が持ち味だ。武南は145キロの直球が持ち味の石橋が22イニングを投げて25奪三振と好調。曽根、越沼を中心とする打線は長打力もある。
(朝日新聞埼玉版)