【写真】高い打率に加えて長打力も備える浦和学院の2番西田(左)、制球力抜群の変化球で打たせて取る川越東の右腕直井(右)
春季県高校野球大会第7日は3日、県営大宮で準決勝が行われる。Cシード浦和学院のほか、市川越、叡明、川越東がノーシードから4強に駆け上がった。対戦カードは市川越-叡明(9時)、浦和学院-川越東(11時30分)。
優勝した2008年以来17年ぶりの決勝進出を狙う市川越は初4強と勢いのある叡明と争う。浦和学院には10年ぶりの決勝を目指す川越東が挑む。勝者が春季関東大会(17~20、24、25日・茨城)の出場権を獲得する熱戦の行方を展望した。
第1試合 市川越-叡明
準決勝に残った唯一の公立校・市川越と初4強・叡明の対戦は、投手陣を中心として1点を争う接戦が予想される。
市川越はエース玉井が16イニング3失点と安定感を光らせる。左腕栗本と右腕山田への継投策に注目だ。3試合で35安打の打線は28本が単打。計8犠打を絡めて得点を狙うなど、堅実な野球で勝負する。打線の鍵を握るのは3番森。3試合で13打数8安打と広角に打てるバットコントロールが持ち味。3回戦で本塁打を放った森村も計4安打と好調だ。
叡明は最速142キロ右腕田口と130キロ中盤の右腕増渕の2枚看板で挑む。投手陣は全4試合で1失点。3回戦、準々決勝は2戦連続で田口が完封しただけに、投手起用が試合の鍵を握りそうだ。打線は田口、赤城、笘のクリーンアップがけん引する。出塁率6割超えの2番青木、3番の田口が塁に出れば、今大会3打線の赤城、8打点の笘が一本でかえす。
第2試合 浦和学院-川越東
Cシード浦和学院の強力打線を川越東の投手陣が抑えられるか。ともに長打で得点を狙う打撃戦が予想される。
浦和学院は3回戦で上尾を20安打15得点で下すと、準々決勝は花咲徳栄に14安打11得点で勝利。高校通算28本塁打の4番藤井を筆頭に、今大会は林田、田口、垣内にも本塁打が出るなど、打撃力は抜群。3試合で7安打の1番玉木、6安打5打点の2番西田と上位が好機を演出したい。投手を中心とした守備陣は悪送球による2失策のみと簡単に崩れない。
川越東は2年右腕直井が3試合で17回を投げて4失点。11回2失点の2年左腕古沢、背番号1の右腕梅沢ら投手陣が試合を組み立てる。4試合で46安打を放つ打線は、11安打7打点の中島がリードオフマン。長打力のある3番星、4番柳が好機を生かせるか。今大会記録した計8犠打はすべて下位打線が決めており、切れ目のない打線でチャンスメークしたい。
(埼玉新聞)