第83回選抜高校野球大会(3月23日開幕=日本高校野球連盟、毎日新聞社主催)の出場校を決める選考委員会が28日、大阪市の毎日新聞本社で開かれる。出場校は一般枠29と21世紀枠3の計。重要な参考資料となる昨秋の各地区大会の結果から、有力校を探った。
※かっこ内数字は選出校数
◇北海道(1)
16年ぶりに秋季大会を制した北海が、春を手にしそうだ。
◇東北(2)
秋季大会優勝の東北、準優勝の光星学院がともに各県1位校で、順当に選ばれるだろう。
◇関東・東京(7)
秋の関東を制した浦和学院と、昨夏の全国選手権大会準優勝で関東2位の東海大相模は当確。神奈川の決勝で東海大相模に競り勝った横浜も堅い。昨夏の経験者が多い水城は、関東大会準決勝のコールド負けがどう評価されるか。東京は日大三が明治神宮大会を制し、神宮枠を獲得。日大三は確実で、神宮枠には国学院久我山が納まりそうだ。
残り1枠は、関東と東京との比較。東京4強の昭和、八王子、関東8強の前橋育英(群馬)、千葉経大付、春日部共栄(埼玉)、霞ケ浦(茨城)が競り合う。地域性を考えると千葉か群馬だが、千葉経大付は浦和学院に大敗しており、東海大相模に食らいついた前橋育英がやや優位か。
◇東海(2)
昨年、2年生主体で選抜4強の大垣日大が安定。東海2位の静清とともに各県大会も制していて、波乱はなさそうだ。
◇北信越(2)
150キロ右腕・釜田を擁する金沢、準優勝した一昨年夏以来の甲子園を目指す日本文理はともに県1位校でマイナス材料はない。
◇近畿(6)
各府県1位校の初戦敗退が目立った近畿大会で、力を発揮したのは天理、智弁和歌山、報徳学園の常連校。昨夏から飯塚―坂本のバッテリーが残る履正社を含む上位4校の評価は揺るがない。残り2枠を8強進出の4校で争う。京都成章は報徳学園との接戦が好材料。PL学園(大阪)、加古川北(兵庫)、21世紀枠候補でもある守山が追う。
◇中国・四国(5)
中国は関西、創志学園の岡山勢が上位を占めた。創志学園は昨年4月の創部で、選出されれば史上最短の甲子園になる。四国は試合巧者の明徳義塾が優勝。2位の香川西は決勝の大敗が痛く、関西を苦しめた21世紀枠候補の総合技術、県大会で明徳義塾に勝った高知との比較になりそうだ。
◇九州(4)
鹿児島実、九州国際大付、九州学院、波佐見の上位4校は地域にも偏りがない。試合内容を考慮しても順当に決まりそうだ。昨春2校が選ばれた沖縄は、春夏連覇した興南と沖縄尚学が8強にとどまり、厳しい。
◇21世紀枠(3)
北信越以東の東日本と、近畿以西の西日本から1校ずつ、さらに残る7校から地域を問わず1校を選ぶ。秋の成績のほか、困難克服や特色ある活動、他生徒や地域への影響などが選考材料になる。
(朝日新聞)