日本高野連は23日、30日から韓国・ソウルで行われる「第25回IBAF 18U世界選手権」に参加する高校日本代表メンバー20人を発表した。甲子園で春夏連覇を達成した大阪桐蔭・藤浪晋太郎投手(3年)のほか花巻東(岩手)の160キロ右腕、大谷翔平投手(3年)、愛工大名電(愛知)の浜田達郎投手(3年)の「高校BIG3」が選出された。22奪三振の大会新記録を作った桐光学園・松井裕樹投手(2年)は選出されなかった。監督は日大三・小倉全由監督が務める。メンバーは以下の通り。
▽投手
・大谷翔平 (岩手・花巻東)
・岡野祐一郎(福島・聖光学院)
・佐藤拓也 (埼玉・浦和学院)
・神原友 (山梨・東海大甲府)
・浜田達郎 (愛知・愛工大名電)
・藤浪晋太郎(大阪・大阪桐蔭)
・大塚尚仁 (熊本・九州学院)
▽捕手
・田村龍弘 (青森・光星学院)
・中道勝士 (奈良・智弁学園)
・森友哉 (大阪・大阪桐蔭)
▽内野手
・菅原拓那 (茨城・常総学院)
・田端良基 (大阪・大阪桐蔭)
・城間竜兵 (青森・光星学院)
・北條史也 (青森・光星学院)
・伊与田一起(高知・明徳義塾)
・金子凌也 (西東京・日大三)
▽外野手
・呉屋良拓 (沖縄・浦添商)
・笹川晃平 (埼玉・浦和学院)
・高橋大樹 (京都・龍谷大平安)
・水本弦 (大阪・大阪桐蔭)
(日刊スポーツ)
◇佐藤拓也投手・笹川晃平外野手 高校日本代表チームに選出される
8/23、選考決定を凛々しい表情で受ける二人。「JAPAN」の帽子は、交流を続けている石巻・鹿妻子鹿クラブの佐藤菜々実さんと青山愛理さんが先に行われた少年野球世界大会日本代表に選ばれた時に応援の御礼として、浦和学院高校がいただいたもの。「俺たちも日本代表で頑張るぞ!!」
今夏の甲子園大会でベスト16入りした野球部の佐藤拓也投手(鹿嶋市立鹿島中学校出身)、笹川晃平外野手(古河市立三和北中学校出身)が、日本高等学校野球連盟の推薦を受け、高校日本代表チームに選出されました。
選考は、春の選抜と夏の選手権大会参加チームの中から、活躍した優秀選手が選ばれるものですが、優勝・準優勝以外のチーム内から選手が選出されることは、極めて異例です。
野球部森士(おさむ)監督は「技術的な部分での評価をいただき、日本代表として、人間的な部分も認めていただけたと思います。『勝てるJAPAN』に加えていただけたことが光栄です。自信をもって送り出せる二人です。」と話しました。
2人は、8月24日チームに合流、8月28日出国、8/30~9/8まで韓国ソウル特別市で開催される世界野球選手権大会(12ヶ国・地域)に出場します。
過去には、谷口英功(東洋大⇒東芝⇒現上武大学野球部監督)鈴木健(元西武⇒ヤクルト)、大竹寛(現広島)、石井義人(現巨人)、小山琢也(明治大学)らの多くのOBが選ばれています。
―高校生日本代表に選ばれ、世界大会に出場(選ばれ)できる率直な気持ちは?
(佐藤)代表に選んでいただき感謝しています。浦学で学んできたものをプレー以外でも日本代表として相応しい姿で戦います。
(笹川)まずは感謝です。日本代表の責任を自覚し、チームの一員として勝つために自分のやるべきことの覚悟を決めます。
―自分のどこを見て欲しいか?(セールスポイント)
(佐藤)打たせて取るピッチングとバッティング。
(笹川)強肩・強打・俊足・がむしゃらな所。
―春の選抜、夏の選手権連続出場の感想は? もし、やり残したことがあれば、それは何か?
(佐藤)春・夏連続出場できたことは、とても嬉しかったです。しかし、日本一を目指してきたので悔しいです。その悔しさを次のステージで晴らせるよう頑張ります。
(笹川)数多く高校がある中で、自分たちが2回も出場できたことに感謝しています。辛い時、楽しい時も一緒に過ごしてきた仲間と甲子園で戦えたことは幸せでした。監督・コーチ、そして支えていただいた方に全国制覇という恩返しができなかったことに悔いが残っています。
―「浦和学院」で野球ができたことへの思いは?
(佐藤)浦和学院で3年間野球を続け、仲間と苦楽を共にし、たくさんのことを学べました。とても成長できました。
(笹川)野球を通して、人間性を高める指導を受けることができ、無駄のない充実した3年間を過ごせたことは幸せです。
―高校生時代の一番印象に残っている試合とその理由は?
(佐藤)県大会決勝の聖望学園戦。1・2年生の夏は出場ができなかったので、苦楽を共にした仲間と、さまざまなことを乗り越え「優勝」を実感できたことです。
(笹川)全国制覇が目標でしたが、不安の中で過ごした時期もあり、仲間と校歌を唄うことができた甲子園初戦の高崎商業戦が印象強いです。
―一番尊敬する人は?
(佐藤)森監督
(笹川)森監督
―これだけは言っておきたいこと!!
(佐藤)学校関係者・OB・地域のみなさん、本当に応援ありがとうございました。皆さんの支えがあってこそ、野球を続けることができ、甲子園に出場することができました。とても充実した高校生活が送ることができました。感謝の気持ちを忘れることなく、これからもさまざまなことに取り組んでいきます。
(笹川)今まで支えて下さった方々のおかげでこのように日本代表に選ばれました。今まで、応援ありがとうございました。この経験を生かすためにも一分一秒無駄にせず学んでいきます。これからも「支えがあって自分が存在する」という自覚をもち、野球を続けていける環境に感謝していきたいと思います。
そして、最後に二人は「自分たちは当たり前のように野球をさせていだたきました。しかし、被災地では生活することが精一杯で好きな野球も続けていける状況でないことを自分の目で体験しました。だからこそ、何ごとも当たり前であること、道具があること、相手があること、恵まれた環境があることに感謝する気持ちを持てました。ボランティア活動を通じ、たくさんの方々に応援していただき、人のつながり、支えがどれほど大切か、そして野球ができることを改めて実感できました。」
彼らにとって、この3年間は、厳しい練習に加え、目標を成し遂げるための辛い期間であったかもしれません。しかし、彼らの眼は、きらきらと輝いています。それは、それぞれが新たなる目標を捕らえ、「夏の甲子園出場」「日本代表」という結果が教えてくれた充実感なのでしょうか。少しの期間だけ、普通の高校生に戻った彼らをさらに応援したくなりました。でも、彼らには新しい試練が既に始まっています…。
(浦和学院公式ホームページより)