【写真】六回に2点目を許し、悔しげな表情を浮かべる浦和学院のエース小島(左)と喜ぶ本庄第一ベンチ=26日、県営大宮球場(埼玉新聞)
今春の選抜大会で優勝した浦和学院は26日、さいたま市の県営大宮球場で行われた秋季県高校野球大会3回戦で、本庄第一に延長十一回の末、2-3で敗れ、選抜大会2連覇、4年連続の同大会出場とともに5季連続の甲子園出場が絶望的となった。
浦和学院は序盤から劣勢に立たされた。先発のエース左腕小島が二回に本庄第一の5番村田の右前打で先制を許すと、六回にも3番奥田に右越えに三塁打を放たれ、2点を追う苦しい展開となった。
攻めあぐねていた打線は七回に2死一、三塁から9番木村が右越え二塁打を打ち同点に追い付いた。だが延長十一回に小島が1死満塁から再び村田に右前に運ばれ勝ち越されると、その裏、2死から走者を出したが、7番加藤が二ゴロに倒れた。
4年ぶりに選抜大会出場を逃し、森監督は「こういうゲームで勝てないと上に行けない」。小島は「この悔しさを冬の練習にぶつけて、夏には甲子園に行けるように頑張りたい」と誓った。
◇長い冬腰据え鍛えろ
【写真】本庄第一に敗れ、応援席へあいさつに向かう小島(左から3人目)ら浦和学院ナイン(埼玉新聞)
選抜大会2連覇、同4年連続出場、5季連続甲子園出場―。全てが小雨交じりの空へと消えた。浦和学院は本庄第一の執念に粘り負け。選抜大会出場が絶望的となった森監督は、言葉を選びながら「こうなることは覚悟はしていたが。常に勝つというのは難しいと実感してます」と振り返った。
頼みのエース小島がピリッとせず、課題の攻撃も機能しなかった。
左腕は二回無死二塁から右前打、六回には2死一塁で右越え三塁打を浴び2点先行された。打線は相手の右横手・上田を攻略できず、七回2死一、三塁から木村が右越え二塁打で同点にするのがやっと。
延長十一回、小島が1死満塁から村田に右前に運ばれ決勝点を許した。県内では先発した試合で初黒星となった小島は、「内に決めにいった球が甘くなった。自分の力不足」と声を振り絞った。
全員で選抜優勝旗を返しに行く目標を達成できず、4年ぶりに長い冬を迎える。「悔しいけど結果は変えられない」と小島。ただ、腰を据えて、じっくりとチームづくりできることはプラスと捉えたい。
(埼玉新聞)
◇今春V校まさか浦学センバツ絶望的 小島11回力尽く
今春センバツ優勝校の浦和学院が、本庄第一に延長11回の末、2-3で敗戦。来春のセンバツ出場が絶望的となった。
エース左腕の小島は2-2の延長11回1死満塁から、5番・村田に決勝打を許し、8安打3失点。県内の公式戦で初黒星を喫した。5季連続の甲子園出場が絶望的になった森士(おさむ)監督は「小島におんぶにだっこで総合力がまだまだない。常に勝つのは大変だと実感した」と唇をかんだ。
今夏の甲子園を制した前橋育英(群馬)・高橋光成(こうな)、157キロ右腕の済美(愛媛)・安楽に続き、甲子園を沸かせた好投手がまたも今秋の県大会で姿を消した。
(スポニチ)
■3回戦(9月26日)
本庄第一
01000100001=3
00000020000=2
浦和学院
【本】上田-村田
【浦】小島-西野
▽三塁打 奥田(本)
▽二塁打 町田、奥田(本)木村、熊倉(浦)
【投手成績】
小島 11回、被安打8、与四死球4、11奪三振、3失点
【浦和学院】
⑥津 田5-1-0
④ 臺 3-0-0
①小 島5-0-0
③熊 倉4-1-0
②西 野3-1-0
⑦酒 本3-0-0
H高橋司1-0-0
H山崎裕1-1-0
R水 岡0-0-0
⑨加 藤5-0-0
⑧大 西1-0-0
8秋 山2-2-0
⑤木 村3-1-2
(打数-安打-打点)
【試合経過】
▽2回表
先頭の町田は中越え二塁打、村田は送りバントの構えから前進守備の一塁を抜ける適時打で先制を許す。0-1。薮中の打席の時、捕手からのけん制で一塁走者アウト。薮中は三振、柳澤は三振。
▽6回表
先頭の上田は四球、若林は送りバント、菅野は投ゴロで2死一塁。奥田の右越え適時三塁打で追加点を許す。0-2。町田は四球、村田は遊ゴロ。
▽7回裏
西野は中安、酒本は三振、加藤は二ゴロで2死二塁。秋山は遊安で2死一、三塁。木村のライトフェンス直撃適時二塁打で同点に追い付く。2-2。津田は三邪飛。
▽9回裏
先頭の加藤は一ゴロ、秋山は右安、木村は一ゴロで2死一塁。二盗を試みるもアウト。
▽10回表
柳澤は三振、仁邨は右安で1死一塁。上田はバントを試みるが1-6-3の併殺打に打ち取る。
▽11回表
若林は中安、菅野の投犠打がフィルダースチョイスで無死一、二塁。奥田は送りバントで1死二、三塁。この日2安打の4番町田は敬遠(四球)で1死満塁。村田の右安で勝ち越される。2-3。後続は遊ゴロ、三振に抑える。
▽11回裏
熊倉は中飛、西野は一ゴロ、代打山崎裕は左安で代走水岡。2死一塁。加藤は二ゴロで試合終了。