浦和学院、東海大四に1-3で敗れ決勝進出ならず

　第８７回選抜高校野球大会は３１日、準決勝２試合。第２試合は、浦和学院（埼玉）と東海大四（北海道）が対戦。序盤に逆転に成功した東海大四が逃げ切り、一昨年大会の優勝校・浦和学院を降して初の決勝進出。甲子園で初の２勝をあげた東海大四が、勢いに乗って初の決勝進出。北海道勢としても１９６３年（第３５回大会）の北海以来５２年ぶりの決勝戦となる。

　○東海大四（北海道）３−１浦和学院（埼玉）●

　１点を追う東海大四は二回、死球で出塁した４番・小川を犠打と内野ゴロで三塁に送り、７番を打つエースの大沢が中前へはじき返して同点。８番・立花の死球、９番・渡瀬の四球で２死満塁とした後、１番・冨田の内野ゴロを二塁手がはじいて逆転に成功した。六回にも１死一、三塁から、記録は内野安打となる大沢のスクイズで加点した。

　浦和学院は二回に３安打を集めて１点を先制。浦和学院は、東海大四を上回る９安打を放ちながら、打球が野手の正面をつくなど東海大四の先発・大沢に抑え込まれた。東海大四の大沢は、初戦、２回戦に続いて９回を投げきって完投。東海大四は、昨秋の神宮大会の際に１０－０（六回コールド）で大敗した浦和学院に雪辱した。

　４月１日に行われる決勝戦は、東海大四と敦賀気比（福井）の対戦となり、どちらが勝っても初優勝の一戦となった。

（毎日新聞）

　浦和学院・台二塁手（二回に失策で勝ち越しを許す）「緊張があって焦ってしまった。守備からリズムをつくるチームなのに、自分が崩してしまった」

　浦和学院・津田主将（２年ぶりの優勝の夢は準決勝でついえる）「４強という結果におごらず、この負けをかみしめて明日から進んでいきたい」

　浦和学院・荒木左翼手（２安打。大会通算１５打数８安打にも）「勝ちにつながる打撃ができなかったことが悔しい」

（サンスポ）

　浦和学院（埼玉）が、２年ぶりの日本一を逃した。

　２回に１点を先取した直後、先発のエース左腕、江口奨理投手（３年）が３四死球と制球を乱し、適時打と失策で２失点した。「まだまだ自分が甘かった。力不足でした。最後の詰めが甘かったと思います」と反省した。

　打線は９安打を放ったが、１点止まり。昨秋の明治神宮大会では６回コールド１０－０で大勝した相手に惜敗した。

　森士監督（５０）は「江口は連投の中でよく頑張ったが、相手の執念が上でした。（県岐阜商）高橋君を打って勝ったことで、選手の中には、根拠のない、勝てるんじゃないかという気の緩みがあったのかもしれない」と話した。

（日刊スポーツ）

　二回、変化球を右翼線深く運び、自ら先制点を挙げた。だが、その裏のマウンドで苦しんだ。先頭をフルカウントから死球で出すなど、３四死球に内野失策も絡んで逆転された。

　準々決勝までの３試合は２９イニングでわずか１失点。力投の疲れはあっただろう。加えて相手は、左打者が８人並ぶ特異な打線。その左打者たちに内側ぎりぎりに立たれ、「自分の球を、投げきることができなかった」。

　六回は１死一、三塁から不用意にカウントを取りに行った初球でスクイズを決められた。「頭にはあったが……」と、流れを決定づけた１球を悔やんだ。

　１年生の秋に目を患い、半年間も野球から離れた。昨夏から実戦に復帰し、エースへと急成長。闘病やその後の練習を支えてくれた家族や上級生に「恩返しをしたい」が口癖だ。２完封を含む全４試合完投でその思いを表したが、「体力も制球力も、まだまだ」。「このままで終わってはいけない」と、しゃくりあげた。

（毎日新聞）