(3日・県営大宮ほか)
第5日は準々決勝4試合を行い、浦和学院、市川越、春日部共栄、花咲徳栄がそれぞれ勝って、準決勝に駒を進めた。4強入りは浦和学院が5年連続、市川越は3年ぶり、春日部共栄は10年ぶり、花咲徳栄が2年連続。
市川越は川越工に延長十回サヨナラ勝ちを収めた。市川越は4-2の九回に2点を奪われ、同点とされた。だが延長十回、四死球二つと安打で1死満塁とし、瀬山の投ゴロが敵失を誘いサヨナラ勝ちした。
春日部共栄は叡明に4-3と競り勝った。先発した右腕高橋大が3失点完投した。浦和学院は草加西に5-0で快勝。二回、清水が右前へ適時打を放って先制し、逃げ切った。花咲徳栄はふじみ野に9-2と七回コールドで大勝。11安打9得点と打線が爆発した。
5日の準決勝は県営大宮で浦和学院-市川越(10時)、春日部共栄-花咲徳栄(12時30分)のカードで争われる。
浦学、完封も攻撃陣に課題
浦和学院は清水、近野の継投で完封勝ちしたものの、攻撃陣に課題は山積みだ。森監督からは「投手に助けられた試合」と厳しい言葉が出た。10安打8四死球で5点は物足りない。
二回に清水の適時打で先制した後、スクイズ失敗、本塁刺殺と波に乗れない。走者が出ても緩い球が打ち切れず、攻めあぐねた。とはいえ、意地もある。七回には、山本が「打ちづらいというよりは打たされていた。振り切ることだけ考えた」と2者をかえす三塁打。秋山も三塁打で続き、ようやく追加点を奪った。
八回にも1点を加えたが、打線につながりを欠いたまま。「野手が攻撃のリズムをつくれていない。どうやって得点に結び付けることができるのか、そこがまだまだ」と森監督の表情は険しいままだった。
エース終盤に悔い 草加西
草加西はエース伊藤が踏ん張った。決め球のチェンジアップは精度を欠いたが、緩いカーブを使って緩急巧みに浦和学院打線を狂わせた。しかし、疲れの見え始めた終盤につかまり、伊藤は「ばてました。コースが甘く入ってしまった」と七回の3失点を悔やんだ。
六回終わって0-1。5連覇を狙う王者を十分に苦しめた。初の8強にも進み、得たものは大きい。「ここまで勝ち上がったことはなく、大きな経験になった。今までにない成長」と井上監督はナインの奮闘をたたえた。
(埼玉新聞)
試合結果 |
県大会準々決勝 5月3日(県営大宮) | ||||||||||||
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
草加西 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 |
浦和学院 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | x | 5 | 10 | 1 |
【浦】 | 清水、近野-秋山 |
【草】 | 伊藤-後藤 |
三 | 山本、秋山(浦) |
浦和学院打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑤ | 矢野 | 4 | 2 | 0 |
③ | 杉山 | 3 | 0 | 0 |
④ | 家盛 | 4 | 3 | 1 |
⑨ | 蛭間 | 4 | 0 | 0 |
⑧ | 山本 | 3 | 1 | 2 |
② | 秋山 | 3 | 2 | 1 |
⑦ | 本田 | 3 | 1 | 0 |
H7 | 赤岩 | 1 | 0 | 0 |
① | 清水 | 4 | 1 | 1 |
1 | 近野 | 0 | 0 | 0 |
⑥ | 森川 | 3 | 0 | 0 |
計 | 32 | 10 | 5 | |
草加西打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑧ | 内田 | 4 | 1 | 0 |
⑤ | 清水 | 3 | 0 | 0 |
⑨ | 塚越 | 3 | 0 | 0 |
H | 安田 | 1 | 0 | 0 |
⑦ | 松木 | 2 | 1 | 0 |
⑥ | 高橋龍 | 4 | 0 | 0 |
① | 伊藤 | 3 | 1 | 0 |
② | 後藤 | 3 | 0 | 0 |
③ | 吉田 | 2 | 0 | 0 |
④ | 恩蔵 | 3 | 0 | 0 |
計 | 28 | 3 | 0 |
投手成績 | |||||||
TEAM | 選手名 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責 |
浦和学院 | 清水 | 7 1/3 | 2 | 8 | 4 | 0 | 0 |
近野 | 1 2/3 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | |
草加西 | 伊藤 | 8 | 10 | 3 | 8 | 5 | 5 |
TEAM | 三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 失策 | 併殺 | 残塁 |
浦和学院 | 3 | 8 | 0 | 7 | 1 | 1 | 11 |
草加西 | 10 | 4 | 0 | 1 | 1 | 0 | 5 |
浦和学院が終盤の4得点で突き放した。二回、秋山、本田、清水の3連打で1点を先制。七回に山本、秋山の連続三塁打などで3点。八回は家盛が加点した。草加西は先発右腕の伊藤が緩急をつけて要所を締めたが、打線が援護できなかった。
試合動画 |
7回裏、浦学の攻撃
1死三塁から秋山の三塁打で1点追加。本田の代打赤岩は一ゴロ。2死三塁。清水は三邪飛。
9回表、草加西の攻撃
近野の投球。1死から塚越の代打安田は三振、松木は中安、高橋龍は三飛で試合終了。
(浦学公式ホームページ)