(18日・県営大宮ほか)
第9日は南大会と北大会の準々決勝各4試合が行われ、4強が決まった。南大会は浦和学院が2年連続、聖望学園が2年ぶり、川越東が5年ぶり、川口が6年ぶり。北大会は花咲徳栄が4年連続、滑川総合が16年ぶり、上尾が10年ぶり、昌平は初。
19、20日の休養日を挟んで第10日は21日、県営大宮で南大会の準決勝を浦和学院-聖望学園(10時)川越東-川口(12時30分)で実施。北大会は22日、同球場で花咲徳栄-滑川総合(10時)上尾-昌平(12時30分)で行う。
仲間へ感謝の4打点 浦和学院
チームメートへの感謝の気持ちを結果で示す2安打4打点だ。けが明けで今夏初めてスタメンに名を連ねた2番矢野が「仲間がここまで勝ってくれたから、打席に立つ機会をもらえた」と思いを込めた。
2-0の二回に、2死二、三塁から「ここは絶対に点をもぎ取らないといけない」と低めのスライダーをうまく拾って中前への2点打を放つと、1点差とされた四回は中犠飛を放ち、この回一挙6得点の流れをつくった。
七回には7点差に広げる中前適時打と大事なところで一本が出た。やはり、2番に背番号5がいると、打線のつながりがさらによくなる。森監督も「彼がいると違うね」とうれしそうだった。
満塁の好機に意地の反撃打 朝霞
4点を追う二回。2死満塁の好機に、1番依田が意地の中前2点適時打を放った。
下位打線がつくってくれたチャンスに燃えないわけがなかった。「来た球を拾う意識で打った」と浦和学院の先発近野を捉えた。この試合からリードオフマンを任された背番号6。出塁率の高さを買い、1番に起用した今井監督は「試合の流れを読んで、バッティングできる選手」とたたえた。
しかし、この回の追い上げもむなしくチームは七回コールド負け。依田は「(先頭で打席に立った)一回でチームに流れを持っていけなかった」と涙を流しながら悔しがった。
(埼玉新聞)
最速143キロのスーパー1年生・美又が2回完全
6点リードの六回に登板した浦和学院の1年生右腕、美又王寿(おうじゅ)投手が、スタンドの空気を一変させた。
右横手から手首を利せて直球とカットボールを投げ込み、三振、右飛、三振。抑えれば七回コールドの場面も3人で締め、最速は自身の記録を1キロ更新する143キロを計測。最高気温36・7度の猛暑の中で“完全救援”を果たし「(雰囲気に)慣れました。最初(六回)がうまくいけたので…」とあどけない笑顔を見せた。
2002年生まれで福岡出身。飯塚ボーイズのエースとして日本選手権に優勝している逸材だ。入学後に少し腕を上げた形のサイドスローにし、直球とカットボールとチェンジアップの切れが増した。森監督は「1年夏にこういう投球をしたのは坂元(弥太郎、元ヤクルト)以来かな。ボールの勢いは1番」と1年生ながら信頼を寄せる。
100回大会を3年生で迎える「ミレニアム世代」、2001年生まれの「新世紀世代」の後に続く“02年世代”が輝きを放ち、名門が5年ぶり13度目の全国切符に突き進む。
(サンスポ)
右腕美又、完璧リリーフ 指揮官「1年生という感じではない」
浦和学院の1年生右腕の美又が2回完全で試合を締めた。
6点リードの6回から登板し、最速142キロの直球とチェンジアップ、カットボール、スライダーを交え2回無失点、2三振を奪った。朝霞を11-4の7回コールドで撃破した森士監督は「(美又は)1年生という感じではない」と舌を巻いた。5年ぶりの夏の甲子園を目指し、美又も「次も絶対抑えたい」と準決勝での登板にも意欲を見せた。
(スポニチ)
試合結果
準々決勝 7月18日(県営大宮) | ||||||||||||
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
浦和学院 | 1 | 3 | 0 | 6 | 0 | 0 | 1 | 11 | 13 | 1 | ||
朝霞 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 6 | 0 |
【浦】 | 近野、永島、美又-福島、畑 |
【朝】 | 中嶋、斉藤遼、上川、倉田-原口 |
三 | 近野(浦) |
二 | 上野(浦) |
浦和学院打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑥ | 中前 | 4 | 2 | 0 |
⑤ | 矢野 | 4 | 2 | 4 |
⑧ | 蛭間 | 5 | 3 | 1 |
⑨ | 上野 | 3 | 1 | 1 |
④ | 後藤 | 2 | 1 | 2 |
⑦ | 河北 | 3 | 1 | 0 |
③ | 小町 | 3 | 0 | 1 |
② | 福島 | 2 | 1 | 1 |
H | 佐野 | 1 | 1 | 0 |
R | 阿部 | 0 | 0 | 0 |
2 | 畑 | 0 | 0 | 0 |
① | 近野 | 1 | 1 | 1 |
1 | 永島 | 1 | 0 | 0 |
1 | 美又 | 0 | 0 | 0 |
計 | 29 | 13 | 11 | |
朝霞打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑥ | 依田 | 4 | 1 | 2 |
⑧ | 金子 | 4 | 2 | 2 |
⑨ | 菊地 | 4 | 1 | 0 |
② | 原口 | 3 | 0 | 0 |
⑤ | 蔵原 | 3 | 0 | 0 |
⑦ | 荒田 | 3 | 1 | 0 |
①3 | 中嶋 | 1 | 0 | 0 |
3 | 大村 | 1 | 0 | 0 |
③ | 斎藤龍 | 1 | 1 | 0 |
1 | 斉藤遼 | 0 | 0 | 0 |
1 | 上川 | 0 | 0 | 0 |
1 | 倉田 | 1 | 0 | 0 |
④ | 渡部 | 2 | 0 | 0 |
計 | 27 | 6 | 4 |
投手成績 | |||||||
TEAM | 選手名 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 |
浦和学院 | 近野 | 1 2/3 | 4 | 0 | 1 | 3 | 2 |
永島 | 3 1/3 | 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | |
美又 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | |
朝霞 | 中嶋 | 3 2/3 | 9 | 2 | 4 | 10 | 10 |
斉藤遼 | 0/3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
上川 | 0/3 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | |
倉田 | 3 1/3 | 4 | 2 | 1 | 1 | 1 |
TEAM | 三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 失策 | 併殺 | 残塁 |
浦和学院 | 4 | 8 | 3 | 8 | 1 | 0 | 8 |
朝霞 | 5 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 5 |
浦和学院が13安打11得点で快勝。4-3と迫られた四回に蛭間、後藤の適時打など一挙6点で突き放した。朝霞は二回に3点を返したが、投手陣が粘れず。