埼玉県高校野球連盟(大塚英男会長)は28日、さいたま市民会館おおみやで日本学生野球協会表彰選手と昨夏の第95回全国高校野球選手権埼玉大会優秀選手の表彰を行い、浦和学院で主将を務めた山根佑太中堅手ら18人が記念の盾を受賞。同校の小島和哉投手は、2年生ながら準々決勝で史上3人目の完全試合を達成したことが評価され、理事推薦された。第86回選抜高校野球大会の21世紀枠候補に選ばれた市川越も表彰された。
攻守の要として川越東を初の決勝に導いた高梨遊撃手は「仲間に恵まれ、支えられた3年間だった」と高校野球生活を回想。4回戦で春日部共栄を3安打完封するなど、絶対的エースとして埼玉平成を初8強に押し上げた佐々木投手は「最後はいい結果で終われて良かった。150キロを目指したい」と進学する東京情報大でさらなる活躍を誓った。
浦和学院と数々の激闘を繰り広げながらもあと一歩、甲子園に届かなかった聖望学園の川畑投手は「長いようで短かった。勝てなかった悔しさを持って、大学でもっと頑張りたい」と決意。進学する東海大では「日本一になって、プロに行きたい」と力を込めた。
◇次の舞台へ飛躍誓う 選抜優勝浦学ナイン
昨年の選抜大会で初の全国制覇に輝いた浦和学院ナインが高校野球生活を振り返り、そして新たなステージでの飛躍を誓った。
主将だった山根は「つらいことばかりだった。でもつらいことの積み重ねがあって選抜では優勝できた。そこで味わえた喜びが今までの苦しみを越えた」と濃密すぎた3年間に思いをはせた。
卒業後は新座市に練習の本拠地を置く東京六大学リーグの立大に進む山根。「応援される選手になりたい。1年春からレギュラーを取って大学日本一を目指す」と拳を握った。選抜大会では3試合連続本塁打を放った高田も同じく立大へ。森監督からは「人とのつながりが大事だぞ」と言葉をもらったそうで「1年生として礼儀などをしっかりやりたい」と心構えを語り、プレーヤーとしては「捕手で勝負したい」と目を輝かせた。
さらに選抜出場を逃した後輩たちへ、山根は「夏に結果が出ると信じて、今を大切に全力でやってほしい」。このメッセージを受けたエース小島は「練習を手伝っていただいた分、結果で応えるしかない」と先輩たちの思いに報いるつもりだ。
【日本学生野球協会表彰選手】
山根佑太中堅手(浦和学院)
【第95回全国高校野球選手権埼玉大会優秀選手】
西川元気捕手、高田涼太三塁手、竹村春樹遊撃手、服部将光左翼手、斎藤良介右翼手、小島和哉投手(以上浦和学院)高梨公輔遊撃手、山本誠也三塁手、小寺直樹一塁手(以上川越東)川畑諒太投手、寺田和史左翼手(以上聖望学園)黒沢俊輔一塁手、日野隆吾三塁手(以上市川口)中山大貴投手(市川越)土屋拓巳遊撃手(所沢商)佐々木誠太投手(埼玉平成)桝谷優汰三塁手(本庄第一)
(埼玉新聞)