第103回全国高校野球選手権埼玉大会は、9日に開幕する。新型コロナウイルス感染拡大の収束が見通せない中、2年ぶりに甲子園出場を懸けた大会が行われる。県高校野球連盟の神谷進専務理事(57)=上尾高教=に、今大会の運営方針や感染対策、球児への思いなどを語ってもらった。
2年ぶりに甲子園の切符を争う埼玉大会が行われるが。
「高校球児は夏の甲子園出場を目指して頑張っている。昨年は選手権が中止となり、目標がなくなってしまった。まずは、大会ができることが良かったと思う。今大会はこれまでの運営業務に加え、新たに感染対策を講じるなど、あらゆることを考えなければならない。無事に大会が成立することを祈りたい」
今大会は3回戦から、一般観客の入場が認められることになった。
「今までは(各球場の係員業務を)生徒にお手伝いしてもらっていたが、感染リスクがあるためできない。そうなると、役員の先生方に協力をお願いするしかない。だが、先生方も学校のこと、チームのことがあって人数が限られている。検討した結果、(開催球場数が減る)3回戦からにさせてもらった」
例年は当日券のみを販売していたが、今大会は前売り券だけとなったことについて。
「さまざまな意見をいただいている。年配のお客さまにも分かりやすい当日券の販売も検討した。だが、当日券の場合、せっかく球場まで足を運んでくださっても、入場制限でお断りすることが出てきてしまう可能性がある。インターネットではない販売方法を考えた結果、コンビニエンスストアで前売り券を購入していただく形になった」
感染対策は。
「昨年から検温、アルコール消毒など、感染防止対策には皆さんとても協力的で、ご理解いただいている。ブラスバンドの応援は、日本高野連のガイドラインに沿うと感染対策ができる球場とできない球場があって不公平になるため、今大会はブラスバンドの応援は全球場で認めないことにさせてもらった」
県内の高校球児たちにメッセージを。
「甲子園を目指して本気で戦ってもらいたい。コロナの影響で練習できないところもあるが、状況はみんな一緒。正々堂々と戦ってもらいたい」
(埼玉新聞)