【写真】勝利し笑顔でガッツポーズする浦和学院・吉田瑞(左)と吉田匠
第6日は3回戦16試合が行われ、Aシード浦和学院と花咲徳栄などシード勢6校が順当勝ち。この日から、一般客の入場が解禁された。
東農大三は2-5の九回に5点を奪い川越西に逆転勝ち。与野は大宮工に13-5の七回コールドで勝利し、川口は川口工を5-2で下した。Aシード浦和学院は11-1で越谷南に五回コールド、同じくAシード花咲徳栄も9-0の七回コールドで春日部東に勝利。13試合がコールド決着だった。
第7日は17日、県営大宮など6球場で3回戦の残り16試合が行われ、4回戦に進出する32チームが出そろう。
(埼玉新聞)
浦和学院、コールド勝ちで4回戦進出 吉田匠が公式戦初先発で3回零封6K
春の県王者の浦和学院は、危なげなく5回コールドで4回戦進出を決めた。先発した吉田匠吾投手(3年)は内野手が本職。公式戦初先発で3回を被安打1の無失点、6奪三振と安定した投球だった。森士監督(57)は「落ち着いて、自分のピッチングをしてくれた。1戦1戦を重ねていく中で、どう発揮できるか」と今後の戦いを見据えた。
初回は、変則の相手投手をとらえられなかったが、2回に打者一巡の猛攻で一挙10点を奪った。1死二塁、八谷晟歩内野手(2年)の右前打で1点。四死球も絡み、2死から8者連続出塁をするなど一気にたたみ掛けた。
初戦の2回戦、聖望学園戦では緊張から硬さがあったが、吉田瑞樹主将(3年)は「2試合目で、少し緊張は取れた。軟投派の投手は予測していたので、練習していた」と話した。
“吉田バッテリー”が試合をつくった。吉田匠の球を受けた吉田瑞は「聖望学園戦から1球1球に気迫がこもっていた。直球がコースにきていて、直球で押せたのでよかった」と振り返った。
吉田匠も「直球の制球がよかった」と納得の投球だった。聖望学園に勝利後、森監督から「(試合の)入りが悪かった。技術より心の準備が大事」と指摘された。3回戦に臨む前は、心の中で自分の投球を整理。「宮城(誇南)や三奈木(亜星)とは違うので、自分のやるべきことは打たせて取ること」と意識していた。「今日は、いい緊張感を持って臨むことができました」と振り返った。
(日刊スポーツ)
公式戦初先発の吉田匠が1安打無失点の好投「自分の力を出せた」
この日から有観客試合となった3回戦が行われ、浦和学院が二回に10点を奪うなど9安打11得点の猛攻で越谷南に五回コールド勝ちした。
公式戦初先発の吉田匠吾内野手(3年)が3回1安打6奪三振で無失点と好投。「いい緊張感の中でやることができた。自分の力を出せたかな」と笑顔だった。
森士監督は「(吉田匠は)落ち着いて自分の投球をしてくれた。打撃も変則投手を相手に術中にはまることなく攻略してくれた」と納得の表情だった。
(サンスポ)
浦和学院の「1番・投手」が躍動 大谷翔平のことは…
「1番・投手」で先発した浦和学院の吉田匠吾(3年)が投打に躍動した。埼玉大会3回戦の越谷南戦。一回、先発マウンドに上がった右腕は10球で三者凡退に抑えると、駆け足でベンチへ。すぐにバットを握り、左打席へ向かった。
本職は遊撃手。これまで救援で登板することはあったが、先発は公式戦で初めてだ。最速142キロ。3回無失点で6三振を奪うと、打っては二回に右越え2点二塁打。「1番・投手」といえば大リーグ・エンゼルスの大谷翔平のよう。「そこはあまり意識せずに……」と苦笑いを浮かべつつ、「僕は本塁打よりも出塁を意識します」。
(朝日新聞)
高校野球埼玉大会、有観客へ移行「臨場感違う」
第103回全国高校野球選手権埼玉大会(県高野連など主催)は大会6日目の16日、3回戦が始まり、有観客開催へ移行した。1、2回戦は新型コロナウイルス対策で無観客開催とし、3回戦以降に限って観客を入れると決めていた。昨年の102回大会は感染拡大の影響で中止になったため、観客が見守る中での大会は2年ぶり。球場に足を運んだファンたちは「臨場感が違う」と喜びを口にした。
強豪・浦和学院に越谷南が挑んだ県営大宮公園球場(さいたま市大宮区)の第1試合には、多くの高校野球ファンが観戦に訪れた。
浦和学院を応援するために駆け付けた同市見沼区の40代の主婦は「ドキドキです」と声を弾ませてスタンドに向かい「球場で観戦すると感動の仕方が違う」と熱っぽく語った。
埼玉県蕨市の男性会社員(69)は「現地はいいですよ。テレビとは臨場感が違う」。同県吉川市の会社員、後藤省吾さん(34)も「バットの金属音、グローブで捕球する音まで聞こえて迫力がある。生で見て感動した」と興奮した様子だった。
感染拡大防止策として、大声を出して応援することを禁じるなどの措置が講じられたが、試合が終わると選手たちに大きな拍手が送られた。
観戦チケットは、感染拡大前の101回大会まで行っていた球場での販売はなく、インターネット予約サイトとコンビニエンスストアに限って売られている。
30年以上前から球場で大会を観戦してきたという、さいたま市浦和区の加藤龍三さん(80)は「球場で見ないと高校野球じゃない」と有観客開催を歓迎する一方、チケットの販売方法には「高齢者にはやりにくい」と不満を漏らした。
(産経新聞)
“二刀流王国”浦和学院、4回戦進出 「1番投手」吉田匠吾3回無失点
埼玉の優勝候補で“二刀流王国”の浦和学院が、順調に4回戦進出を決めた。エンゼルス大谷をほうふつとさせる「1番投手」で公式戦初先発したのは、吉田匠吾内野手(3年)。持ち味の制球力で、直球を内外角に収めた。チェンジアップ、スライダー、カットボール、カーブと多彩な変化球も低めに決め、3回をわずか34球で被安打1の無失点。そして、4回からは本職の二塁の守備へ。「どっちがいいとか、特にありません。投げるのも、楽しいので」とサラリと言った。森士監督(57)は「落ち着いて、自分のピッチングをしてくれた」と評した。
“二刀流”が、投手陣の層の厚さにつながっている。2番手で1イニングを被安打2の1失点だった180センチ右腕、高山維月投手(2年)は、捕手との兼任。春季関東大会後に本格的に練習を始め、頭角を現した。5回に登板した三奈木亜星投手(3年)は、高い打力も持ち味で外野手のレギュラーでもある。1/3回を2四球と乱れたが、背番号1の宮城誇南(こなん)投手(2年)とともに主戦として期待される。
この日は登板しなかったが、サイド右腕の金田優太内野手(2年)も投手と遊撃手を兼ねられる。主力の5人が投手と野手を高いレベルで兼任できる今夏。森監督にも「こういうチームは今までなかった」と手応えがある。18年の100回大会以来、3年ぶりの聖地へ、総力戦で臨む。
(日刊スポーツ)
三刀流・吉田匠、大谷ばり「1番・投手」で先発3回零封&適時打 本職遊撃手も投打で躍動
浦和学院の背番6、吉田匠吾(3年)が、エンゼルス・大谷ばりの「1番・投手」で輝いた。公式戦初先発ながら3回1安打無失点に抑えて6三振を奪うと、一挙10点を奪った2回には右翼線へ2点二塁打。4回からは二塁に回って投打で11-1の5回コールドに貢献し「初先発は緊張したけど、準備はしてましたから」と話した。
本職は遊撃手ながら最速142キロの球威を買われ、投手を兼任。聖望学園と戦った11日の初戦は二塁と遊撃を守り、8回は抑えとして1回を無失点に抑える三刀流で奮闘した。「自分の役割は投手なら打たせて取り、味方の攻撃にリズムを与えること。打者なら相手に高圧的な印象を与える1番バッター。本塁打より出塁を意識します」。メジャーで本塁打王争いを繰り広げる大谷とは右投げ左打ちも共通項だが、チャンスメークに徹する。
福島県いわき市小名浜出身。11年3月の東日本大震災時は実家が停電し、断水も経験した。幸い家族は無事だったものの、小名浜西小1年だった当時は「野球はもう、できないかと不安だった」と覚悟した。それが周囲の支えもあり、小6時には「楽天ジュニア」に選出されるまでに成長。「今、野球ができるなんて奇跡かもしれない」と感慨深げに話した。投げて打って躍動し、野球ができる喜びを表現する。
18年夏以来の甲子園を目指す浦和学院。激戦区・埼玉を制するには、吉田匠の「三刀流」の切れ味は欠かせない。
吉田 匠吾(よしだ・しょうご)
2003年(平15)10月19日生まれ、福島県いわき市小名浜生まれの17歳。小名浜西小6年時には「楽天ジュニア」の主将としてNPB12球団ジュニアトーナメントに出場。小名浜一中在籍時は「いわきボーイズ」に所属。遠投102メートル。1メートル73、75キロ。右投げ左打ち。
(スポニチ)
試合結果
全国選手権埼玉大会・3回戦(7/16・県営大宮)
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
越谷南 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 | 3 | ||||
浦和学院 | 0 | 10 | 1 | 0 | x | 11 | 9 | 0 | ||||
(5回コールド) |
【浦】 | 吉田匠、高山、三奈木、浅田-吉田瑞 |
【越】 | 折原、関口-松田 |
二 | 松嶋、吉田瑞、安達、吉田匠、藤井(浦)西山、沼(越) |
打撃成績
浦和学院 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
①4 | 吉田匠 | 3 | 1 | 2 |
⑥ | 金田 | 2 | 0 | 0 |
⑦ | 松嶋 | 2 | 1 | 2 |
② | 吉田瑞 | 2 | 2 | 1 |
③919 | 三奈木 | 1 | 0 | 1 |
⑧98 | 藤井 | 3 | 2 | 1 |
⑤3 | 高松 | 2 | 1 | 0 |
⑨ | 安達 | 2 | 1 | 2 |
18 | 高山 | 1 | 0 | 0 |
1 | 浅田 | 0 | 0 | 0 |
④5 | 八谷 | 2 | 1 | 1 |
計 | 20 | 9 | 10 | |
越谷南 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑦ | 粟野 | 2 | 0 | 0 |
⑧ | 西山 | 2 | 1 | 0 |
② | 松田 | 2 | 0 | 0 |
⑥ | 沼 | 2 | 1 | 1 |
④ | 渡邊 | 2 | 1 | 0 |
③ | 竹田津 | 1 | 0 | 0 |
H | 堀田 | 0 | 0 | 0 |
⑤ | 水口 | 2 | 0 | 0 |
① | 折原 | 0 | 0 | 0 |
1 | 関口 | 1 | 0 | 0 |
⑨ | 瀧ケ平 | 2 | 0 | 0 |
計 | 16 | 3 | 1 |
投手成績
浦和学院 | |||||||
選手名 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
吉田匠 | 3 | 1 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 |
高山 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 |
三奈木 | 1/3 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 |
浅田 | 2/3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
計 | 5 | 3 | 8 | 2 | 0 | 1 | 1 |
越谷南 | |||||||
選手名 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
折原 | 1 2/3 | 5 | 0 | 3 | 1 | 7 | 6 |
関口 | 2 1/3 | 4 | 1 | 1 | 1 | 4 | 3 |
計 | 4 | 9 | 1 | 4 | 2 | 11 | 9 |
チーム成績
TEAM | 攻撃 | 守備 | |||||
三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 残塁 | 失策 | 併殺 | |
浦和学院 | 1 | 6 | 2 | 5 | 5 | 0 | 2 |
越谷南 | 8 | 2 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 |