試合速報はこちら

浦和学院、川越東を下し決勝進出&関東大会切符 藤井健翔が2HR 春季県大会

【写真】2回裏浦和学院無死、藤井が先制の左越え本塁打を放つ。捕手下田

 準決勝を行い、叡明と浦和学院が決勝進出を決めた。決勝進出は叡明が初、浦和学院が2年ぶり23度目。両校は春季関東大会(17~20、24、25日・茨城)の出場権を獲得した。関東大会出場は叡明が初めて、浦和学院が2年ぶり23度目となる。

 初の4強入りと勢いのある叡明は市川越に2-1で競り勝った。叡明は二回、笘、高野の2連打などで1死二、三塁の好機を築くと、細沼が右中間を破る適時三塁打で2点を先行。投げては増渕、田口の両右腕が相手打線を1失点で抑えた。

 Cシード浦和学院は藤井の2本塁打などで川越東を5-2で退けた。浦和学院は二回、藤井が左越えソロを放ち、先制に成功。3-0の六回にも藤井が左翼席へ運ぶなど打力で圧倒した。守備は無失策と安定し、吉井、伊藤両投手を支えた。

 最終日は4日、県営大宮で決勝を実施する。叡明-浦和学院(10時)のカードで春の頂点を争う。

浦和学院、主砲の一打で主導権

 浦和学院が自慢の打力で関東切符をつかんだ。打線は連打なしの8安打と苦戦も、4番藤井の2本塁打で主導権を掌握。森監督は「関東を懸けた試合。緊張感のある中で冬の成果を出してくれた」と選手たちに賛辞を贈った。

 二回、主砲の一発にスタンドがどよめいた。初球の内角直球を芯でとらえると、打球は左翼席後方ネットの上部に突き刺さった。快音を響かせた藤井は「初回の三者凡退で沈んだ空気を打破できる一発だった」と公式戦初本塁打を誇った。

 今春の浦和学院打線を象徴するのは三回の追加点。先頭の吉田が二塁打で出塁すると、石田が犠打で進塁させ、西田がかえした。「超攻撃打線の中でも小技で仕掛けるのが春のテーマ」と石田。セーフティーバントなど計3犠打を駆使した。

 次戦は3年ぶりの頂点を目指して叡明と争う。六回の左越えソロで高校通算30本塁打とした藤井は「この冬取り組んできたことを決勝で見せる。春は必ず埼玉を取って、浦和学院1強時代を目標としたい」と、狙うは優勝ただ一つだ。

決勝みどころ 初決勝の勢いかシードの意地か

 ノーシードから初決勝に駆け上がった叡明が勢いのまま頂点に立つか、強力打線のCシード浦和学院が3年ぶりの優勝を飾るか。熱戦は必至だ。

 叡明は今大会5試合で2失点の堅実な守備から流れをつかむ。増渕、田口の両右腕は安定感抜群。田口は打線で主軸を担い、準決勝は二塁打を2本放った。出塁率は6割5分とチャンスメークができる。準決勝では無安打に終わった4番赤城や好調を維持する5番の笘の一発に期待したい。

 浦和学院は準決勝2本の藤井を筆頭に、垣内、林田、田口と4試合で今大会最多の6本塁打。準々決勝の花咲徳栄戦では石田のスクイズで先制したように小技も光る。7安打6打点と好機に強い西田にも注目だ。守りでは、エース岡部ら計5人を起用した厚い投手層で叡明打線を封じる。

(埼玉新聞)

強打の浦和学院、今度は4番・藤井が1試合2発

 高校野球の春季埼玉県大会は3日、準決勝が行われ、叡明と浦和学院が決勝進出を決めた。2校は17日に茨城で開幕する関東大会へ出場する。

 叡明は先発の増渕隼人が4回を1失点で粘ると、5回から登板した2番手の田口遼平が5イニングで8三振を奪うなど市川越に得点を与えずに2-1の1点差で逃げ切った。

 浦和学院は2回に4番・藤井健翔が先制の左越えソロ。2-0の6回は併殺間に1点を追加した直後、藤井がこの日2発目となる左越えソロで4点目を叩き出した。

 浦和学院は3回戦の上尾戦で、土田大空が1試合2本塁打している。川越東も8回に6番・下田琉惺が2死満塁からの2点適時打で反撃したが、及ばなかった。

 叡明は初の春季関東大会出場。浦和学院は2年ぶり23度目。決勝は4日、県営大宮公園球場で行われる。

(スポニチ)

浦和学院のスラッガーがついに覚醒!公式戦初本塁打含む2本塁打はいずれも特大

2本塁打の活躍を見せた藤井

 ここまで3試合続けてコールド勝ちを収めている浦和学院だが、この試合は今大会で初めて9回まで試合を行った。森大監督にとって想定していた試合展開だった。

 「関東を決める試合は4季ぶり。硬さがあってこんな試合になるのではと思っていた」

 川越東の先発は昨秋敗れた浦和実・石戸颯汰投手とよく似た技巧派左腕・古沢優翔(2年)だった。そんな中で、プロ志望の高校通算28本塁打のスラッガー・藤井健翔(3年)がついに覚醒した。

 「これまで3試合チームに得点として貢献できていなくて。昨秋から課題となっていた左投手が先発。昨秋はボール球に手を出してフライアウトが多かったので、緩い球を潰してショートの頭の上へライナーで強い打球を出そうと。初回三者凡退に終わりアレ?ってなっている所で自分がその状況を打破できる打球を打てれば」

 打球はレフトスタンド後ろのネットに届く超特大弾は公式戦初となる先制ホームラン。「正直もっと相手左腕にハマると思っていただけに大きかった。やっぱり長打力は魅力」森監督も藤井を讃える。

 浦和学院は3回にも西田瞬(3年)の犠飛で1点を追加するも、その後は無得点。2対0で前半を終え浦和学院ベンチは円陣を組む。

 「流れがあまり良くなくて。この経験が夏に活きるんだと。これまで大勝してきたけどこの試合こそ夏のためになる。6回以降守りに入ろうとしていたので仕掛けた」(森監督)

 6回裏浦和学院は、玉木敬章(3年)と西田の所でランエンドヒットを仕掛け無死一、三塁。大量得点のチャンスも垣内凌(3年)の併殺の間の1点で二死無走者に。まだ嫌な流れは続いていた打席。藤井の2発目はそんな中生まれた。

 「あの場面は長打を狙って良い場面だったので、ホームランではなく外野の間へ打つイメージ」(藤井)嫌な流れを払拭する価値あるダメ押しの一発となった。

 投げては吉井蓮太郎(3年)が8回途中2失点。ただし吉井には「今大会一番安定しているのは吉井なので吉井で行ける所まで行くぞと伝えてあって。7回にピンチを作って、これじゃ完投できないと喝を入れた。7回で100球。本来ならば代える所でしたけど、彼のため夏のことを考え続投させたが案の定8回にやられた」(森監督)と、右のエースに注文をつける事も忘れなかった。

 8回表に川越東の反撃を受け下田琉惺(3年)の適時打で2点を失うもその後のピンチは2番手・伊藤漣(2年)が凌ぐ。

 結局、8回裏にも押し出しで1点を追加した浦和学院が5対2で川越東を退け関東大会進出を決めた。今大会は打線が好調。投手陣も吉井が台頭し厚みが増した。

 「今年のチームは体が大きい子が多いので従来と逆で冬場は体を作るのではなく体を絞った。その結果、今日もノーエラー」と、森監督も冬場の成果を語る。

 「主にポール間ダッシュなどの走り込みや食事、トレーニングで105kgから95kgに絞った」と、藤井はもちろん、他の選手も体を絞った結果、攻守共にキレが増した。そんな中で掴んだ関東の切符。

 「まず埼玉で優勝して第1シードを取ること。もう少し序盤から足を絡めつつ攻めていきたい」(森監督)と、浦和学院がまた次の目標へ動き出した。

(高校野球ドットコム)

試合結果

春季県大会・準決勝(5/3・県営大宮)

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
川越東 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2 7 2
浦和学院 0 1 1 0 0 2 0 1 x 5 8 0
【浦】 吉井、伊藤-落合
【川】 古沢-下田
藤井2(浦)
吉井、垣内(浦)多田(川)

打撃成績

 浦和学院
位置 選手名 打数 安打 打点
玉木 3 0 0
④3 西田 3 1 1
垣内 4 1 0
藤井 4 3 2
8 豊岡 0 0 0
鈴木 2 0 0
H5 吉田 0 0 0
林田 3 0 0
4 大宮 0 0 0
落合 4 2 0
吉井 2 1 0
1 伊藤 0 0 1
石田 3 0 0
28 8 4
 川越東
位置 選手名 打数 安打 打点
中島 4 1 0
多田 4 1 0
R 平野 0 0 0
6 長岡 1 0 0
⑥4 4 1 0
斎藤 3 1 0
関口 4 0 0
下田 3 1 2
4 0 0
古沢 3 1 0
名久井 1 0 0
H9 片山 2 1 0
33 7 2

投手成績

 浦和学院
選手名 安打 三振 四球 死球 失点 自責
吉井 7 2/3 6 9 3 1 2 2
伊藤 1 1/3 1 1 0 0 0 0
9 7 10 3 1 2 2
 川越東
選手名 安打 三振 四球 死球 失点 自責
古沢 8 8 2 3 1 5 3
8 8 2 3 1 5 3

チーム成績

TEAM 攻撃 守備
三振 四死球 犠打 盗塁 残塁 失策 併殺
浦和学院 2 4 4 1 7 0 0
川越東 10 4 1 2 9 2 3

浦和学院は藤井の2本塁打などで川越東に5-2で勝利した。浦和学院は二回、藤井が左越えソロを放ち先制した。三回には吉井の二塁打と石田の犠打などで1死一、三塁として西田が左犠飛を放ち追加点を奪った。3-0の六回、再び藤井の左越えソロで突き放した。川越東は左腕古沢が128球完投するも打線は2得点にとどまった。

guest

0 件のコメント
Inline Feedbacks
すべてのコメントを表示
error: Content is protected !!
0
コメントしてみるx