横浜の木塚敦志投手(33)が来季の構想から外れたことが13日、分かった。新人時代の2000年から救援陣の柱としてフル回転したサイド右腕も、11年目の今季は6試合登板にとどまっていた。長年、気迫を前面に出したマウンドさばきでチームを引っ張った功労者に、球団は投手コーチ、またはフロント入りを打診する意向だ。
40歳の好打者・佐伯に続き、ベイスターズを支えた炎のセットアッパーもハマスタのマウンドを去る。球団関係者の話を総合すると、球団幹部が近日中に木塚本人と会談する見通しとなった。同幹部は「プロの第一線でやってきたこともあり、野球理論がしっかりしている。人格者であり、若手、ベテランに関係なく人望がある」と話しており、その席で戦力外を通告後、投手コーチ、またはフロント入りを要請するとみられる。
今季、木塚は2年ぶりに開幕1軍スタート。右のワンポイントリリーフとして期待されたが、開幕第2戦、3月27日の阪神戦(京セラD)で城島にサヨナラ弾を浴びると、4月15日の中日戦(ナゴヤD)では0回2/3で4失点。翌16日に2軍落ちしていた。6試合登板で0勝1敗0セーブ、防御率12・27。本来の姿からほど遠かった。横浜一筋の右腕が現役引退し球団に残るか、他球団での現役続行を目指すかなどは未定だ。
◆木塚 敦志(きづか・あつし)
1977年7月19日、埼玉県生まれ。33歳。浦和学院、明大を経て、99年ドラフト2位で横浜入り。01年に69試合登板、防御率2・48、9勝3セーブで最優秀中継ぎ投手のタイトル獲得。05年に川村丈夫、加藤武治、クルーンと「クアトロK」を形成した。07年には球団史上最多の76試合登板。通算489試合登板、35勝25敗24セーブ。防御率3・35。182センチ、86キロ。右投右打。
(スポーツ報知)