◇浦学、堂々15安打 東北に7-2
第41回明治神宮野球大会第3日は15日、神宮球場で高校と大学の準々決勝4試合を行い、高校の部では初出場の浦和学院(関東)が東北(東北)を7-2で破り、準決勝に進出した。
浦和学院は一回、沼田と石橋の適時打で3点を先行。三、七回にもタイムリーが飛び出すなど、15安打を放って打ち勝った。先発佐藤は8安打を浴びたが、2失点で完投した。
第4日は16日、準決勝が行われ、浦和学院は日大三(東京)と対戦する(11時・同球場)。
【戦評】
浦和学院は活発な打線が15安打で7得点し、東北に打ち勝った。
浦和学院は一回1死一、三塁で沼田が先制の左前適時打。2死後に石橋が右翼へ2点適時三塁打を放った。三回には森、遠藤、七回にも佐藤の適時打で着実に加点した。
先発佐藤は8安打で2失点完投。ややボールが先行したものの、1四球にとどめ、緩急巧みに打たせて取った。
◇初舞台で持ち味全開
関東王者の称号はだてではない。15年ぶりに秋の関東大会を制した浦和学院が東北王者を下し、初出場で4強入り。森監督は「最近全国で勝っていなかった。1勝に重さを感じる」と2004年の夏の甲子園1回戦以来、6年ぶりの全国大会での勝利に喜んだ。
初舞台もまったく臆することなく、これまで通りの堂々とした野球を披露した。一回、先頭の佐藤の安打を足掛かりに1死一、三塁とし、4番沼田が先制適時打。2死後に石橋が二塁手のグラブを痛烈にはじく2点適時三塁打を放った。
「自分たちはバットを振って勝つしかない」と沼田。石橋は「1打席目が勝負だと思った」と自慢の打棒を見せ付け、一気に流れを引き寄せた。
関東大会で3連投したエース佐藤は13日まで投げ込みをしなかった影響か、制球にややばらつきが見られたが、「悪いなりに打たせて取れた」と納得の投球で完投した。
準決勝は同じ強打を持ち味とする日大三と対戦する。「自分たちの特徴を生かして、どのぐらいできるか見てみたい」と森監督。現状の力を計るには格好の相手だ。
(埼玉新聞)
◇浦学4番・沼田が2安打1打点に笑顔
浦和学院の4番・沼田が先制打を含む2安打1打点の活躍を見せた。「初回から自分たちの攻撃的な野球ができた」とニッコリ。「フルスイングすることをテーマにしている」と、夏も猛暑の中で振り込んできた。試合前、森監督から「ここまで来たらてっぺん取ろうぜ」と気合を入れられた。沼田は「いい球場で試合ができるので、悔いが残らないように全力で戦いたい」と優勝を見据えた。
(デイリースポーツ)
◇浦和学院・佐藤 完投、盗塁とフル回転
投手でありながら1番を打つ浦和学院・佐藤が、投打に大活躍。投げては9回2失点(自責0)で完投すれば、打っても3安打2打点に1盗塁。1メートル71、71キロと小柄な体でフル回転した。
「投手の方が目立てるので好きです。1番は小、中のときもそうだったので慣れてます」。茨城・鹿嶋中3年時には俊足を買われ陸上の県大会に出場。100メートルで11秒6をマークし、3位に入賞したほどのアスリートだ。初出場で4強入りを果たした森監督は「彼に代わる1番打者がいないものですから」と、今後も1番で起用する意向だ。
(スポニチ)