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「ありがとう」を一球に:浦学’11センバツ戦力分析/上 投手

 「がんばろう!日本」をスローガンに、第83回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)が23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場を舞台に開幕する。浦和学院の1回戦の鹿児島実(鹿児島)戦まであと6日。浦和学院の戦力を「投手」「守備」「打撃」の3回に分けて分析する。

◇急成長、エース佐藤投手 膝元突く制球光る

 昨秋の公式戦で全11試合に先発し、65回3分の1を投げて自責点10、防御率1・38と好投してセンバツ出場の立役者となったのは、右腕の佐藤拓也投手(2年)だ。林崎龍也捕手(同)は「打者の膝元を突くコントロールがすごい。他の投手と違う」と評する。背番号「7」を付けて臨んだ県大会準々決勝の聖望学園戦でノーヒット・ノーラン(五回参考)を達成すると、決勝の春日部共栄戦、続く関東大会準々決勝の千葉経大付戦で連続完封勝利し、信頼感のある投手に成長した。

 佐藤投手の冬の課題は「球速を上げ、空振りのとれる変化球を身につける」こと。秋は最速136キロの直球に数種類の変化球が武器だったが、140キロ台を目指し下半身強化に力を入れた。球種も増やし、得意のツーシームにも磨きをかけた。2月上旬から始めた実戦練習では、「内外ともに打者に対してコースに投げることができた」と言い、「実戦感覚がつかめてきた」と話す。空振りに仕留める球を意識してきた佐藤投手は「一球一球の意図を考えながら投げている。とりあえずの一球はない」と力を込める。

 佐藤投手は、東日本大震災で自宅のある茨城県鹿嶋市が津波の被害を受けた。「みんなの応援を背に、甲子園で地元を励ますことができるようなプレーをしたい」と話す。

◇力のあるリリーフ陣

 佐藤投手に負けじと急成長したのは、左腕の中山翔太投手(3年)。自らの役割について「佐藤が(相手打線に)つかまった時に、勢いのある球で空気を変える」と分析する。昨秋の明治神宮大会・日大三(東京)戦では、本塁打を許した佐藤投手をリリーフした。けがなどでフォームを乱し悩んだ時期があり、約1年半ぶりの公式戦登板だったが、外角のチェンジアップを効果的に決め、自信を取り戻した。「初めて一球に思いを込めて投げることの大切さを実感した」と言う。冬は直球と変化球のコンビネーションに力を入れた。「甲子園では練習の成果を見せたい」と意気込みを語る。

 昨年、マウンドを守った松浦光謙投手、大阪府松原市出身で男手一つで育ててくれた父に甲子園での力投を約束した浅田龍一投手、130キロ台後半の直球に威力のある山下政人投手は、いずれも3年生左腕。3人とも「佐藤には負けられない」と闘志を燃やす。エースと、力のある左腕のそれぞれの意地が、「浦学」野球を支えている。

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 浦和学院は20日、甲子園練習に臨んだ。あこがれの舞台の感触を確かめるように約30分間、軽快な動きを見せた。(学年は新学年で表記しています)

(毎日新聞埼玉版)

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