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<浦和学院だより>浦学、きょう準々決勝 4強懸け大阪桐蔭戦

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【写真】準々決勝の前日練習で、気合を入れてグラウンドに飛び出す浦和学院ナイン=29日、兵庫県尼崎市の尼崎記念公園野球場(埼玉新聞)

 第84回選抜高校野球大会で10年ぶりにベスト8に進出した浦和学院は30日、兵庫県西宮市の甲子園球場での準々決勝第1試合で20年ぶりの4強入りを懸け、大阪桐蔭と対戦する(11時)。チームは前日の29日、同県尼崎市内で約4時間、最終調整した。

 浦和学院は1回戦で打線が11安打と爆発し敦賀気比(福井)に10-2で圧勝。2回戦ではエース佐藤が3安打完封で三重に2-0で競り勝った。大阪桐蔭は最速150キロを誇る身長197センチの大型右腕藤浪を擁し、チーム打率も出場校中トップと、優勝候補の筆頭。1回戦で花巻東(岩手)を9-2で破り、2回戦の九州学院(熊本)戦は5-3で逆転勝ちした。

 就任1年目、1992年以来のベスト4を狙う浦和学院の森監督は「チームは着実に成長している。この春の集大成を出したい。大阪桐蔭のような強豪に勝たないと全国制覇はない。対等に戦って勝機をつかむ」と意気込みを示した。

◇「総力戦で臨む」 きょう大阪桐蔭戦 4強懸け大一番

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【写真】ブルペンで調整するエース佐藤(右)と伊藤(埼玉新聞)

 チームは30日、20年ぶりの4強入りを懸け大阪桐蔭との準々決勝に臨む。前日の29日、兵庫県尼崎市内で約4時間の最終調整を行った。

 シート打撃では大阪桐蔭の197センチ右腕・藤浪を想定して185センチの右腕伊藤らが登板。森監督から「低い打球を意識しろ」と声が飛ぶ中、フリー打撃でも右投手を入念に打ち込んだ。

 優勝候補との大一番へ、森監督は「総力戦で臨みたい。5点差以内の勝負なら勝機がある」と青写真を描く。主将の明石は「気持ちの部分で絶対に負けないようにしたい」と闘志をたぎらせた。

◇4番笹川が意欲

 「明日こそは4番の存在価値を示す」と笹川が燃えている。ここまで5打数1安打。4四死球で出塁はしているが不本意のようだ。

 森監督から連日指導を受け、滑らかにバットが出るようになってきた。この日のシート打撃でも、目の覚めるような打球を左翼席に放り込んだ。「今まではみんなのおかげで勝てた。今後は自分の一打で勝たせたい」と気合を入れていた。

◇佐藤「全力でいく」

 2回戦で三重を3安打完封したエース佐藤が、強打の大阪桐蔭戦へ自信を示した。「自分の特長を生かせれば、そうは点は取られない。テンポ良く打ち取り、攻撃にリズムをもたらしたい」と頼もしい。

 この日はブルペンで25球。緩急の代名詞とも言えるカーブの落差は大きく、キレのある直球は低めに決まった。「やることをやってきたから、相手に全力で向かっていくだけ」と力を込めた。

◇吉川、先発へ決意

 2回戦で木暮が右足首を痛めたため、普段は三塁コーチの吉川が三塁手で先発する可能性が出てきた。「思いきり攻めの野球をする」と決意を示す。シート打撃ではレギュラー組に入り、中越え三塁打を含む3安打。森監督も「一番伸びた選手」と評価する。先発ならば昨秋南部地区予選以来。「守備から盛り上げていきたい」と抱負を語った。

◇気持ち前面に勝機つかめ

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【写真】大阪桐蔭戦へ打撃練習する主砲・笹川(右)。奥は山根=尼崎記念公園球場(埼玉新聞)

 「事実上の決勝戦」。森監督、選手ともに、この一戦に懸ける意気込みをこう表現する。

 大阪桐蔭は優勝候補の一角。197センチの大型右腕藤浪は最速150キロの直球を投げ込み、打線も昨秋のチーム打率が3割9分2厘と今大会の出場校中トップだ。

 勝利への道は藤浪攻略。ヒントは2回戦の三重戦にある。三重の好右腕三浦に対して、2安打しか打てなかったが終盤に2点を奪い取った。前半から積極的に振っていったことが、徐々にボディーブローのように効いた。

 疲労が出始めた中盤に、三浦は強力打線を警戒するあまり制球を乱した。浦和学院はストライクゾーンを慎重に見極め7四死球を獲得。勝負どころでタイムリーを放った。

 相手に気持ちよく投げさせるのではなく、「バントの構えやファールで粘ったりして球数を放らせたい」(9番緑川)などの工夫が必要。勝負の後半にそれが生きるはずだ。

 森監督も「(相手投手は)まだ未完成な部分があるので、そこを突ければ可能性がある」と力を込める。当然、少ない好機を生かすには「気持ちで負けないこと」(主将の明石)も大事になる。

 選手たちは全国トップレベルの投手を打つため今冬、多いときで一日2千スイングこなした。その成果を大会屈指の右腕相手に結実させる。

(埼玉新聞)

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