春のセンバツが閉幕して9日。昨秋の県大会から浦和学院を担当した。甲子園では浦学敗退後も決勝まで取材した。
決勝で担当したのは、浦学に準々決勝で逆転勝ちした大阪桐蔭。決勝前夜、桐蔭の選手たちは浦学戦を見て、気持ちを高めたそうだ。「一番苦しかった。あの試合に勝てたから勢いに乗って優勝できた」と話すのを聞き、悔しくてたまらなかった。
センバツが終わり、私は高校野球担当を外れた。浦学を訪ね、配置替えのあいさつをしたら「更迭されたんですか」「元気出してください」と心配されてしまった。
頼りない記者だったと反省ばかりだが、素晴らしい試合を見せてもらい感謝の気持ちでいっぱいだ。選手たちはセンバツ前と変わらず一生懸命に練習している。「春の悔しさは夏、絶対に晴らす」。その言葉を信じています。【林奈緒美】
(毎日新聞埼玉版)