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浦和学院・笹川、練習の成果出た 長打力発揮

 第94回全国高校野球選手権大会第4日は11日、甲子園球場で1回戦を行い、第1試合は今春の選抜大会ベスト8の浦和学院(埼玉)が6-0で高崎商(群馬)を下し、8年ぶりに夏の甲子園で1勝を挙げた。

 浦和学院は6回、2四死球と犠打に足を絡めて1死一、三塁とすると4番山根がきっちり中前に犠飛を放ってノーヒットで先制点。なおも2死一塁から笹川が低めの直球をうまくすくい上げ、左翼席に飛び込む2点本塁打で加点した。8回にも笹川のセンターフェンス直撃の適時二塁打で1点を加え、9回には林崎の中前適時打と佐藤の犠飛でダメを押した。

 エース佐藤は再三のピンチも緩急を使った投球で切り抜け、7安打完封勝利。高崎商は打線が序盤の先制機を逃したことが響き、35年ぶり勝利を逃した。

(スポニチ)

◇浦和学院・笹川、練習の成果出た 長打力発揮

 浦和学院の笹川が長打力を発揮し、3安打3打点と活躍した。光ったのは六回、直球を振り抜いて左翼席に2ランを運んだ。八回にもこの日2本目の二塁打を放って1打点。「重さ1キロのバットを人一倍振り込んできた」と練習の成果が出たことを強調した。

 夏の甲子園でチームは2004年以来の初戦突破。5番打者は「この後が大事」と気を引き締めた。

(サンスポ)

◇春の雪辱必ず…浦和学院 佐藤「結果的に大阪桐蔭とできたら」

 浦和学院の佐藤は7安打完封で好スタートを切った。粘りの投球を見せたエースは「完封はしたけど、調子は良くなかった。野手に守ってもらった」と淡々と語った。

 4回まで毎回得点圏にランナーを背負ったが、「落ち着いて投げられた」と変化球を駆使して零封。森監督は「粘り強く、我慢強く投げてくれた」とエースの踏ん張りを称えた。

 春のセンバツでは準々決勝・大阪桐蔭戦で9回に逆転を許し、勝利を逃した。右腕は「先のことを考えず、結果的に大阪桐蔭とできたらいい」とリベンジを誓っていた。

(スポニチ)

◇浦学エース佐藤、粘りの完封

 浦和学院が、打っては10安打6得点、投げてもエース佐藤が、要所を締めて完封、投打で高崎商を圧倒し、夏の甲子園で、8年ぶりの白星を挙げた。佐藤は、四回まで毎回得点圏に走者を背負う苦しい立ち上がりながら、中盤以降は立ち直り、得点を許さなかった粘投に「落ち着いた投球を取り戻してくれましたね」と森監督。センバツ8強、埼玉県勢初の夏の全国制覇の期待もかかるが「まずは一戦一戦。目の前の試合を大事にしたい」と好発進にも、佐藤は気を引き締めていた。

(産経新聞)

◇浦和学院・山根、宣言通りの一振り

 浦和学院が無安打で先手を取った。6回、四死球に盗塁などを絡めて1死一、三塁。ここで、2年生4番の山根が、真ん中高めのカーブを中犠飛した。5回裏の守備で初めて三者凡退に抑え、流れを呼び込んでいた。「チャンスで走者がいたら、自分が打点を挙げる打撃をしたい」と意気込んでいた山根。宣言通りの一振りで、5番・笹川の2点本塁打へつなげた。

 ○笹川(浦) 2点本塁打と2二塁打の大活躍。「(本塁打は)スタンドに入るとは思わなかった。チームを勢いづける本塁打を打てて良かった」

(朝日新聞)

◇浦和学院、足で流れ呼ぶ 1番竹村、鮮やか三盗

 大きくリードを取り、投手の足が上がった瞬間、浦和学院・竹村の50メートル6秒の足が、迷いなくスタートを切った。0-0の均衡した展開で相手を揺さぶる三盗。「走ったのは自分の判断。自信があった」。自慢のスピードで好機をこじ開けた。

 六回に死球で出塁し、バントと四球で1死一、二塁。三塁側に背中を向ける左腕投手ということもあり、スタートの機会をうかがった。「遊撃手の警戒が薄い。いける」。4番山根への初球で三塁に滑り込んだ。「あれで気持ちが楽になった」と言う山根が先制犠飛。続く笹川が2ランで畳み掛け、一気に流れをつかんだ。

 三回に安打で出たときに、竹村は投手の足の向きを見て、けん制の癖を見抜いていた。すかさず二盗。その後チームの盗塁死が続いたが、「ひるまずにいけ」と森監督に言われ、気持ちを入れ直した。強打の打線の中で、打つより走る方が好きという竹村は、1番が気に入っている。「得意なことで貢献できて、満足」と胸を張った。

(時事通信)

◇浦和学院・竹村“セオリー無視”の三盗成功

 今春センバツ8強の浦和学院が、6-0で高崎商に圧勝。埼玉県勢8年ぶりとなる、夏の初戦突破を果たしたのは、アウトなら“暴走”といわれかねない三盗が、その足がかりとなった。

 無得点で迎えた六回一死一、二塁、打者は4番山根。通常なら走者は動かず、4番の一打を待つ状況だったが、二塁走者の竹村は「迷ったらスタートは切れない」。セオリー無視の三盗を、その初球に見事に成功させた。

 昨年11月の明治神宮大会。浦和学院は2回戦で愛工大名電と対戦したが、足を絡めた攻撃の前に1-8と大敗。その翌日「愛工大名電の盗塁はノーサイン」という記事に、森監督の目が留まった。「主体性を持って怖さを超えていく選手でなければ、甲子園では勝てないんです」と森監督はその記事を、部室と食堂の壁に貼りつけた。

 直前の五回には、明石が三盗、緑川が二盗に失敗。それでも森監督は六回の攻撃前に「躊躇するな。思い切ってプレーしろ」-。それは“昨秋からの教訓”だった。

 竹村の三盗成功後、山根が先制中犠飛、続く笹川が左翼席へ2ラン。終わってみれば、打っては10安打6得点、投げてもエース佐藤が完封と「うれしい限りです」と森監督。苦い経験を、夏の甲子園で喜びに変えた。

(サンスポ)

◇浦和学院・高田涼太三塁手(2年) 裏方から努力でレギュラーに 要所で光る堅守

 六回の守備では、自分のところに立て続けに飛んできた打球をしっかりと体で受け止め、堅守を見せつけた。「いつでも打ってこいと思っていた。『待ってました』という感じだった」と笑顔を見せた。

 8強入りした春の選抜ではサポートメンバーとして、他の部員よりも1時間早く起床。荷物を運び、道具を磨くなど裏方だった。応援席から見つめた生まれて初めての甲子園。「なんて素晴らしい場所。このグラウンドに立ちたい」。闘志に火がついた。

 選抜後は2番手の捕手としてベンチ入り。夏の県大会直前、森士監督から三塁手を勧められた。初めての三塁に不安を感じ、毎朝5時から守備練習を始め、多い日は200本以上のノックを受けた。「出られない選手もいる中で、中途半端なことはしたくなかった」。2年生を引っ張る立場を態度で示した。努力の甲斐あって、甲子園直前に背番号が「12」から「5」に“格上げ”となった。

 一ケタの番号で迎えた夢の舞台に、「1球に対する歓声が違う。やっぱり素晴らしいところ」と話す。ただ、堅守は見せたが、打撃では無安打。「狙い球を見極めた上で、チームに貢献できるヒットを打ちたい」と8番打者は次戦を見据えた。

(産経新聞埼玉版)

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