6月5日(水)、埼玉県主催による「世の中大学 講演会」(埼玉県職員主体)が、埼玉県危機管理防災センターにて行われ、本校野球部監督である森士(おさむ)が招かれ「リーダーシップ論」について講演した。
(以下、45分間の抜粋)
講演は、コーチングを例え「大切な人たちを目的地に安全、確実に送り届けることができる人のこと」。そのためには「能力を引き出すこと、その能力を使わせることが大切である。上の立場の者はこのことを踏まえながら、まずは、自己を向上させる責任。チームを向上させる責任。下を向上させる責任。この3つの責任を負わなければならない」と、自己責任の大切さを訴えた。
そして、2、3年先のことを見据えながら目標を持って計画を立てていくと、自ら行動に移しやすくなり、意志が強くなることも付け加えた。さらにチームワークの必要性については「チームワークを育むためには、正義感・思いやり・感謝の気持ちを意識させることが大切である。特に感謝の気持ちが大事で、『自分は恵まれている』と思うことが一番今の自分に貪欲になれ、成長することができる。」と語り、イチロー選手、野村克也氏などの秘話を交えながら説得力のある講演を展開した。
さらに途中では、本校野球部の石巻での交流活動を例に挙げ、「ボランティア活動はもちろんのこと、自分たちが何かを学ぶことが出来ればという思いで参加した。現地の状況はどこも悲惨だったが、一番せつない思いをしたのは、北上中学校の生徒会長副会長のお母さんが津波被害に遭い、眼下の大川小学校を毎日見ながら学校生活をしていることであった。そんな体験をされた生徒さんたちにかける言葉も見つからず、言葉に詰まってしまった。傍にいることしか出来なかった。この時に自分たちが本当の意味で野球ができる幸せを感じ、感謝する気持ちを学べた」。それらの貴重な教訓を毎日の生活に活かせたからこそ、「野球部は強くなれ成長できた。夏にも優勝旗を持ってこれるように頑張りたい。」と最後の夏に向けた意気込みも語ってくれた。
(浦和学院高校公式ホームページより)