【写真】2回表浦和学院1死一、三塁、荒木の中犠飛で三塁走者が生還。捕手大坪=26日、QVCマリンフィールド
第67回秋季関東高校野球大会第2日は26日、QVCマリンなどで1回戦の残り4試合が行われ、埼玉覇者の浦和学院は1-0で桐光学園(神奈川2位)を下し、3連覇を飾った第65回大会以来、2年ぶりの8強に駒を進めた。
浦和学院はエース左腕江口が抜群の制球力を発揮。テンポよく低めを突いて相手打線を手玉に取り、2安打無四球完封勝ち。二回1死一、三塁から荒木の中犠飛で挙げた1点を守り切った。
第3日は27日、来春の選抜大会出場が確実となる4強入りを懸けた準々決勝4試合を実施。浦和学院は東海大甲府(山梨1位)と対戦(12時30分・ゼットエー)、川越東は木更津総合(千葉1位)と激突する(12時30分・QVCマリン)。
◇浦学、江口2安打完封 桐光学園に1-0 8強進出
(26日・QVCマリンフィールドほか)
第2日は1回戦の残り4試合を行い、県大会王者の浦和学院が桐光学園(神奈川2位)を1-0で退け8強に進出した。
浦和学院は先発のエース左腕江口が被安打2、無四球完封と好投。打線は二回1死一、三塁から荒木の中犠飛で先制すると、1-0で迎えた七回2死三塁のピンチでは遊撃手津田の好守で後続を遊ゴロに仕留めた。
第3日は2球場で準々決勝4試合を行い、浦和学院は東海大甲府(山梨1位)と激突(12時30分・ゼットエーボールパーク)。川越東は木更津総合(千葉1位)と顔を合わせる(12時30分・QVCマリンフィールド)。
◇抜群のテンポ 打線手玉
抜群のテンポと制球力で試合を支配した。
緩急巧みに四角を突いたエース左腕江口が2安打無四球完封。「一人一人打ち取ることだけを意識して投げた」とゴロで17個、フライで8個のアウトを重ね、桐光学園打線を手玉に取った。
初めて経験する浜風の強い球場にも「立ち上がりは丁寧に落ち着いて投げた」と冷静なマウンドさばきが光った。埼玉大会では出塁を許して耐える展開が多かったことを反省し、「先頭の入りは呼吸を置いて投げた」と課題を修正した。
試合時間はわずかに1時間29分。「きょうはテンポを特に意識していた」と小気味よく投げ込み、自らリズムをつくった。普段よりも早めのリードを心掛けたという女房役の西野も「しっかり低めに投げられていた」と納得の表情でうなずいた。
七回には2死から桐光学園の4番中川に中越え三塁打を許し、初めて三塁に走者を背負った。続く大坪に低めのチェンジアップを引っ掛けさせると、遊撃手津田が深い位置まで回り込む華麗な守備でエースを援護した。
県大会では江口の体力面を課題に挙げていた森監督も「連戦のために練習してきた。次も頑張ってくれるでしょう」と期待を込める。身長173センチと小柄な左腕は「目の前の一戦に全力で投げたい」と、エースの貫録を漂わせた。
◇華麗な守備見せ反撃ムード断つ 遊撃手・津田
七回2死三塁のピンチで、遊撃手津田が「打った瞬間にサードの頭を越えると思った」と三塁手諏訪の頭上へ跳ねたゴロに回り込み、態勢を崩しながらも一塁へワンバウンド送球。反撃ムードに沸く相手スタンドを華麗な守備で黙らせた。
1年夏から主力として活躍し、「きょうは打てなかったので守りで助けたかった。打ち取った当たりはしっかりアウトにしたい」と主将としても責任を自覚する。「ピッチャーに頼ってばかりいられない」と攻守でのサポートを約束した。
◇甘い球逃さず先制点 荒木
【写真】2回表浦和学院1死一、三塁、荒木が先制の中犠飛を放つ
是が非でも欲しかった先制点をもぎ取った。二回1死一、三塁の好機で打席には8番荒木。内角寄りに甘く入った球を逃さず、「チャンスで回ってきたので次につなぐ気持ちで打った」と飛距離十分の中犠飛で先制点を演出した。
左翼手としても3度の守備機会で危なげなく飛球をさばき、「風のある中でも基本に忠実に守りたい」と引き締める。打線がわずか1得点に終わったことを反省し、「次の試合は攻撃でしっかり援護したい」とさらなる活躍を誓った。
(埼玉新聞)
◇センバツV左腕“小島2世”江口が2安打完封「テンポ意識」
浦和学院(埼玉)は、昨春センバツ優勝左腕・小島2世と期待される江口が2安打完封。森士監督が「小島と比べても遜色ない」と評する1メートル73の小柄な左腕は、「テンポを意識して投げた」と1奪三振ながら、チェンジアップを有効に使って打者を幻惑した。わずか1時間29分でスコアボードにゼロを9つ並べた。課題の先頭打者に出塁を許したのは4回のみ。森監督も「埼玉大会より調子が上がってきた」とうなずいていた。
(スポニチ)
試合結果 |
1回戦 10月26日(QVCマリンフィールド) | ||||||||||||
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
桐光学園 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
浦和学院 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 1 | 3 | 0 |
【浦】江口-西野【桐】中川、恩地-大坪 ▽三塁打:中川(桐) |
浦和学院打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑤ | 諏訪 | 3 | 0 | 0 |
④ | 臺 | 4 | 1 | 0 |
⑥ | 津田 | 4 | 0 | 0 |
③ | 山崎滉 | 3 | 0 | 0 |
⑧ | 幸喜 | 1 | 0 | 0 |
⑨ | 高橋 | 2 | 1 | 0 |
② | 西野 | 3 | 0 | 0 |
⑦ | 荒木 | 2 | 0 | 1 |
① | 江口 | 3 | 1 | 0 |
計 | 25 | 3 | 1 | |
桐光学園打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
④ | 根本 | 4 | 1 | 0 |
⑤ | 田中 | 3 | 0 | 0 |
⑦1 | 恩地 | 3 | 0 | 0 |
①6 | 中川 | 3 | 1 | 0 |
② | 大坪 | 3 | 0 | 0 |
⑧ | 中尾 | 3 | 0 | 0 |
③ | 松尾 | 3 | 0 | 0 |
⑨ | 大工原 | 3 | 0 | 0 |
⑥ | 芦川 | 1 | 0 | 0 |
7 | 上條 | 1 | 0 | 0 |
H | 塚目 | 1 | 0 | 0 |
計 | 28 | 2 | 0 |
投手成績 | |||||||
TEAM | 選手名 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 |
浦和学院 | 江口 | 9 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 |
桐光学園 | 中川 | 4 2/3 | 3 | 0 | 2 | 1 | 1 |
恩地 | 3 1/3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 |
TEAM | 三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 失策 | 併殺 | 残塁 |
浦和学院 | 1 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 6 |
桐光学園 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
浦和学院のエース左腕江口が桐光学園打線を2安打完封。二回に犠飛で奪った1点を守り切った。
江口はテンポよく低めを突き、17個のゴロアウトを積み重ねた。打線は二回に先頭の幸喜が四球を選び、続く高橋のランエンドヒットで一、三塁の好機をつくると、1死から荒木の中犠飛で1点を先制。七回2死三塁の場面は遊撃手津田の好守でピンチを切り抜けた。
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