12月5~6日、震災後から支援・交流を続けている石巻の少年野球チーム「鹿妻子鹿スポ少野球クラブ」が来校し、浦学野球部と交流を行いました。
石巻の少年野球チームが5度目の来校
平成27年12月5日(土)・6(日)の両日、5年連続となる訪問が実現した。やってきたのは、石巻市立鹿妻小学校を拠点として活動する「鹿妻子鹿スポ少野球クラブ」の子どもたちと保護者の29名である。震災から4年9ヶ月、現地ボランティアは公式訪問50回を数えるが、浦和に招待している活動も毎年継続している。今年は、校内合宿所(サッカー部が仮の寮)が使用できないため、学校地域の代山自治会様のご協力で自治会館をお借りしての招待となった。
避難所生活を経験した人たちに「あの当時のことを思い出させてしまう」という配慮から、宿泊施設を探していたが、「私たちは、招待していただくだけで充分。ホテル等の宿泊なら辞退します。野球部のお兄ちゃんたちと和気藹々と過ごさせてもらい、継続させてもらえるだけでありがたいのです」(チーム顧問、阿部日出喜さん)と、交流の目的を無言のうちに理解して下さる同チームの皆さん。逆に宿泊した翌日には、会館周辺の落ち葉拾いをして下さり、「浦学への思い」を形で表現し、本校の生徒・教職員に「感じ・考え・行動する」姿をきちんと伝えてくれている。
鹿妻子鹿クラブさんからは、野球部にお米60kg、筋子5kgをプレゼントして下さった。浦学ふぁみり~からは「寒い地域の活動に役立てて」と、子鹿・浦学ロゴ入りのVジャンパーがプレゼントされた。
少年野球が盛んな石巻地域。かっては、30名を超す部員がおり震災前の10年間で、宮城県内少年野球240チームの頂点に立つこと2回、全国大会にも出場している。あの辛く悲しい出来事の後、人口減少により部員は激減。昨年は9名を欠け、他チームと混成で大会に出るほど人は集まってこない。鹿妻地域は、他の地域より家屋の立て直しが早く進んではいるものの、震災で一度離れた住民は、なかなか戻ってこないのだという。微速な復興が進んでいる中で、新たな問題が次々と発生している。しかし、どんな時も、子どもたちの「笑顔」が大人を支えている。
毎年、子鹿クラブの皆さんから野球部に対し、サプライズがある。今回も「両目の白いだるま」。キャプテンの嶋田司君から「左目は、甲子園出場したら。右目は、全国優勝したら。僕たちに両目を入れた『だるま』を見せて下さい」と、思いが込められた。森監督は、卒団する6年生2名にサイン入りボールプレゼントした。とても心温まる光景である。
12/19~21、石巻での再会を約束して…。そして、また来年も一緒に遊ぼう!!
※詳細はこちら(浦和学院高校公式ホームページ)