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夢舞台へ熱戦開幕 158チーム堂々の行進 高校野球埼玉大会

夢舞台へ熱戦開幕 158チーム堂々の行進

降りしきる雨にも負けず、158チームが夏の戦いに向けてスタートを切った=9日午前、県営大宮球場

降りしきる雨にも負けず、158チームが夏の戦いに向けてスタートを切った=9日午前、県営大宮球場

 第98回全国高校野球選手権埼玉大会は9日、県営大宮球場で158チームが参加して開会式が行われ開幕。夢の甲子園出場を懸け、18日間にわたる熱戦の火ぶたが切って落とされた。決勝は26日午前10時から同球場で行われ、優勝チームは全国高校野球選手権(8月7日から15日間)に出場する。

 午前11時、降雨にもかかわらず約1万4千人の観客がスタンドから見守る中、高らかに開式が告げられた。降雨のため短縮された入場行進では、名前を読み上げられたチームが外野の芝生上を約10メートルずつ前進する異例の措置が取られた。

 それでも昨年優勝の花咲徳栄を先頭に、それぞれのチームを代表する選手たちが力強い歩みを披露した。

 式では、花咲徳栄の岡崎大輔主将が優勝旗を返還。吉野龍男県高野連会長が「小さい頃から野球に親しみ、多くの人に支えられてきたことでしょう。諸君には野球ができる喜び、試合でプレーができる喜びと、感謝の気持ちを持ってもらいたい」と激励した。

 上田清司知事は祝辞で「作物が実るには雨が必要です。雨は一種の試練ですが、喜びにもなります。試練と喜びは裏表、これまでの皆さんの試練は一筋の喜びを得るための努力」とあいさつした。

 最後に選手代表として草加の須賀智也主将が力強く選手宣誓。「今、私たちは最高の仲間と共に、この舞台に立っています。これまで支えてくれた全ての人への感謝を胸に、仲間を信じ、自分を信じ、夢の舞台に向かって全身全霊プレーすることを誓います。つかめ1勝。つかめ甲子園」と球児たちの思いを代弁した。

 10日は10球場で1回戦の29試合が行われる。入場料金は一般500円(中高生は200円)、引率された少年野球・中学生チーム(引率者・保護者有料)、障害者(障害者手帳の提示)と介添者1人、小学生以下は無料。

覚悟の挑戦、今年こそ Aシード浦和学院

201607100808 「今年は絶対に甲子園に行く」とエース右腕榊原。選抜優勝投手・小島(現早大)を擁した2013年以来、3年ぶりの夏の聖地を目指す浦和学院ナインは燃えている。

 過去2年、川口、白岡と捨て身で挑んでくる公立勢の勢いにのまれているだけに、「受けるのではなく挑戦者の気持ちでいく」と捕手梶山。主将の諏訪も「どの相手も最後の集大成を見せてくる。引かない気持ちで、たたきたい」と力を込める。

 11日の鴻巣との2回戦から大きな目標への旅路が始まる。昨春の選抜大会準決勝、同夏の埼玉大会準決勝、同秋の関東大会準々決勝といずれも敗れた試合で最後の打者となっている諏訪は「自分が決める思いでやってきた。強い覚悟を持って戦う」と自身のリベンジはもちろんのこと、チーム全員の思いを代弁した。

3季連続へ胸躍る夏 花咲徳栄、優勝旗返還

前年優勝校の花咲徳栄・岡崎主将が優勝旗を返還する

前年優勝校の花咲徳栄・岡崎主将が優勝旗を返還する

 「甲子園に帰る」―。

 3季連続の甲子園出場と大会2連覇への強い決意を胸にする、花咲徳栄ナインの戦いが幕を開けた。岡崎大輔主将は「夏に合わせることが全て。投手が仕上がって打撃陣も好調。ベストな状態で臨むことができる」と表情を引き締める。

 開会式で優勝旗を返還した岡崎は「優勝旗を手にすると(昨夏の)一試合、一試合がよみがえってくる。夏が始まると思うと、ワクワクする気持ちが強い」と、12日の初戦へ胸を躍らせる。

 今大会ベンチ入りする昨夏の甲子園メンバーは岡崎を含めて5人。春の大会では背中の張りで登板を回避したエース左腕高橋昂も復調し、「一戦一戦大事に戦っていく。チームが勝てるピッチングをしたい」と言葉に自信がみなぎる。

 3年生は一昨年夏の開幕戦敗退を目の当たりにしているだけに、油断する様子はない。「先を見ずに目の前の相手に集中することが大事。甲子園への最後のチャンス。人生を懸けて死に物狂いで戦う」と岡崎。踏み出した一歩は聖地へとつながっている。

選手宣誓の草加・須賀主将、感謝の思い試合に

堂々と選手宣誓する草加の須賀主将

堂々と選手宣誓する草加の須賀主将

 「これまで支えてくれた全ての人への感謝を胸に―」。草加の須賀智也主将が高らかに選手宣誓を行い、雨天を切り裂く力強い声が球場にこだました。

 晴れの舞台を堂々とこなした。直前までは「緊張で足が震えた」と話すが、はきはきとした宣誓を披露し、「とてもいいチャンスをいただいた。あっという間だったが楽しかった」と満面の笑みがこぼれた。

 抽選会で「98番」を引き、宣誓文はチームメートと監督と考えた。練習後にグラウンドで練習を重ね、「仲間やたくさんの人に支えられてきた感謝を伝えたい」と思いを込めた。OBからも「頑張れ」と激励をもらい、「たくさんの人への感謝の気持ちを伝えられた」とうなずく。

 自己採点は「100点満点」と充実した表情。大役を終え、初戦の南稜との2回戦へ向け、気持ちを切り替える。「やってきたことを、全身全霊でプレーしたい。持ち前の粘りを発揮して接戦をものにする」。宣誓で込めた感謝の思いを、今度は全力プレーで表現するつもりだ。

選手宣誓全文

 宣誓 今、私たちは最高の仲間とともに、この舞台に立っています。これまで支えてくれた全ての人への感謝を胸に、仲間を信じ、自分を信じ、夢の舞台に向かって全身全霊プレーすることを誓います。つかめ1勝、つかめ甲子園。

 平成28年7月9日 選手代表 埼玉県立草加高等学校 野球部主将 須賀智也

熱中症対策に尽力 前専務理事ら表彰 県高野連

201607100806 県高野連は、長年の功績をたたえ、前専務理事の高間薫事務局長(浦和学院)、前業務執行理事の青木康行さん(元鴻巣)、前理事の新井清司さん(市川越)の3人に感謝状を贈った。

 高間さんは3月まで、県高野連の専務理事などを務めてきた。昨年夏の前回大会から、熱中症対策を目的に3イニングごとのグラウンド整備を導入。「選手、審判、観客のことを考えて導入した」と話す。関係者の評価も高く、今大会も継続される。

 今後の期待は県勢初の夏全国制覇。「実力はある。早く優勝してほしい」と話していた。

(埼玉新聞)

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