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浦和学院、名門野球部のナツタイ直前練習に密着

156校が参加する埼玉大会が8日に開幕した。3連覇を狙う花咲徳栄を追うのは、同じAシードの浦和学院だ。3年連続の秋春連覇を果たし、春の関東大会でも2年ぶり6度目の優勝。この勢いに乗り「逆襲の浦学」となって頂点まで駆け上がる!そんな浦和学院の、ナツタイ直前練習に潜入した。春夏22回の甲子園出場を誇る名門の、スピード感あふれる平日練習をレポートする。(取材は6月23日に行われました)

26年間の監督歴の中で、森士監督(53)が一貫してこだわっていることがある。それは「最後の1分、1秒まで、メンバー入りを目指して欲しい。諦めないでほしい」という選手への思いだ。選手権前に行われる春日部共栄との3年生の定期戦。いわゆる「引退試合」で、好投した選手をメンバー入りさせた過去もある。勝つための集団、それは「全員が選手」という考え。この日も25人の3年生含む、全82人が15時からの練習に参加した。

練習レポート~ナツタイ直前の平日練習メニュー~

【1】15:00 ウォーミングアップ

浦和学院と言えば「ブラジル体操」が有名だ。サッカーブラジル代表が試合前に行うアップとして有名になり、10年ほど前から野球部にも取り入れた。掛け声を発しながら動的ストレッチと、静的ストレッチを同時に行う約20分間の内容で、公式戦のアップにも使われている。

【2】15:30 ベースランニング

スパイクに履き替え、すぐにベースランニングを行う。ホームを出発点に、走り出す前に1スイングし、ヒットの方向を叫んでからスタートする(ベース4カ所でスタート)。走るコツは、ベースの角ではなく側面を踏む。体制を内側に入れて走ることを意識する。

【3】15:55 鉄棒でのけんすい

キャッチボールをする前に、毎日必ずけんすいを行う。腕の力だけでは体を上げることは難しい。体幹を使って体全体を押し上げる。けんすいをやる意味を説明してくれたのは、森川怜選手(3年)。「やり投げの選手は、1本目から強い力でやりを投げるために、肩や肩甲骨を良く動かして温めるそうです。けんすいで肩周りを温めて、キャッチボールで1球目から強い球を投げる準備を行います」。回数は10回程度。声を掛け合って仲間を盛り上げる。

【4】16:00 キャッチボール、16:05 カットプレー

近距離から徐々に投げていくのではなく、1本目から中距離(約27m)で投げるのが特徴だ。指のかかりと、ボールの回転を意識して投げていき、足は常に動かしておく。浦和学院では「ボールを呼ぶ」、「足を使って取りに行く」という言い方をしている。

【5】16:10 3人1組のトスバッティング

「投げる」準備が終わったら、打者1人、捕球2人の3人1組のトスバッティングを行う。ボールをバットの芯に当てる練習と、正しい捕球を行う練習の2つを兼ねる。

《グラウンド整備》

【6】16:20 シートノック

浦和学院のシートノックには、必ずピッチャーが参加する。バント処理、内野との連携も含めて行うため、ピッチャーのフィールディング力が向上する。公式戦のシートノック(7分間)でも、先発ピッチャーはブルペンではなくノックに入る。守備の総合力が高いと言われるのはこの練習が土台になっている。

【7】17:30 ゲーム式シートバッティング(走者付き)

走者を置いての実戦形式のシートバッティング。土日の練習試合で出た課題や反省を修正するための練習になっている。ナツタイ前ということもあり、併殺や、挟殺プレーなど、本番に向けてより精度を高めた練習が続いていく。

【8】18:30 補強

ストレッチ、クリチャートレーニング(5種類)を行い、クールダウンを図る。

【9】19:00 練習終了

食堂で全82人の選手が夕食を食べてから帰宅、帰寮する。

【10】その他

初動負荷トレーニング

柔軟性に重きを置くマシントレーニング。負担の軽い負荷で、野球の動作に重要な肩甲骨、肩周り、股関節を、弛緩―伸縮―短縮のリズムで、繰り返し行う。イチロー選手が実践していることでも有名だ。

ピッチャーライナー捕球

ピッチャーゴロと、ライナーの捕球練習。柔らかいテニスボールを使用してのピッチャーノック(ノッカーは今栄コーチ)。以前は軟式球を使用していたが、色が見やすいテニスボールに替えた。投手陣は全員このメニューを行う。春の埼玉大会・花咲徳栄戦で見せたエース清水洋炳(3年)の好守は、まさにこの練習が生かされた結果だ。

ハッピーバースデイ!監督!

ちなみに取材させていただいた日が森士監督の誕生日。サプライズで選手たちが監督をバースデーケーキで祝福していました。選手たちと監督との絆が窺い知れる一場面でした。

浦和学院メモ

創立1978年、創部1979年。部員数82人(女子マネ8人)/3年=25人(2人)、2年=31人(2人)、1年=26人(4人)。甲子園出場=春10回(2013年センバツ優勝)、夏12回。2006〜08年夏に県初の3連覇達成。部長/富岡慎介、監督/森士、コーチ/小島代臣、三浦貴、森大、今栄尚人、河村宏樹、トレーナー/田中昌彦、小川航平。主なOBは、大竹寛(巨人)、今成亮太(阪神)、榊原翼(オリックス)ほか。埼玉県さいたま市緑区代山172

(タイムリー・ウェブより)

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