春季高校野球県大会第7日は3日、準決勝が県営大宮で花咲徳栄-ふじみ野(10時)、山村学園-浦和学院(12時30分)のカードで行われる。ここまで順当に勝ち上がってきたAシードの花咲徳栄にノーシードで初の4強入りを果たしたふじみ野が挑む。6連覇を目指す浦和学院は春夏秋通じて初の決勝進出を狙う山村学園と対戦する。関東大会(19~23日・千葉)の出場権を懸けた熱戦の行方を展望する。
花咲徳栄vsふじみ野「圧倒的な打撃に挑む」
圧倒的な打撃力を誇る花咲徳栄に、勢いのある打線で勝ち上がってきたふじみ野が挑む構図だ。
ふじみ野は吉田健、松尾の1、2番の出塁から大野、福室、粟田の3~5番の一打に期待。ここまで全て一回表に先制してきただけに、先手を取って、リードする時間を長くして相手を慌てさせたい。その上で当然、打ち合いでは分が悪く、エース左腕梅沢の踏ん張りが金星へは不可欠だ。
花咲徳栄は3試合で45得点と桁違いな破壊力。1番橋本、2番杉本で得点機を築き、3回戦で2本塁打を含む5打数5安打9打点の4番野村が一掃する。5番羽佐田、6番倉持から下位につながる切れ目のない打線でこれまで同様に、序盤で試合を決めたい。
浦和学院vs山村学園「両投手の出来が命運」
王者浦和学院の意地と初の決勝進出が懸かる山村学園の気迫がぶつかる一戦。投打ともに充実している両校だが投手の出来が勝敗を分けそうだ。
山村学園の2年生エース和田は、制球力が武器の好左腕。経験も豊富で左打者が7人並ぶ相手打線に対して、内角攻めを貫けるか。2日間の休養で疲れも抜け、スタミナ面の不安はない。打線は頼りになる野邨、長谷川の3、4番を軸に早めに援護したい。
浦和学院は準々決勝で市川越を完封した右腕近野の先発が有力。巧みな投球術で打たせて取れれば、守備にも攻撃にもリズムが出る。攻撃では1番中前、長打力のある3番上野、4番畑、5番蛭間ら勝負強い打線で、好機を確実に仕留めたい。
(埼玉新聞)