秋季県高校野球大会は27日、県営大宮と市営大宮で準々決勝を行い、ベスト4が決定する。Aシードの花咲徳栄と昌平、Bシードの春日部共栄と浦和学院が順当に勝ち上がったほか、21年ぶりの4強進出を目指す西武台や、埼玉栄、聖望学園ら私学勢、公立校で唯一8強入りした川口市立が4強進出を懸けて火花を散らす。好カードとなった準々決勝を展望する。
花咲徳栄-聖望学園「好投手打ち崩せるか」
強力打線の花咲徳栄と好投手2人を擁する聖望学園が激突。
花咲徳栄は今夏の甲子園メンバー3人が中軸に座り、強打者が並ぶ。特に4番井上は、右打ちながら詰まった打球を県営大宮の右翼席に運ぶなど脅威のパワーを持つ。対する聖望学園は本格派右腕園田と右横手投げの清水の継投で最少失点に抑えたい。四死球で不要な走者を出すことは禁物だ。
埼玉栄-浦和学院「レベル高い勝負期待」
両校とも投打にバランスが取れた浦和学院-埼玉栄は好試合となりそうだ。
浦和学院は4番吉田瑞、5番三奈木を中心に切れ目のない打線で埼玉栄の好投手を打ち崩したい。埼玉栄は、エース右腕内田と左腕田村の両腕が好調で失点は計算できる。鋭いスイングでつなぐ打線が、浦和学院のエース右腕三奈木や右横手投げの美又らを攻略できれば勝機は見えてくる。
春日部共栄-川口市立「粘り強く王者に挑む」
2連覇を狙う春日部共栄に33年ぶりの4強進出を目指す川口市立が挑む。
春日部共栄はつなぐ意識の高い打線が強力で、3番増田、4番平尾には一発もある。3回戦で1イニングを投げたエース左腕高橋正が万全の状態で先発するか。川口市立は1番切原の出塁から3番沼口、4番栗原の勝負強い打撃で先制点を奪い、粘り強く守って前年王者を焦らせたい。
西武台-昌平「両軍好調の打線が鍵」
ともに打線が好調な西武台と昌平の試合は打撃戦となるか。
昌平は、長打力のある千田、角田、吉野創、渡辺、吉野哲の1~5番が、ときには小技を絡めるなど幅広い攻撃が持ち味。打撃には自信があり、打ち合いも望むところ。西武台も今年は打撃のチーム。3番深田、4番松木が好機に強い。出塁率の高い1番武井のチャンスメークから一気に畳み掛ける。
(埼玉新聞)