西武の3年目右腕、渡辺勇太朗投手(20)が、初めてA班(1軍)入りした南郷春季キャンプに「内海塾」での成果を携えて臨む。今オフは鹿児島県奄美市で内海哲也投手(38)の自主トレに参加。師匠の教えを胸に全力アピールを誓う。
渡辺は昨季ファームでたびたび内海から助言を受けた。金言をまとめた「内海ノート」を作るほど尊敬するようになった。そのノートも持参して臨んだ自主トレでは、みっちり走り込んだ。内海が精力的にメニューをこなす姿に「とても今年で39歳になる方の動きには見えなかった。この積み重ねが長くできる要因かなと感じたので、そこはすごく勉強になりました」と驚いた。体幹も強化し、ブルペン投球では「良い球が行った時の再現性が良くなったのかなと感じる」と手応えを語る。
190センチの長身から投げ下ろす速球が武器の渡辺は、最速149キロを出した埼玉・浦和学院高時代に3年夏の甲子園8強。1軍登板はなく、昨季は2軍でも4試合しか投げていないが、将来性を買われてA班に抜てきされた。内海からは「外国人もいないのでチャンスはたくさんある。アピールしてこい」と激励されたという。師匠はB班(2軍)スタート。渡辺は「めっちゃ(相談の)電話しようと思います」と笑い「初日から何事もアピールしていきたい。若者らしく生きのいいボールが投げられれば」と意気込んだ。
(西日本スポーツ)