【写真】トランペットを吹く吹奏楽部の松沢麻子部長(右)
第94回選抜高校野球大会が19日、阪神甲子園球場で開幕。当初開幕予定だった18日が雨天順延となり、1日遅れで13日間の戦いが始まった。
今大会は昨夏甲子園に続き、50人以内の制限はあるものの楽器を使う生徒の入場が認められ、センバツでは3年ぶりのブラバン復活となった。2020年は大会中止、21年は吹奏楽の生演奏が禁止されていた。第1試合の浦和学院-大分舞鶴が始まると、両校スタンドから吹奏楽が鳴り響いた。
ネット上では「うおおおお!!ブラスバンド帰ってきたあ!これよ!これなんよ!」「甲子園の中継からブラスバンドの演奏聞こえてくるのが嬉しい」「甲子園にブラバンが帰ってきたーーー!!」「観客あり、アルプスから響くブラスバンドとメガホンの音、少しずつ甲子園が戻ってきた」「ブラバン激アツすぎる泣いてるおかえり」「ブラバン泣けるわ」などと投稿が続々と寄せられた。
浦和学院吹奏楽部顧問の林真琴さん(30)は「直前まで甲子園に来れるかわからない状況だったので、決まった時は凄く喜んでいました。部員全員が初めての野球部応援。球場は不慣れなこともありますけど、工夫して頑張ってほしいです」とエール。
トランペットを担当する部長の松沢麻子さん(3年)も「野球部の応援がしたくて入部した部員もたくさんいます。今日、甲子園に入っただけでウルウルしました。人生で1度あるかないかの幸せです。野球部に感謝を込めて応援したいです」と話した。
センバツで3年ぶりブラバン生演奏復活 浦学吹奏楽部・松沢部長「甲子園に入っただけでウルウル」
センバツでは3年ぶりにアルプス席での、ブラスバンドの生演奏が復活した。
20年は大会中止、昨年は生演奏が禁止されて録音音源が使用されていた。浦和学院の吹奏楽部員は入部以来、初めて野球部の応援演奏。コロナ下で1月中旬から活動中止も、甲子園での演奏が決まった大会直前に活動を再開し、約1週間の練習で本番を迎え「浦学マーチ」などで選手を鼓舞した。
トランペットを担当する松沢麻子部長(3年)は、7学年上の姉・菜々子さんも同校の吹奏楽部だった。「野球部の応援がしたくて入部した部員もたくさんいます。甲子園に入っただけでウルウルしました。人生で一度あるかないかの幸せ」と振り返った。
(スポニチ)
甲子園に3年ぶり生演奏 浦和学院500人がアルプス赤く染めた
甲子園に、ブラスバンドが奏でる応援歌が響いた。センバツでの生演奏が3年ぶりに復活した。
開幕戦に登場した浦和学院(埼玉)は、約500人がアルプスを赤く染めた。吹奏楽部の松沢麻子部長(3年)はトランペットを担当。「甲子園に自分たちの音が響くのが…」と目をうるませた。
ダンスで盛り上げたソングリーダー部の大谷実悠部長(3年)は「選手を全力で応援できるのがうれしい」と話した。試合後、甲子園初勝利を挙げた森大(だい)監督(31)は「応援を聞いて感極まるものがあった」と感謝していた。
応援団長を務めたのは野球部の控え部員を代表して奥虎太郎外野手(3年)。昨秋に就任した森監督の掲げる「新生」の文字を刺しゅうした赤いハチマキをきゅっと巻いた。八谷晟歩(せいほ)主将(3年)からは「スタンドはお前に任せた」と思いを受け取った。奥は「応援の責任もある。ウラガクは全員野球なので、全力で応援する」と力強かった。
(日刊スポーツ)
コロナ禍の選抜、聖地に立てる喜び
今回は、春の選抜では3年ぶりに、吹奏楽の演奏も戻って来た。開幕戦の一塁側アルプス席には、浦和学院(埼玉)の吹奏楽部や野球部員、保護者らが大勢詰めかけた。アップテンポのオリジナル曲「浦学サンバ」が演奏されると一気に盛り上がった。
吹奏楽部員の羽生彩香さん(3年)は初めて甲子園に来た。クラリネット奏者だが、吹奏楽部の活動も思うようにできなかった。「活気のある演奏で少しでも選手の背中を押したい」と話した。顧問の篠原一馬さん(26)は「コロナの中でもこうやって演奏ができることに感謝して、気持ちを込めて応援してほしい。生徒にとっていい経験になる」と話した。
(朝日新聞)
ブラバン、選手にエール センバツ
19日に甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した第94回選抜高校野球大会は、新型コロナウイルスの感染対策で開会式は簡素化された一方、ブラスバンドの演奏は選抜大会として3年ぶりに解禁され、力強い音色が選手らを後押しした。選手たちは、周囲への感謝の思いなどを胸に、試合に臨む。
午前9時からの開会式には、初日に登場する6校の選手がマスク姿で参加し、センター付近からマウンドに向かって力強く行進。新型コロナの集団感染により17日に辞退した京都国際(京都)に代わり、出場が決まった近江(滋賀)を含め、参加できなかった学校も1校ずつ紹介された。
開会式後の第1試合、浦和学院(埼玉)-大分舞鶴(大分)戦では、両校の吹奏楽部員らがアルプス席で演奏し、保護者らが拍手で選手にエールを送った。浦和学院は昨夏も出場したが、その時は演奏せずに音源で対応しており、吹奏楽部副部長は「球場が一つになるような演奏で選手を後押ししたい」と話していた。
(読売新聞)
アルプス席に響くブラスバンド応援 3年ぶり生演奏
19日に開幕した第94回センバツ大会では、アルプス席でのブラスバンドによる応援の生演奏が3年ぶりに復活した。新型コロナウイルス禍により2020年は大会が中止され、21年は生演奏が禁止されていた。演奏する生徒たちにとっても待ちわびた舞台。春の到来も告げる音色を高らかに響かせ、球児らの熱戦を盛り上げている。
この日の開幕試合で一塁側に登場した浦和学院(埼玉)は、南米ブラジルのサンバの軽快なリズムで1番から5番まである「浦学サンバ」をはじめ、オリジナルの応援曲で知られる。春夏通算25回目、夏春連続の甲子園だが、昨夏は録音音源による応援だった。吹奏楽部の56人全員にとって初めてのアルプススタンドだ。
野球部の森大監督は試合前日に「すごく楽しみにしている」、八谷晟歩主将(3年)も「応援が入ってプレーできるのは初めて。力になると思う」と期待。吹奏楽部の副部長で指揮担当の安井瑞稀さんは甲子園での応援にあこがれ、浦和学院に進学したという。「甲子園に連れてきてくれた野球部に元気なエールを送り、少しでも恩返しをしたい」と声を弾ませた。
(毎日新聞)