【写真】ヒーローインタビューを終え、ポーズをとる埼玉西武・蛭間
早大出身のドラフト1位対決でプロ初本塁打が飛び出した。0-0の二回2死一、二塁で打席には埼玉西武のルーキー蛭間(浦和学院高出)。フルカウントから、2学年上の楽天早川が投じた146キロの速球を引っ張った。高々と上がった打球は右翼ポール際へ。記念の3ランに雄たけびを上げ「早川さんから打てるとは思っていなかった」と興奮気味に言った。
大学時代、主将兼エースの早川とはシート打撃で対戦があったといい「一回も打てたことがなかった」と思い返す。新人だったシーズンに9勝を挙げた姿などを見て「自分も活躍できるように頑張りたいと思ってプロに入った」という。
速球への対応を課題に掲げ、2軍で鍛えた。23日に1軍初昇格。楽天3連戦は先発出場を続け、24日は右前へプロ初安打を放った。存在感を日に日に高め、チームを今季初の同一カード3連戦3連勝に導き「勝てたことが一番うれしい」と声を弾ませた。
活躍がプレゼントに 蛭間の恩師、浦和学院高・森士前監督
蛭間のプロ初アーチを耳にした浦和学院高の森士前監督は「すごい。前日に1本(安打が)出て落ち着いて自分のプレーができたんじゃないかな」と教え子の活躍に声を弾ませた。
ドラフト1位ルーキーの1年目は2軍スタート。森前監督は「そのまま終わるやつじゃない。彼はこれを生かして次につなげられる」と蛭間の1軍入りを信じて待っていた。
蛭間が先発で1軍初出場した23日は、森前監督の誕生日。試合前に蛭間からお祝いの連絡があり激励したばかりだった。教え子の活躍といううれしいプレゼントを受け取った森前監督は「良くておごらず悪くてくじけず。紆余曲折しながら成果を上げてくれればいい」とプロの道を一歩一歩進む未来の主砲候補に期待を込めた。
(埼玉新聞)