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浦和学院・森大監督 仙台育英との一戦を前に「甲子園の魔物も味方につけたい」

【写真】握手を交わす仙台育英・須江航監督(左)と浦和学院・森大監督=甲子園球場

 第105回全国高校野球選手権大会(6日開幕、甲子園)で大会初日の第3試合で夏連覇を目指す仙台育英(宮城)と対戦する浦和学院(埼玉)の森大監督は「昨夏、今春の仙台育英さんの試合はほぼ全試合、ライブで見てきた。仙台育英さんをお手本にチーム作りを進めてきたので、目指してきたチームとやらせていただけるのは光栄」と胸を躍らせた。

 第3試合の予定試合開始時間は午後3時40分。指揮官は「夕暮れからナイターになる時間帯は打球が見えづらくなる。ウチとしては接戦に持ち込みたいので、甲子園の魔物も味方につけたい」と話していた。

(サンスポ)

浦和学院・森監督「甲子園の魔物を味方にしたい」仙台育英・須江監督「左打者に強い投手を先発に」監督対談

 4年ぶりに対面で監督対談が行われた。大会初日の第3試合で、連覇を狙う仙台育英と対戦する浦和学院(埼玉)・森大監督は、「第3試合で夕暮れ時。ナイターになっていくとボールも見えづらくなる。その中で甲子園の魔物も味方にしたい。そこで勝機を見いだしたい」と話した。

 両校は13年、18年にも初戦で対戦しており、ここまで1勝1敗。森監督は「去年の夏の全国制覇の試合も、今年のセンバツも、ほぼ全試合、実は見させてもらっていました」と明かし、「仙台育英さんの総合力をお手本にしてきたところもありますので、そういう意味では目指してきたチームとこうやってやらせていただけることが光栄」と再戦に声を弾ませた。

 また、仙台育英・須江航監督も「(浦和学院は)隙のない総合力の高いチーム。(18年の)100回大会は僕が初めて甲子園に出させてもらって、手も足も出ずに完敗しましたから、あれが僕の高校野球のスタートになっています。本当に。これぐらい野球の質の高さがないと、甲子園で勝ち上がっていけないんだなってすごく指標になっていますので、いまでも」と“因縁の対決”に闘志を燃やす。

 強力打線が相手となるが「左打者にすばらしい打者が多いので、うちとしては左打者に強い投手を先発させたいなと思っています。被打率が低かったり、四死球率が少低かったり」とイメージしている投手の起用法も明かした。

(デイリースポーツ)

「最弱世代」だから目指した全員野球 浦和学院が挑む夏の甲子園

 「僕たちの世代はスター選手が不在。それを糧に頑張ってきた」。全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選があった6月、浦和学院の江口英寿主将(3年)はこう話した。

 江口らが「僕たちの世代」と口にする時、脳裏で比較するのは「憧れだった」(森大監督)という1学年上の存在だ。金田優太(現ロッテ)、中学時代から注目され1年秋から背番号「1」をつけた宮城誇南(現早稲田大)らを擁し、2022年春のセンバツで4強入り。当時出場した喜屋武夢咲(3年)は「(同じ沖縄県出身の)宮城さんの活躍を追ってきた」と言う。

 22年の浦和学院は「超攻撃型野球」を掲げ、長打力と厚い投手陣を誇った。センバツでは2~5番打者が本塁打。投げては左腕エースの宮城が1回戦で完封し、2回戦は二刀流の金田らとの継投で零封。破壊力とスター性を持っていた。

 22年夏の埼玉大会は決勝で敗れ、チームは江口らの世代に。江口は「監督に『最弱の世代』と言われました」と打ち明ける。超高校級と注目を浴びるスケールの大きな選手はいない。

 そんな江口らが目指したのは「全員野球」だった。森監督の23年のテーマは「超速攻」。中軸の長打で押し切るのではなく、打者全員が小技を絡めた多彩な攻撃を展開し、目の前の1点を確実に取りに行く。実現には「3年だけでなく、2年や1年の選手がそれぞれのカラーを出す必要があった」と江口。1、2年が萎縮せず実力を発揮できる雰囲気作りに努めたという。

 その言葉通り、埼玉大会準々決勝から4番を担う西田瞬や遊撃手の石田陽人は1年。元西武の三井浩二さんを父に持つ三井雄心、二塁手の月山隼平は2年だ。「下級生が伸び伸びとできているのは3年の力」と森監督もチーム力を認める。

 花咲徳栄との決勝。同点で迎えた四回2死満塁、喜屋武が2点適時打を放つと、4番・西田、5番・三井と3連続適時打。試合後、喜屋武は「次に攻撃をつなげ、チャンスを広げたいと考えていた。頼りになる後輩が後ろに続いているので」とたたえた。

 埼玉大会全7試合での得点は計66点。13盗塁、20犠打と足を使ってかき回す、テーマ通りの「超速攻」を披露。全員で磨き上げた野球で夢の舞台に挑む。

(毎日新聞)

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