【写真】四回表浦和学院無死一塁、西田は左翼線に適時二塁打を放つ。捕手尾形
第105回全国高校野球選手権記念大会第1日の6日、浦和学院は1回戦で仙台育英(宮城)に9-19で敗れ、5年ぶりの初戦突破はならなかった。常にリードされる展開となりながら、四、七回に集中打で9点を返した。懸命に追いすがるナインの姿に、応援のアルプススタンドからは盛んな声援が送られた。
9点ビハインドで迎えた四回。無死一塁の場面で打席に立った浦和学院の4番・西田瞬選手(1年)は、外寄りに甘く入った直球を振り抜いた。打球は三塁手の頭上を越え、左翼フェンスまで転がるチーム初得点となる適時二塁打に。主砲の一打がチームを勢いづけ、この回一挙4得点。昨夏の全国覇者を相手に、強豪校としての意地を見せた。
埼玉大会の途中から4番に座ってきた。準決勝で先制の適時二塁打、決勝でもだめ押しの適時打を放つなど、1年生ながら9安打7打点の活躍でチームを甲子園に導いた。
この日は七回にも左前適時打を記録し、2安打2打点。聖地でも存在感を示し、森大監督は「彼の打撃からチームが『いける』という雰囲気になって、打線に流れができた」とたたえた。
今後が期待される大砲は「これからも、今日のような点差が離れた場面でチームを勢いづけられる一打を放てるように、実力をつけて甲子園に帰ってきたい」と雪辱を誓った。
(読売新聞)