【写真】校名の札の前でガッツポーズをする浦和学院・西田主将
第107回全国高校野球選手権埼玉大会(7月9日開会式)の組み合わせ抽選会が行われた。
会場がどよめいた。Aシードの浦和学院とノーシードの浦和実が、同じブロックに入った。春の県大会を制した浦和学院は、初戦の2回戦で本庄第一と対戦。センバツ4強入りの浦和実は2回戦で富士見と対戦する。共に勝ち上がれば、4回戦でぶつかる。
同じブロックには、川口工、県川越といった甲子園出場経験のある高校が入り、今大会の注目ブロックとなった。
春の王者に油断はない。浦和学院の西田瞬主将(3年)は「まずは初戦を決勝戦のつもりで、一戦必勝で戦う」と気を引き締めた。浦和実については「ピッチャーの石戸くんはずっと意識して練習してきたので、秋とは違った姿を見せていきたい」と話し、今大会でのリベンジを誓った。
(日刊スポーツ)
浦学は本庄第一と初戦 来月9日開幕

A、Bシードの主将たち。左から川越東の柳賢心主将、浦和学院の西田瞬主将、叡明の根本和真主将、市川越の斎藤旦主将
7月9日に開幕する第107回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が18日、さいたま市大宮区のソニックシティ大ホールで行われ、出場139チーム(153校)の対戦相手が決定した。開会式は7月9日、県営大宮で午前11時から実施する。
春季県大会を制したAシード浦和学院は、2023年以来2年ぶりの甲子園出場を懸けて初戦の2回戦で本庄第一と対戦する。同準優勝のAシード叡明は庄和と顔を合わせる。同4強のBシード勢は川越東が栄北と、市川越が蓮田松韻と対戦。前回覇者の花咲徳栄は与野と争う。昨秋の県大会を制し、今春の選抜大会で4強入りした浦和実は富士見とぶつかる。
選手宣誓は第107回大会にちなんで107番のくじを引き当てた坂戸西の金子陽樹主将(17)が務める。開会式後の開幕試合は本庄-浦和東のカードに決まり、午後1時30分から開始する。決勝は同27日に実施予定で、優勝チームが全国高校選手権(8月5~22日・甲子園)に出場する。
大会は開会式と開幕試合が入場無料。同10日以降の全ての試合が有料で、一般800円、身分証明書を提示した中高生は200円。引率された少年野球、中学生チーム(引率者・保護者は有料)、障害者(障害者手帳を提示)と介添え者1人、小学生以下は無料となる。昨年に続き、今大会も1回戦から勝者チームの校歌斉唱が導入される。
例年にない混戦模様 春Vの浦和学院が軸 後を追う叡明、徳栄
昨年に続きソニックシティで行われた組み合わせ抽選会は、夏への高揚感と緊張感に包まれた。各校の主将が抽選箱から引いた番号の発表を固唾(かたず)をのんで見守る選手たち。選手宣誓が坂戸西の金子主将に決まると、会場は拍手で沸いた。
今年の夏は例年になく混戦模様だ。昨秋の県4強と今春の4強はすべて入れ替わり、1回戦から白熱した試合が予想される。優勝候補の筆頭格は春の県大会を制した浦和学院。5月の関東大会では春の全国覇者横浜と2-3の接戦を演じ、力を示した。
春季県大会で準優勝の叡明とCシード花咲徳栄が対抗馬になる。叡明は増渕、田口の投手二枚看板が流れをつかむ。3番田口、4番赤城、5番笘の強力な中軸が得点源。花咲徳栄は最速135キロ右腕の正岡と左横手投げの渡辺が試合をつくる。
Bシードの市川越は多彩なサインプレーで相手を翻弄する。春季県大会の4試合で計11犠打と堅実さが持ち味。同川越東は右腕直井、左腕古沢の2年投手2人の安定感が光る。春季県大会は5試合で53安打を放ち、9犠打と打線に切れ目がない。
ノーシード勢では昨秋の県大会を制し、今春の選抜大会で4強入りした浦和実が再びの頂点を狙う。昌平は身長194センチの大型右腕東川、4番桜井が投打の中心。春日部共栄は5月中旬から12試合の練習試合を重ね、状態は上り調子だ。
聖望学園は春季県大会で浦和実を相手に完投した中村が絶対的エース。昨秋準優勝の西武台は1番今沢の打撃が鍵となる。同4強の山村学園は横田が投打の要。好投手皆川を擁する上尾、松山や大宮北の公立勢もノーシードから頂点を見据える。
Aシード浦和学院、”県内1強”盤石態勢
春季県大会の王者でAシードの浦和学院の初戦は本庄第一に決定した。主将の西田は「(相手は)春の大会で昌平に完封勝ちしたり、花咲徳栄といい試合をしている。いい投手がいると思うのでしっかり研究したい」と気を引き締めていた。
現チームの最大の魅力は、高校通算31本塁打の藤井を中心とした打撃力だ。自分たちでも自負する攻撃力を最大限に発揮するためには、複数の実力者が顔をそろえる投手陣の出来と、テンポの良い守備がキーポイントになりそうだ。
順当なら、4回戦で秋季県大会準々決勝で敗れた浦和実と対戦する。西田は「悔しい思いを抱えてきた。(浦和実の)石戸君を意識して練習してきたので、夏は違った姿を見せたい」と雪辱への準備を整え、対戦を心待ちにしていた。
Aシード叡明、挑戦者魂で初聖地を
Aシード叡明は強力な投手二枚看板を武器に初の甲子園出場を目指す。初戦となる2回戦の相手は庄和に決定した。主将の根本は「優勝を狙えるブロック。一戦必勝で戦い、決勝で浦和学院に春のリベンジを果たしたい」と決意をにじませた。
今春は躍進を遂げた。地区予選から勝ち上がり、創部初の県大会4強入りを果たすと、勢いのままに準優勝。初出場した関東大会は初戦で選抜大会16強の山梨学院に敗れたが、2度の逆転打などで延長タイブレークに持ち込んだ。
投手の柱は最速142キロで春季県大会28回2失点の田口。速球派の増渕も安定感があり、試合をつくれる。関東大会では1年右腕清水もマウンドで経験を積んだ。好守備からリズムを築くチームスタイルで、打線に勢いをもたらしたい。
夏の最高成績はベスト8。選手たちは初のAシードも重圧を感じず、挑戦者精神を貫く。根本は「叡明初の甲子園出場を目標に掲げる。自分たちはチャレンジャーなので攻める気持ちを忘れずに、スタイルを貫きたい」と飛躍を誓った。
Bシード市川越、堅実貫き狙うは頂点
Bシード市川越が1989年の川越商時代以来、36年ぶりの甲子園出場を狙う。同じブロックには昨秋の県大会で準優勝の西武台、同4強の春日部共栄と強豪がそろった。主将の斎藤は「どんな相手にも自分たちの野球を貫く」と決意を固めた。
足と小技を絡めた堅実な野球がチームの伝統。今春の県大会で記録した計43安打は単打が36本と低い打球の徹底で細かくつなぐ。斎藤は「春で自分たちの基礎ができた。攻撃の種類を豊かに粘り強く戦い抜きたい」と勝負の夏を見据えた。
Bシード川越東、機動力で旋風起こせ
10年ぶりに春季県大会4強に進出したBシード川越東の初戦は栄北に決まった。主将の柳は「どこが来ようと、自分たちが目指すのは夏の頂点なので相手は気にならない」と自信に満ちた表情で語った。
秋季大会で浦和学院に負けた時に実感した体格の差を埋めるため、冬から食事と筋力強化に力を入れた。柳は「(肉体の)数値を測ったりして、攻撃的な野球につなげるためには大事なことだった」。機動力野球からの得点力が武器のチームが夏にも旋風を起こす。
前年優勝・花咲徳栄、小技駆使し巻き返し
昨夏はAシードとして5年ぶりに優勝した花咲徳栄。今大会はCシードからの巻き返しを狙う。例年と比べ、やや長打力が劣るだけに酒井主将は「全員で低い打球を心がけ、バントなど小技を使い、しっかり守り抜く」と闘志を燃やした。
1番岩井、プロ注目の3番田島ら好打者が打線をけん引する。現チームは昨秋県3回戦、今春は県準々決勝でともに浦和学院に敗れた。「春はチャンスを生かしきれなかった」と酒井。可能性を秘めた実力校の挑戦が始まる。
センバツ4強浦和実、王座奪還へ一戦必勝
昨秋の県大会覇者で今春の選抜大会4強の浦和実がノーシードから王座奪還を狙う。初戦は2回戦の富士見に決定。主将の小野は「対戦相手や番号は意識しない。やることを変えず、一つずつ全力で向かっていく」と一戦必勝を誓った。
勝ち進むと4回戦で春季県大会を制した浦和学院戦が有力となる。昨秋に浦和学院を完封したエース石戸も復調気配。小野は「体力があまり消耗しない3戦目で優勝候補とやれるのはいい。甲子園への思いはどこにも負けない」と気合十分だ。
「先手必笑」大役つかむ 選手宣誓・金子主将(坂戸西)
大会回数と同じ「107番」のくじを引き、坂戸西の金子主将が選手宣誓に決まった。「先手必笑」のチームスローガン通り、シードを除くと5校目の抽選で大役をつかみ取った。
107番のくじを引いた瞬間は「引いちゃった」と鳥肌が立ったという。「最初は動揺したが、覚悟が決まった。なかなか無い機会なので、元気よくやり遂げたい」と力強く話した。チームでは投手と打線の主軸を担う。今夏の目標は「まずはベスト16」と大舞台に向けて気合は十分だ。
開幕カード 本庄vs浦和東
今回の大会幕開けを告げる一戦は、本庄-浦和東に決定した。抽選日が決まったときから開幕カードを引きそうだと感じていたという本庄の今井主将は「今大会にかける思いは人一倍ある。開幕戦という場をもらったからには、初戦突破して突き進んでいきたい」と意気込んだ。
対する浦和東の本多主将は「最後まで諦めることなく開幕戦に恥じない熱い試合をしたい」と力強く語った。部員は15人と少数。毎日ミーティングを重ね深めたチームワークで初戦突破を誓った。
(埼玉新聞)
浦和学院・西田瞬主将のコメント
初戦から本庄第一ということで、3戦目には浦和実業もいる。強豪校が続くと思うので、初戦から決勝のつもりで一戦必勝で戦いたい。
(テレ玉ニュースより)