【写真】5回裏浦和学院無死三塁、藤澤がスクイズ(記録は内野安打)を決める。捕手荒川=富士北麓公園野球場
浦学、打線爆発で8強 下妻一に12-6
(18日・山梨県富士北麓公園野球場ほか)
7県の代表15校が参加して開幕した。第1日は1回戦3試合を行い、埼玉県大会2位で3大会ぶり20度目出場の浦和学院は下妻一(茨城2位)に12-6で打ち勝った。
浦和学院は七回を除く毎回の14安打と打線がつながった。一回、伊藤のスクイズと鈴木の適時打で2点を先制。5-0の五回は先頭の鈴木から4連打などで4点を追加した。終盤は相手の追い上げに遭ったものの投手陣が踏ん張った。10-6の八回、鈴木が右越え2ランを放ちダメを押した。
第2日は19日、山日YBS球場と富士北麓公園で1回戦4試合を実施する。埼玉県大会を制した花咲徳栄は法政二(神奈川2位)と対戦(10時・山日YBS)。浦和学院は第3日の20日、準々決勝で山梨学院(1位)とぶつかる(10時・山日YBS)。
再編奏功し攻撃機能
浦和学院は県大会から総組み替えの打線が機能した。14安打に5犠打を絡めるそつのない攻撃で各打者が役目を全う。森監督は「最後まで集中力を切らさずに、約2週間準備した打線が狙い通りの攻撃をしてくれた」と手応えを口にした。
序盤から小技と機動力を駆使して試合を掌握した。一回に伊藤のスクイズで先制すると、コンパクトな打撃と4盗塁などでリードを拡大。「チームでやるべきことが共有できている」と鈴木。7点リードの五回は藤澤が初球スクイズを決めて着実に加点した。
記録した14安打のうち11安打が単打。県大会5試合を経験し、打線につなぐ意識が浸透した。新たな中軸には県大会で打率4割超えの3人を据えた。後を打つ7番大宮は「どこからでも走者をためて確実にかえすのが、チームの野球」と胸を張る。
投手陣が試合の締め方に不安を残したものの、打撃陣は万全の状態だ。次戦は今夏の選手権大会4強の山梨学院と争う。玉榮は「目標の甲子園に向けて大きなヤマ場。弱気にならず泥くさく貪欲に戦いたい」と力を込めた。
苦杯を糧に5回好投
浦和学院の1年生左腕佐々木が公式戦初先発の起用に応えた。5回を投げて被安打4、無失点の好投で二塁をも踏ませなかった。「緊張したが、先輩たちの支えが自信になった。野手陣の守備に助けられていい投球ができた」と笑みがこぼれた。
県大会の苦い記憶を力に変えた。背番号17は花咲徳栄との決勝で2番手として登板。2回2/3を投げ、3失点でマウンドを降りた。「決勝のスコアボードは頭に刻まれている。なんとかしてチームに貢献しようと頑張った」と安堵の表情だった。
(埼玉新聞)
初先発の1年生左腕、佐々木蓮也が好投

一回裏、力投する浦和学院の佐々木
公式戦初先発の1年生左腕、佐々木蓮也が浦和学院の守りを牽引(けんいん)した。4安打を浴びたが、5回まで二塁を踏ませぬ好投を見せた。
持ち味の、右足を少し一塁側に踏み込んで投げるフォームから繰り出される角度のある直球が光り、森大監督も「球威のあるすばらしい投球だった」と評価した。
花咲徳栄に敗れた県大会の決勝では、三回から登板した。1点リードで迎えた五回、相手の連打などで3失点。試合のあと、悔し涙を流した。
関東大会では、「ランナーが出ても、冷静に」を意識した。初回、先頭打者にいきなり中前安打を許したが、次打者のバントをうまく処理して併殺にしとめた。
「関東大会優勝にむけて、1戦必勝」。次戦への意気込みを語った。
(朝日新聞)
試合結果
秋季関東大会・1回戦(10/18・富士北麓公園)
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
下妻一 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 1 | 0 | 6 | 10 | 3 |
浦和学院 | 2 | 1 | 0 | 2 | 4 | 1 | 0 | 2 | x | 12 | 14 | 0 |
【浦】 | 佐々木、星、日高、西村-内藤 |
【下】 | 市村-荒川 |
本 | 鈴木(浦) |
三 | 大宮(浦)荒川(下) |
二 | 内藤(浦)山関(下) |
打撃成績
浦和学院 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑤ | 法量 | 2 | 1 | 1 |
5 | 金谷 | 1 | 0 | 0 |
④ | 玉榮 | 3 | 1 | 1 |
8 | 城間 | 1 | 1 | 0 |
⑨1 | 西村 | 3 | 2 | 1 |
⑥ | 伊藤 | 3 | 1 | 1 |
⑧7 | 鈴木 | 4 | 3 | 4 |
9 | 坂田 | 0 | 0 | 0 |
② | 内藤 | 4 | 2 | 0 |
⑦ | 大宮 | 3 | 1 | 2 |
4 | 三浦 | 1 | 0 | 0 |
③ | 藤澤 | 4 | 2 | 1 |
① | 佐々木 | 0 | 0 | 0 |
H | 藤井 | 1 | 0 | 0 |
1 | 星 | 0 | 0 | 0 |
1 | 日高 | 0 | 0 | 0 |
H | 露﨑 | 1 | 0 | 0 |
9 7 | 松井 | 0 | 0 | 0 |
計 | 31 | 14 | 11 | |
下妻一 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
② | 荒川 | 4 | 2 | 2 |
④ | 野口 | 5 | 1 | 1 |
⑤ | 松本 | 3 | 1 | 0 |
① | 市村 | 4 | 1 | 0 |
⑦ | 古橋 | 4 | 1 | 2 |
⑨ | 高島 | 3 | 2 | 0 |
③ | 山関 | 4 | 1 | 1 |
⑥ | 橋本 | 3 | 0 | 0 |
⑧ | 木村 | 3 | 1 | 0 |
計 | 33 | 10 | 6 |
投手成績
浦和学院 | |||||||
選手名 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
佐々木 | 5 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 |
星 | 1/3 | 0 | 0 | 2 | 1 | 2 | 2 |
日高 | 1 2/3 | 5 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 |
西村 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 |
計 | 9 | 10 | 4 | 2 | 2 | 6 | 6 |
下妻一 | |||||||
選手名 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
市村 | 8 | 14 | 2 | 4 | 0 | 12 | 11 |
計 | 8 | 14 | 2 | 4 | 0 | 12 | 11 |
チーム成績
TEAM | 攻撃 | 守備 | |||||
三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 残塁 | 失策 | 併殺 | |
浦和学院 | 2 | 4 | 7 | 4 | 6 | 0 | 1 |
下妻一 | 4 | 4 | 0 | 1 | 5 | 3 | 0 |
浦和学院は守備から流れをつかみ、14安打12得点で下妻一を下した。浦和学院は先発佐々木が5回4安打無失点の好投で試合をつくった。打線は一回、伊藤のスクイズと鈴木の中前適時打で2点を先制。主導権を握ると、六回まで毎回の安打で10得点を挙げた。継投陣は相手打線につかまったが、10-6の八回に鈴木が右越え2ランを放ち、リードを守った。