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次は「東都」で勝負 日大進学の浦和学院・玉榮久豊

【写真】小柄ながら、豪快なスイングでボールを弾き返す玉榮久豊

甲子園に届かなかった夏、その先へ 沖縄出身の有力選手が踏み出した“次の一歩”

 高校球児にとって最大の目標である夏の甲子園出場。その舞台を目指して3年間を走り続けても、たどり着けるのはほんの一握りだ。今夏でいえば、聖地を踏んだ学校は、全国の地方大会に出場した3363チーム(3662校)中49校のみだった。

 夢舞台に届かず、一足先に最後の夏を終えた3年生にとって、次のステージまでの時間をどう過ごすかも、その後の野球人生を左右する。そんな球児たちが再び実戦に臨み、自らの現在地を知る機会となっているのが、昨年から沖縄で始まった「ジャパンサマーリーグ」だ。

 今年は8月17〜21日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで開催され、県内外から36人の選手が参加した。試合だけでなく、プレーのデータ測定や一流コーチによる指導などを通じて、次のステージへの成長につなげる場でもある。プロ入りや大学進学に向けたレベル向上、実戦を通して高校野球に気持ちの区切りをつけることなど、参加目的はさまざまだ。

 そこには強豪校でプレーした沖縄出身の有力選手たちの姿もあった。

 ウェルネスの長山武蔵、エナジックスポーツの福地楽偉門、浦和学院(埼玉)の玉榮久豊、八戸学院光星(青森)の仲里悠。歩んできた3年間も、描く将来像もそれぞれ異なる4人は、高校野球の夏を終えたいま、何を思い、何を求めて新たな一歩を踏み出したのか。

次は「東都」で勝負 日大進学の浦和学院・玉榮久豊

 鋭いスイングで快音を響かせた。ジャパンサマーリーグ初日の一戦目、最終回で右打席に立った玉榮久豊は、初球のチェンジアップを見て、次は「インコースを攻めてくる」と直感。狙いを定めて真っすぐを捉え、レフト前に痛烈なサヨナラ打を放った。

 身長170cmと小柄ながら、体重76kgでがっしりとした体格。沖縄を離れ、名門・浦和学院で過ごした3年間で特に伸びたと感じているのが打撃だ。「スイングスピードだったり、リストの強さが自分の持ち味です」と言うように、飛距離だけでなく、ミート力や打球の質にも成長を実感している。

 最後は全国選手権埼玉大会決勝でライバルの花咲徳栄に3-7で敗れ、あと一歩甲子園には届かなかったが、自身は全7試合で先発。捕手と三塁手のほか、指名打者も担い、大会を通じて25打数12安打という好成績を残した。

 中学卒業後に県外へ出たのは「レベルの高いチームでやりたい」という思いから。同時に、「自分をもっと律して、自力で道を切り開きたい」という決意もあった。

 高校では肩を痛め、本職の捕手から内野手に転向した時期もあり、思い通りにならないことも多かった。目指し続けた甲子園の土も踏めていない。それでも、向上する術を考え続け、単身飛び込んだ県外の強豪校で主力に定着した。「自分で考えないといけない部分が多くありました。全ては甲子園のためにやってきた中で、最後まで行けなかったのは悔しいですけど、高校野球で学んだことは今後に生かせると思います」と快活に語る。

 進学先は東都大学野球2部の日本大学。ジャパンサマーリーグには、データを活用して弱点を把握し、「上の世界でもやっていける力を身につけたい」と参加した。

 最終目標はプロ。そこまでの道筋を明確に描いている。「まずは日本大学で東都リーグ1部に上がり、神宮球場で野球をして、そこで自分の実力を発揮できるようにしたいです」。その先に社会人、そしてプロがある。「走攻守すべてでレベルの高い選手を目指したい」という目標を胸に、「自分で考える力」を次の4年間にもつなげていく。

(沖縄タイムス)

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