来春の選抜大会につながる高校野球の秋季県大会は23日、県営大宮球場などで、各地区大会を勝ち抜いた38校が参加し開幕する。決勝は10月2日に、上位2校が関東高校大会(10月29~11月4日・山梨)に出場する。優勝争いは大会3連覇と、2年連続の選抜大会出場を目指す浦和学院を中心に展開しそうだ。
第1シード浦和学院は、今夏の主力が上位を固める打線が力強い。出塁率が高いの1番竹村に加え、佐藤、笹川、石橋の中軸は破壊力抜群。特に佐藤の打撃センスは随一だ。投手陣は佐藤を中心に速球派の涌本、山口の両1年生右腕、左横の渡辺など駒がそろう。
ただ初戦は春季県大会で敗れた市川口が相手と侮れない。3回戦で対戦しそうな市川越も実力があり簡単にはいかないだろう。
夏秋連覇を目指す第2シード花咲徳栄は、甲子園に出場した前チームからほとんどメンバーが入れ替わった。投手は右の上田が軸となり左腕小栗、最速140キロに迫る右横の高橋など豊富。ただ絶対的エースが不在なだけに3番楠本、甲子園メンバーの4番藤原ら打線の援護が不可欠だ。
こちらも初戦の大宮西をはじめ、4強までの同ブロックに松山、埼玉栄などがおり、一筋縄にはいかないだろう。
今夏準優勝の第3シード春日部共栄は、夏の中軸だった3番板倉、4番鎌田が健在で5番吉田も長打力がある。投手は制球力で勝負する右上の青木、左の西沢、二塁手で直球に力のある右横の伊川を使い分ける。
第4シード聖望学園は堅い守備からリズムをつくる例年のスタイルに加え、今チームは小林健、田浦、小島の3~5番ら打線に爆発力を秘める。
打力でシード校に劣らないのが大宮東。福田悠、福田大などの上位に加え下位にも馬力がある。聖望学園と当たる初戦は注目カード。
投手では西部地区新人大会優勝の川越工・エース小沢の評判が高い。右上から投げ下ろす最速140キロの直球が武器だ。
1回戦の好カードは昌平-上尾。昌平は左腕広橋が軸で、上尾は右腕菊池を中心に堅守だ。本庄一-春日部東もともにしぶとさが身上の好カード。朝霞は小峰、中野とタイプの違う左腕をそろえ、本庄東の左腕網倉は投球術が光る。右腕では市川越の小島、蕨の小浜、松山の岡本に期待。
(埼玉新聞)