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浦和学院、聖光学院に打ち勝ち26年ぶり3回戦進出

 第1試合は浦和学院(埼玉)が2試合連続の2桁安打を放つなど聖光学院(福島)に打ち勝ち、夏の大会では初出場した1986年以来、26年ぶりに3回戦進出を果たした。

 浦和学院は3点を追う二回、西岡の左中間二塁打と竹村の中前打ですかさず追いつくと、なおも二死二塁から林崎が痛烈な右前打。右翼手が好返球をみせたが、2走が捕手の追いタッチをかいくぐり、4-3と逆転に成功した。

 三回にも笹川に2戦連続となる左越え本塁打が飛び出すなど2得点、六回には3本の二塁打を集めて一挙3点を奪った。八回にも佐藤が右越え本塁打を放ち、チームに10点目をもたらした。九回にも犠飛で1点を追加するなど18安打11得点の猛攻で、打撃力をいかんなく発揮した。先発の佐藤は2本の本塁打を許したが、その後は追撃を許さなかった。

 聖光学院は一回に4番・園部の3点本塁打で先制。七回には安西が左越え本塁打を放つなど9安打を放ったが、相手の強力打線を抑えきれずに力負け。2年ぶりの3回戦進出を逃した。

▽浦和学院・佐藤投手(4失点完投)
「二回以降は打線がいいリズムをつくってくれて、落ち着いて投げられた」

▽浦和学院・竹村遊撃手(4安打)
「内のスライダー、外の落ちる球両方があることを頭に置いて対応できるようにした」

▽聖光学院・斎藤監督(11失点の大敗)
「岡野は体に切れがなかった。スピードがいつもより5、6キロ遅かった」

▽聖光学院・園部一塁手(中越え先制3点本塁打も悔し涙)
「後が打てなかった。悔しい」

▽聖光学院・安西中堅手(七回に左翼へ本塁打)
「負けたら意味がないです。みんな、変化球を捉えきれなかった」

(サンスポ)

◇浦和学院・笹川、2戦連続の大当たり!

 浦和学院の笹川は初戦の3安打に続き、この日も2試合連続の本塁打を放つなど4安打と大当たり。三回の第2打席でスライダーを左中間スタンドに運ぶと、3打席目は「大きいのを打った後だったし、三塁手が下がっていた」とセーフティーバントを決めた。

 6月に左手甲を骨折し、約3週間練習ができなかった。けがを乗り越え、絶好調の5番打者は「支えてくれた人のおかげ」と感謝の表情だった。

(サンスポ)

◇浦和学院、毎回の18安打で大勝

 浦和学院(埼玉)が毎回の18安打で11点を奪い、聖光学院(福島)に大勝した。1回に3ラン本塁打を許したが、2回に4安打を集中して4点をもぎ取り逆転。3回には笹川晃平外野手(3年)が2試合連続本塁打を放つなど、2点を追加して、相手エース岡野祐一郎投手(3年)をKOした。

 浦和学院は、初出場した1986年(昭61)以来の3回戦進出。森士(もり・おさむ)監督(48)は「初回に3ランはどうなるかと正直、不安でした。選手が慌てずに積極的にやってくれ、勇気づけられた」と振り返った。

(日刊スポーツ)

◇開き直って逆転劇 浦和学院、打線に隙なし

 一回、聖光学院の4番園部に先制3ランが飛び出した。浦和学院には嫌なムード。しかし、不安をたちまち一掃した。直後の二回に集中打。鮮やかな逆転劇だった。

 ベンチから狙い球の指示はない。共通意識は「自分で決めたボールを、思い切り振る」。1死一、二塁。8番西岡は直球を狙い打ちした。コースは真ん中。「追い込まれるまでは振り抜く」意識が、左中間を破る2点二塁打につながった。2死で回った上位打線は、岡野の高めに浮いた球を見逃さない。竹村、林崎が連続適時打。この回4安打を集めて畳み掛けた。

 負けじと主軸が発奮。三回、5番笹川が2試合連続アーチでリードを広げた。左手甲のけがで出遅れていた笹川は、選抜大会では4番打者。1回戦の3安打3打点に続き、六回の2点二塁打など4安打3打点で貴重な追加点を奪った。「打順よりも、チームに貢献することが大事」と言い切る。

 エース佐藤も八回にソロ本塁打し、18安打11得点。森監督は「先制されて開き直り、潜在能力を引き出せたのかもしれない」と振り返る。

 選抜大会の準々決勝は、優勝した大阪桐蔭に惜敗。藤浪を八回攻略して1点リードしながら、九回にひっくり返された。「大阪桐蔭と戦うまでは、勝ち上がらないといけない」と竹村。目標は一つしかない。

(時事通信)

◇「覚悟」を表現 浦和学院・西岡

 「高校最後の打席という覚悟で行け」。3点を追う二回1死一、二塁、打席に向かう浦和学院の西岡に、森監督が投げかけたのが、この言葉だ。

 1回戦は3打数無安打。それでも起用されたことに、「強く感謝した」と西岡。「雑念はいらない。狙い球を、しっかり振り抜くだけ」。カウント1?1から、内角速球が高めに浮くのを逃さなかった。中堅左を抜く二塁打で2人を還した。

 西岡が凡退なら、「交代も考えていた」と森監督は明かす。「崖っぷち」で発揮した集中力が、打線に火をつけた。2死後、竹村が追い込まれてから外角に逃げる変化球を捉えて中前同点打。竹村の二盗後、林崎が高めの速球を右前に返す適時打を放ち勝ち越し。三回は笹川のソロで、流れを決定づけた。

 1回戦で昨夏の覇者、日大三に投げ勝った聖光学院の岡野に対して、浦和学院は「好球必打」の姿勢を貫いた。狙い球を待つのではなく、甘い球をしっかり振る。例えば西岡は、序盤の2打席、ストライクは全て振って安打につなげた。

 3回で岡野を降板させた後も、攻撃は緩まず計18安打、11得点。笹川が本塁打の次の打席でバント安打を決めるなど、心憎いまでの集中力を見せつけ、一戦必勝の「覚悟」を表現した。

(毎日新聞)

◇ピンチにも動じず 浦学のエース佐藤、成長のマウンド

 四回2死満塁のピンチでも浦和学院のエース佐藤は動じなかった。「リードしていたし、野手も『打たせてこい』といってくれた。リラックスできた」。力を込めた135キロの外角直球で次打者を右飛に仕留めた。

 以前は打たれて気落ちし、大量失点することもあった。強気に変身できたのは「精神力を鍛える練習をしてきたから」と佐藤。朝夕8キロずつのランニングに加え、グラウンドの左翼と右翼のポール間の走り込みなど、厳しい自主練で自分の体を限界まで追い込んだ。

 「あの練習を続けられたという自信からどんなピンチにも動じなくなった」と佐藤。女房役の林崎(りんざき)によると、佐藤の自主連には思わぬ波及効果もあった。

 へとへとの体で強豪・横浜との練習試合に先発。「そこで開き直った投球を見せ、1失点で完投した。何かをつかんだみたいです」と林崎。

 8強入りのかかる3回戦の相手は天理だ。「1点を争う試合になる。これからもピンチに動じず、1つずつアウトを取っていく」と右腕は誓う。

(産経新聞埼玉版)

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