浦和学院がサヨナラで春日部共栄を下し、4年ぶりの決勝進出を決めた。
4回、力投していた春日部共栄・大木喬也投手(2年)の左膝に打球が直撃。マウンドに倒れ込んだ。すると浦和学院の三塁コーチャー・赤岩航輔主将(3年)らがすかさずコールドスプレーを手に駆け寄った。「本当に良い球を投げていた。痛がっていたので敵味方関係なく気を配ることを考えた」と赤岩。大木の手をとって起き上がらせると、ベンチ前まで肩を貸した。
実は赤岩と大木は中学時代にさいたま市選抜でともにプレーした仲。赤岩は外野手、大木は投手とポジションは違ったが「下級生で選抜チームに入ってきたので気楽に投げられるようにと声をかけていた」。そんな後輩が痛がる姿にとっさに体が動いたという。
一時退場した大木は治療を施して復帰し、9回途中までマウンドに立ち続けた。サヨナラで敗れはしたが「大丈夫?と声をかけてもらいました」と感謝していた。
(スポニチ)
強烈な打球直撃、倒れ込む投手 すぐに駆け寄ったのは…
埼玉大会準決勝の春日部共栄-浦和学院で、負傷した春日部共栄の投手に浦和学院の選手がいち早く駆け寄って肩を貸す場面があった。
四回無死、浦和学院の2番杉山が放った強烈な打球が、春日部共栄の投手大木の左ひざの辺りに直撃。大木は「一瞬、当たって意識がなくなった」とその場に倒れ込み、激しく痛がった。
素早く駆け寄ったのが、浦和学院の一、三塁コーチだ。コールドスプレーで患部付近を冷やす。大木が治療のためにベンチへ引きあげる際には、三塁コーチを務める浦和学院の主将赤岩が大木の右腕を肩に回して、付き添った。
赤岩と大木には中学時代に接点があった。別の中学出身だが、赤岩が中学3年で大木が2年の時に、軟式野球のさいたま市選抜で一緒にプレー。「一つ下で、あいつが投げやすいようにと色々気を配っていた」と赤岩。とっさの「救護」には「敵、味方は関係ありません」と振り返った。
数分後、大木は元気な姿でマウンドへ。結局、九回途中まで投げた。ライバルの負傷にちゅうちょなく対処する赤岩の「ファインプレー」が光った。
(朝日新聞)
浦和学院、2度目サヨナラで4年ぶり決勝進出
浦和学院が今大会2度目のサヨナラで4年ぶりの決勝進出を決めた。
9回2死二塁で本田渉外野手(3年)が二塁強襲の安打を放った。二塁手がはじいた打球は中堅方向にそれた。自ら捕球し本塁へ送球したが、わずかにそれて判定はセーフ。サヨナラ勝ちとなった。この日初安打が殊勲の一打となった本田は「ここまで貢献できていなかったから、ここは自分で決めたいと思っていました」と笑顔で汗を拭いた。
(日刊スポーツ)