第92回全国高校野球埼玉大会 各紙展望

◇2強中心の優勝争いか

 優勝争いは花咲徳栄と浦和学院の2強が中心。これを春秋連続で県ベスト4のBシード坂戸西、川越東、Cシードの上尾、朝霞らが追う展開。ノーシードの強豪私立校が花咲徳栄ゾーンに集中し、浦和学院ゾーンにも力のある公立校がひしめいており、波乱含みだ。

・花咲徳栄-昌平ゾーン「徳栄が一歩リード」

 五明ら投手陣が豊富な花咲徳栄の戦力が一歩抜けている。初戦の市川口はエース平山を軸とした好チームで気が抜けないが、ここを超えれば準々決勝まで安泰だろう。反対側から上がってくるのは、投打に力のある昌平、エース近藤ら投手力の高い埼玉栄あたりか。

・成徳大深谷-川越東ゾーン「実力校多く激戦か」

 川越東にとっては難敵ぞろい。高梨、猪岡の両左腕の出来が鍵だ。総合力のある成徳大深谷、好右腕をそろえる大宮西のシード勢に加え、選手層の厚い春日部共栄と昨年の覇者聖望学園も控え、激戦が予想される。伊奈学園、栄北、武蔵越生も侮れない。

・坂戸西-上尾ゾーン「好投手多く接戦も」

 屈指の左腕・長島を擁する坂戸西を実力校が追う。3回戦が最初の関門で、勝てば昨年の主力が残る市川越との対戦が濃厚な5回戦がヤマ。反対側の3回戦では春日部東の右腕・菊池と上尾の左腕・伊藤による投手戦が予想され、勝者が本庄一と16強を争う可能性が高い。

・朝霞-浦和学院ゾーン「強力打線の浦学が軸」

 星ら県内随一の強力打線を誇る浦和学院の優位は動かない。初戦で争う浦和実は注意が必要で、粘り強い鷲宮、武南なども控えるが、ベスト8進出は有力だ。準々決勝で挑むのは、右腕・尾崎が評判の朝霞か、エース田仲を軸とした立教新座になりそうだ。

(埼玉新聞)

・花咲徳栄ブロック「市立川口など打で挑む」

 春の選抜大会に出場した花咲徳栄の力が目立つ。春の県大会では本格派の左腕五明を温存し、橋本、松本らの控え投手の好投で優勝した。1番佐藤、3番木村を中心にした打線は切れ目がなく、2001年以来の夏の甲子園を目指す。

 初戦に対戦する市立川口は昨秋16強。打撃力があり、練習試合では強豪校を相次いで倒している。

 秩父農工科も打撃力が持ち味。練習の7割を打撃に割いていて、公式戦では犠打を滅多に使わない。春の県大会8強の昌平も3年生が力をつけ、総合力は高い。

 松山は5人の投手の継投で守り勝つ野球が身上。春日部は2年生投手を3年生がもり立てる。昨夏準優勝の埼玉栄、シード校の浦和北もチャンスをうかがう。

・川越東ゾーン「甲子園経験校交え混戦」

 昨秋、今春と県大会4強の川越東が一歩リードするが、甲子園出場校もひしめき混戦必至だ。

 川越東は2人の左腕、高梨・猪岡がカギを握る。ともに伸びのある速球と変化球で打ち取るタイプ。打線は迫力を欠くが、守り勝つ野球を心がけ、甲子園初出場を狙う。

 成徳大深谷は春の県大会で8強入り。安打が少なかった試合でも連続安打を繰り出す集中力を見せた。大宮西は主戦を含む9人のうち6人が2年生と若いチームだが、主戦安本は安定感のある投球を見せる。川越西の下手投げ野田も面白い存在だ。

 春日部共栄は直球に切れのある主戦鎌田恭と静の2枚看板で上位をうかがう。

 昨夏代表の聖望学園は夏への仕上げに定評があり、侮れない。

・坂戸西ブロック「公立校同士しのぎ削る」

 昨秋、今春ともに県大会4強入りの坂戸西が12年ぶりの県立校優勝を狙う。主戦長島は直球とスライダーをコースに投げ分ける制球力を誇る。足に犠打を絡めた機動力も持ち味で、全選手が複数ポジションをこなせるなど層も厚い。

 坂戸西に続くのも公立校だ。古豪の上尾は、長打力もある鍛冶が塁に出て、中軸が返す野球を見せることが出来るか。3年生は2年前の北埼玉大会で準優勝の悔しさを晴らそうと意気込む。

 シード校の市立川越、正智深谷、昨夏4強の春日部東、粘りが持ち味の川越も上位に食い込む力がある。

 90回記念大会の北埼玉代表本庄一は、当時1年生でレギュラーだった田村和が投打の中心に成長し、シード校を破る力もある。

・浦和学院ブロック「好投手を擁す県立校追う」

 春の関東大会2連覇の浦和学院が総合力で群を抜く。投手は、制球力のいい阿部と長身から140キロを超える速球を投げ込む南の2本柱。今春の関東大会3試合で2桁安打の強力打線が支える。強肩の捕手久保ら昨年のレギュラー4人もいて、2年ぶりの優勝を狙える。

 浦和学院を追うのは、好投手を擁する県立校。春の県大会8強の朝霞は主戦尾崎が外角低めに球を集め、準々決勝で花咲徳栄と0-1の接戦を演じた。堅い守備にも定評がある。朝霞と初戦で対戦する和光は、左腕佐野が最速142キロの切れのある直球を投げ込む。

 90回記念の南埼玉大会で準優勝の立教新座は、走攻守バランスの取れた選手をそろえる。武南も力は上位。開幕試合に登場する鷲宮は実戦の感覚を取り戻せるか。

(朝日新聞埼玉版)

◇花咲徳栄、浦学が軸 川越東、坂戸西も--優勝候補

 総合力で大きくリードするセンバツ出場の花咲徳栄、春季関東大会を制した浦和学院の2校が大会の軸となるが、昨秋に続いて春も4強進出した川越東、坂戸西の2校も優勝候補に名乗りを上げる。例年上位に食い込む強豪私学4校は今回ノーシードでの参戦となり、混戦が予想される。

・「常勝」2校

 春夏連続出場を狙う花咲徳栄は、左腕エースの五明大輔投手を温存しつつも1失点(5試合)で春の県大会を制した。好投した橋本祐樹選手はセンバツで本塁打を放ったスラッガー。実力ナンバー1と目されるが、5月の関東大会では2回戦で敗退し、打線のつながりに課題も残した。浦和学院は、関東大会を制し、11回目の夏の甲子園出場を狙う。197センチの右腕、南貴樹投手は145キロの直球でプロも注目する逸材。制球力のある阿部良亮投手、萩原大貴投手も安定している。主将の星稜太選手らクリーンアップも上り調子だ。

・虎視眈々

 春の県大会で創部初の4強入りを果たし、勢いに乗る川越東。立役者は高梨雄平投手と猪岡悟投手の左腕2本柱。得点力は高くはないが、鈴木大夢選手を筆頭に強力な中軸の前にランナーをためれば勝機はある。

 坂戸西は思い切りのいい投球で定評のある左腕エース、長島僚大投手がチームを引っ張る。攻撃陣では4番、黒沢俊太選手が勝負強い。春の県大会準決勝では1点差で敗れはしたが、浦和学院を延長十三回まで苦しめた。「浦学と再戦して甲子園出場」を目指す。

・強豪4私学

 強豪私学は春の大会で振るわなかった。1回戦で敗退した昨夏甲子園出場校の聖望学園。夏に向けて磨き直した守備からリズムを作れるかが鍵。甲子園経験のある片岡建人選手と永田智大選手の打撃が注目される。埼玉栄は昨夏の県準優勝校。足を使った攻撃で先行逃げ切りを狙う。5年ぶりの甲子園出場を狙うのは春日部共栄。打線がつながれば上位進出の実力がある。本庄一は1年夏から4番を担う田村和麻選手を中心にした打撃のチーム。2年ぶり2度目の甲子園を目指す。

・ダークホース

 筆頭は朝霞。右腕エースの尾崎亮投手は142キロの直球とキレのあるスライダーを持ち、創部以来の初優勝を視野に入れる。全国4強に入ったこともある古豪上尾は2年生中心の若いチームで挑む。伸び伸びとしたプレーで勢いに乗りたい。

(毎日新聞埼玉版)



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