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フルスイングで勝利に貢献 浦和学院2年 日高史也選手

 2点先取されて迎えた二回裏、無死一塁。送りバントと思ったが、浦和学院の5番日高史也(2年)が森士(おさむ)監督を見ると、サインは「打て」だった。

 初球の直球をフルスイングすると、打球は左翼席で弾んだ。コンパクトに振って「次につなぐつもり」が、前日の準々決勝に続く「まさか」の一発で追いつき、ぐっと流れを引き寄せた。

 夏の県大会で、ベンチ入りメンバーから突然外された。「悔しかったけど、力が足りなかった」。全体練習の後、筋力トレーニングと素振りに打ち込んだ。素振りは、配球をイメージしながら、1球ずつ納得いくまで振り続けた。

 練習は裏切らない。思い切りの良い打撃にパンチが加わった。今大会から5番に座り、良い形でチームの勝ちに貢献している。

 決勝戦の相手は、昨年完敗した東海大相模。「借りを返す」。拳を握りしめた。

(読売新聞埼玉版)

◇本塁打で流れつくる 浦学・日高選手

 2回裏、無死一塁。バントのサインを予想した浦和学院の5番打者日高史也(2年)に出た指示は、「打て」。

 「センター方向に強くはじき返し、つなげよう」。待っていた直球を思い切りよくフルスイングすると、打球は左翼スタンドへ。2日連続の本塁打に笑顔で塁を回った。

 自分の持ち味を「スイングスピード」と言い切る。今夏の埼玉大会ではベンチ入りを逃し、悔しい思いをした。

 新チームをにらんで練習に励み、スイングに磨きをかけた。どんな球にでも反応できるようにと、球種を想定した素振りを繰り返した。

 新チーム結成からは長打力を買われてレギュラー入り。6番を打った県大会でも本塁打を放った。悔しさをばねにした5番の「主砲」が決勝進出への流れをつくった。

(朝日新聞埼玉版)

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