新人に孫イズム注入! ソフトバンクが新人選手に特別授業を行っていることが21日、分かった。球団職員が講師となり、合同自主トレ後に約1時間の講義を開いている。「世界一の球団を目指す」という孫正義オーナー(53)の考えを教え込む特別レッスン。体だけでなく頭も鍛えて真の一流選手へ育て上げる。
ソフトバンクが文武両道作戦だ。今季から加入した新人に対し3日に1度ほど、特別授業を実施している。野球漬けの日々を送る若者の視野を少しでも広げようと、夕食前の1時間に球団職員が講師となって、孫正義オーナーの考えを教え込んでいる。
大学で経営学を専攻したドラフト2位・柳田悠岐外野手(22=広島経済大)は「練習で疲れている時に話を聞くので、眠らないようにしっかりメモをとっている」と冗談交じりに話した。
最初の授業は営業、運営、事業なども含めて、球団の会社としての仕組みを説明した。陰で球団を支える社員の存在をあらためて認識した柳田は「自分は経営学、マーケティング、簿記を勉強したけど、本当に興味深い内容だった」と感動した様子。ドラフト1位・山下斐紹捕手(18=習志野)は「ためになります」と話した。
講師が最も強調したのが孫オーナーの「世界一の球団を目指す」という理念だ。ファンに愛される球団は大前提。将来は人気、実力ともに米大リーグのチームにも負けない球団へ成長する。新人の全選手にも同じ気持ちを持ってほしい。高い志を抱いて、成長することを促した。
授業はこの日が”3限目”。ファンサービスやメディア対応を勉強した。いつかは福岡ヤフードームで満員のファンの大歓声を浴び、ヒーローインタビューを受けたい。その時に、ファンの心に響く素晴らしいコメントを言えるか。柳田は「その時になってみないと分からないですよね。何て言えばいいんですかね~」と思いをはせた。
ファンの心に残る真の一流選手へ成長したい。タカの新人たちは、おいしい晩ご飯を食べる前に、孫オーナーの教えを必死に勉強中です。
(日刊スポーツ)