【写真】地震が発生した午後2時46分に、黙とうする浦和学院ナイン=11日、同校グラウンド(埼玉新聞)
10日に沖縄合宿を終えたチームは11日、同校グラウンドで全体練習を再開した。
投手の犠打処理やけん制、挟殺練習などを行う3カ所フォーメーションを実施。続いて一、二塁、一、三塁、満塁(全て1死)に走者を置いたノックをこなした。
打撃練習では、15メートルの距離から手投げしたボールを木製バットで振り込んでから、金属バットに持ち替えて、通常の18・44メートルに戻して打ち込んだ。沖縄合宿で課題に挙がった1死二塁を想定した走塁練習も入念に行った。
東日本大震災から1年を迎えたこの日、地震が発生した午後2時46分に選手たちは東北地方の方角に向かって一列に並び、黙とうをささげた。
ナインはこれまでに2度、宮城県石巻市の被災地でボランティア活動や少年野球チームとの交流を行っている。森監督は選手たちに「野球ができることに感謝し、思い切りやろう」と言葉を掛けた。
大震災で茨城県鹿嶋市の実家が、屋根瓦が落ちるなどの被害に遭ったエース佐藤は、「何不自由なく、大好きな野球をやらさせてもらっているので、甲子園では全力で、被災地に勇気を与えるプレーをしたい」と決意を新たにした。
◇結果より内容大事 監督一問一答
沖縄合宿では練習試合が解禁となり、3勝1分けと好スタートを切った。森監督は冷静に課題を挙げつつも、一定の手応えを感じていた。
―6日間の合宿を振り返って
「多少雨に降られたが、効率良く練習できた。(気温が)暖かいことで、選手たちは体を動かしやすく、けがもなかった。成果としては良かったと思う」
―練習試合は3勝1分け
「結果よりも内容が大事。選手、戦術を確かめながらプロセスを重視した。でも、負けるよりは勝った方がいい」
―見つかった課題は
「打線の試合勘がまだまだ。これから上げていかないと。走塁でも、瞬時の判断力がまだ戻っていない」
―打撃面の向上へ
「実戦を意識して振り込む中で、量より質が大事になる」
―投手の仕上がりは
「全員そこそこ良かった。佐藤はバランスなどがしっかりと修正できていて、去年より確実に上がってきた。山口、渡辺も順調。伊藤もだいぶ投手らしくなってきた」
(埼玉新聞)