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<浦和学院だより>浦和学院、いざ出陣 きょう敦賀気比と対戦

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【写真】大会開幕と初戦を控え、練習に気合が入る浦和学院ナイン=20日、兵庫県伊丹市の伊丹スポーツセンター(埼玉新聞)

 第84回選抜高校野球大会は21日、甲子園球場で32校が参加して開幕する。昨秋の関東大会優勝の浦和学院は第2試合で北信越大会を制した敦賀気比(福井)と対戦する。

 開幕カードは2年ぶり出場の三重と初出場の鳥取城北。第3試合は193センチの大谷翔平を擁する花巻東(岩手)と197センチの藤浪晋太郎がエースの大阪桐蔭が激突する。

 開会式では、昨年は東日本大震災の影響で行わなかった入場行進を例年通り実施。人気グループAKB48の「Everyday、カチューシャ」に合わせ、女満別(北海道)から神村学園(鹿児島)まで北から順に行進。震災で甚大な被害を受けた石巻工(宮城)の阿部翔人主将が注目の選手宣誓を行う。日程が順調に消化されれば、決勝は4月1日の予定。

◇本番へ準備万全

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【写真】ブルペンで最終調整する浦和学院のエース佐藤(埼玉新聞)

 敦賀気比との初戦を翌日に控えたチームは20日午後、兵庫県伊丹市の伊丹スポーツセンターで最終調整を行った。

 打撃練習では、敦賀気比の左腕エースを想定し、左の打撃投手を相手に選手たちは快音を響かせていた。投手陣はエース佐藤ら5人全員がブルペンで投げ込んだ。

 午前10時からは開会式のリハーサルに参加。記録員でベンチ入りする中島がプラカードを持って先頭を歩き、主将の明石らメンバー18人が入場行進の予行演習をした。

 17日の甲子園練習は雨だったため、この日初めて甲子園の土を踏んだ。昨年もメンバーだった明石は「やっとここに戻って来られた。目標は日本一だけど、初戦で自分たちの力を出し切れればいい」と一戦必勝を誓った。

◇「普段通り」雪辱誓う

 決意を秘めた背番号1が雪辱の舞台に立つ。浦和学院の佐藤は「去年は悔しい思いをして、1年間やってきた。それを明日ぶつけたい」と初戦へ強い意気込みを見せる。

 昨年は新2年生エースとしてマウンドに立ったが、「緊張があって思うような投球ができなかった」と、7四死球3暴投に失策も犯すなど本来の投球ができなかった。

 この日の最終調整ではブルペンで58球の投げ込みを行った。打撃の調子も良さそうで、フリー打撃では快音を連発。3番打者としても期待大だ。

 投手陣は後輩の山口、渡邊らもおり、先発はまだ言い渡されていないというが、既に心はマウンドにある。「明日もし投手だったら思い切って投げたい。普段通りの投球をすれば大丈夫」と、昨年は持てなかった平常心で白星を勝ち取る。

◇初戦突破で勢いを

 2年連続の春の出陣がいきなりやってくる。浦和学院は大会開幕日に敦賀気比と対戦。昨年は1回戦で鹿児島実に3-5で負けただけに、誰もがその悔しさを晴らそうと躍起になっている。

 何よりチームにとって不本意なのは2004年夏以来、春夏通じて5度の出場で甲子園勝利から遠ざかっていることだ。副主将の笹川は「そういうのは分かっている」。林崎も「それを覆してやるという気持ちでやってきた」と自分たちで新たな歴史をつくる思いだ。

 明石は「初戦が一番大事。関東も初戦に勝って勢いに乗れた」と話す。昨秋の関東大会では、初戦で昨春の選抜大会王者の東海大相模(神奈川)を破って、そのまま大会2連覇まで突っ走った。

 敦賀気比は左腕山本翔を中心とした守りのチーム。浦和学院は序盤から攻勢をかけて相手の歯車を狂わせられるか。森監督は「ローゲームの中で瞬時の判断力、ちょっとした差で試合が決まる」と警戒する。終盤まで接戦になって焦りが生まれる前に、早く自分たちのペースに持ち込み、気持ちよく勝利を喜びたい。

◇鍵を握る1番 竹村が存在感

 新2年生ながら、勝利の鍵を握る1人になりそうだ。1番竹村は甲子園デビューを前に、「緊張すると思うけど、とりあえず元気よくやりたい」と気持ちを高ぶらせる。

 関西入りしてからの練習試合では2試合で10打数8安打1四球。そのうち6度本塁にかえり、先頭打者として大きな存在感を放っている。「ここまで来たらプレーどうこうより、自分が持っている最大限のパフォーマンスを発揮するだけ」。竹村が塁に出るか出ないかが勝負の分かれ目と言っても過言ではない。

◇浦和学院×敦賀気比 監督対談

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【写真】対戦を前に握手で健闘を誓い合う浦和学院の森監督(左)と敦賀気比の東監督=20日、甲子園球場(埼玉新聞)

 初日第2試合で対戦する浦和学院の森士監督と、敦賀気比の東哲平監督が対談し、試合への思いを語った。

 ―お互いの印象は。

 浦和学院・森監督(以下森) 強豪校であり伝統校。戦力的には左右の投手がいて左打線。粘り強い好チームだ。

 敦賀気比・東監督(以下東) 投手がたくさんいるので、そこをどう戦っていくか。打線は1、2、3番を出塁させないようにしたい。

 ―警戒する選手は。

 森 左のエース山本翔君をいかに攻略できるかがポイント。打線は3番西川君、打ってもいい山本翔君など中軸が機能すると手がつけられない。

 東 打線がすごくいい。2番林崎君、3番佐藤君ら上位打線をいかに抑えるか。うちは打力があまりない。どれだけ抑えるかがポイント。

 ―チーム状態は。

 森 試合の早い遅いに関係なく、21日の開幕に合わせて準備してきた。選手はいい状態を保っている。

 東 うちも21日に合わせてやってきた。大阪入り後もいい状態は続いている。

 ―キーマンは。

 森 1番竹村、捕手の林崎、佐藤を含めた投手陣、それから右打者がどう機能するか。

 東 うちは山本翔を中心に、バックがどれだけ盛り上げるか。

 ―試合への意気込み。

 森 見てくれる人が勇気、希望をもらえるような全力の試合をしたい。

 東 投手が最少失点で抑えて接戦に持ち込みたい。そんなに点は取れない。粘り強く戦いたい。

(埼玉新聞)

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