◇注目が自分の力に 荒木裕也左翼手(2年) |
昨秋の関東大会準決勝の健大高崎(群馬県)戦では7番打者で出場し、サイクル安打を達成した。下位打者ながら秋の公式戦打率はレギュラー陣トップの4割9厘。甲子園でも打撃で活躍が期待される選手だ。
サイクル安打達成時は「指摘されるまで気づかなかった」。秋シーズンでの活躍で注目選手となっているが、プレッシャーは感じていないという。「注目されていることが自分の力になる」とプラスに受け止める。
東京都出身。「関東で一番、甲子園に近い学校」と浦和学院への進学を選んだ。厳しい練習の中で、共に苦しさを分かち合ってきた仲間たちの存在が支えとなっている。
チームが困難な状況に陥っても、落ち着かせられる冷静さが持ち味。甲子園という全国の晴れ舞台でも、過去の結果にとらわれず「ありのままの自分でプレーに専念したい」という。「甲子園ではどんな打順になっても、自分の力を最大限発揮するだけ」
◇「相手を刺す」強肩 西野真也捕手(2年) |
「行くぞ!」。捕手の一声で、ノックを受ける野手の緊張感が一気に高まる。「捕手は守備の要。チームの司令塔としては『攻める姿勢』を大事にしたい」と語る。
大阪府岸和田市出身。入部後、関西弁は「封印」しているという。だが、和歌山県出身の津田翔希主将(2年)ら西日本出身のチームメートと話すときは、地元の言葉が思わず出てしまうことも。
中学時代は投手も経験。強肩を誇り、「相手を刺す」ような鋭い送球の持ち主だ。打者としても、秋の公式戦打率は14試合で3割2分6厘を誇る。
昨秋の明治神宮大会決勝の仙台育英(宮城県)戦では五回に球を取り損ね、勝ち越しを許した。その後2点本塁打を浴び1−4で敗北。全国の強豪相手では一瞬のミスが勝敗を決すると痛感した。「悔しさをばねに、甲子園までに力をつける」と雪辱を誓う。
憧れの舞台では「地元の両親や恩師に自分が成長した姿を見せたい」と意気込む。=つづく
(毎日新聞埼玉版)