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勝つためにできることを 浦和学院・記録員、梅村剛さん

畑敦巳捕手(右)に捕手の動き方をアドバイスする梅村剛さん=兵庫県伊丹市の伊丹スポーツセンターで

 夏の甲子園に出場する浦和学院(南埼玉)の梅村剛さん(3年)は、12日の初戦の仙台育英(宮城)戦で記録員としてベンチに入る予定だ。けがなどもありレギュラーになれなかったが、二塁手と遊撃手以外ならどこでも守れる経験を生かし、選手にアドバイスするなどチームを支える。

 兵庫県伊丹市内の練習場で9日、打撃練習で捕手を務めた梅村さんの顔にファウルボールが直撃すると、「うめ、頑張れ!」とチームメートが励ました。

 元々は投手で、昨秋から記録員も務めるようになった。今年の春の県大会後、森士監督から「記録員をやるために(浦和学院に)来たんじゃないだろう」と言われ、練習を続けた。投手層が厚く、背番号をもらうのは厳しかったが諦めなかった。

 ところが5月下旬、試合で3回を投げたところで腹の辺りから「ぶちっ」と音がした。左脇腹軟骨の損傷と診断され、試合での投球は難しくなった。「チームが勝つためにできることを全てやろう」。気持ちを切り替えて、記録員として支える道を選んだ。

 9日の練習では、畑敦巳捕手(2年)にサインの出し方をアドバイスした。「サインを出す動きに不器用なところがあるから」。勝利のため、自分の経験を全て伝える。「仙台育英は5年前に負けた相手。対戦が楽しみで仕方ない。得意の大きな声を出して選手を支えたい」

(毎日新聞埼玉版)

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